極地探検家シャクルトンゆかりの汽船は1962年に沈没していたが、その沈船がソナーで発見された。

 ストラテジーペイジの2024-6-12記事。
   中共の造船所がようやくパキスタンに『ハンゴル II』級潜水艦の1番艦を納品した。ぜんぶで8隻受注している。

 1番艦は2023に引渡される計画だったが、ドイツ製エンジンの第三者輸出をドイツ政府から禁じられてしまい、それで遅れた。

 もともと『ハンゴル』の設計は「MTU396」エンジンを前提にしていた。
 さかのぼるとこれもいかがわしい話で、中共は「水上艦に使う」と説明してこのエンジンをドイツから輸入し、それを潜水艦に載せたのである。

 中共はその前にタイ海軍に「MTU396」を搭載した潜水艦を2017年に売ろうとして、これもドイツ政府から輸出を拒否されて頓挫した。

 そこで中共は、「MTU396」のライセンス生産品(正確には各部の品質が劣る不完全コピー)である「CHD620」を取り付けることにした。

 「CHD620」は運転数百時間ごとに分解整備が必要なもの。作戦中にいつ、故障するか、知れたものではないというレベル。

 次。
 Jamie Hunter 記者による2024-6-11記事「What It’s Like To Fly The F-15EX According To A Boeing Test Pilot」。
   ボーイング社のF-15のテストパイロットであるマット・ギースに『ウォーゾーン』がインタビューした。

 最新バージョンのF-15EX(複座型)は、進化したフライバイワイヤなので、半自動飛行みたいなもの。おかげで後席の電子戦担当者だけでなく前席の操縦者も、「戦術」や「警戒」に全霊を集中できるようになった。以前は飛び方に常に気を配っている必要があったのだが……。

 片翼の下にだけ重い兵装を搭載した状態でスピンさせても、ソフトウェアが介在するフライバイワイヤが平然と安全を保ってくれる。じつに気が楽。

 もし被弾してエルロンやラダーが動かなくなっても、他の生きている部位を駆使して、ソフトウェアが、なんとか飛行を維持させる。片翼が吹っ飛んでも、なんとかするレベル。

 ぎゃくに、機体に無理なGがかかるような操縦をパイロットが試みても、ソフトウェアが、その実行を抑制する。

 コンフォーマルタンクのついた姿で高度4万フィートまで上昇するあいだに、たちまちにしてマッハ2まで加速してしまう。トップ・スピードはマッハ2.497である。

 ミッションコンピュータは「ADCP II」(先進・ディスプレイ・コア・プロセッサー・2)で、これも世界最速である。

 若い搭乗員は、F-15の前に「ボーイング T-7 レッドホーク」練習機に慣熟する。その練習機のコクピットにはF-15の最新版に近似した広面積ディスプレイ(LAD)がついているので、使い方を早く覚えられる。

 ヘッドアップディスプレイは、旧型よりも狭い(C型とは同じくらい)。「ロー・プロファイル・HUD」と称す。つまりは搭乗員の素の視界を邪魔しないためである。

 ※わかりやすい日本語タイトル「【切り抜き動画】ベトナム人民軍における押し歩き自転車の運用」を付けて、訓練Movieをユーチューブに掲載してくれた「Kurobe356」さま、どうもありがとうございます。この動画の冒頭、弾薬箱積載要領を教えているシーンでは、どうも空箱が使われている感じですが、舟艇渡河直後に弾薬箱を自転車に載せ換えて走るシーンでは、中味が入っていそうに見えますね。あとはこの教官の言語に誰か字幕を付けて欲しいと思います。

 ※これまた皆様のおかげにて、インドシナ戦争当時の輜重用自転車のヘッドチューブ前の「駕籠」に入れられている複数の円筒鑵の正体を把握できました。軍人ではない地域住民が、運搬夫として徴用動員された折、軍から糧食は支給されませんでしたので、各自が1日分の手弁当を2kgほども持参しなくては身体がもたなかった。筒の中味は、コメ、焼き塩、挽き肉などを素材に、あらかじめ調理を済ませてある食品だそうです。ここで次のような感情がこみ上げてまいります。これらの携行食料は、炎天下で1日以上、腐敗することがなかったか、あるいは、簡単な再加熱だけで兵糧に供し得た。旧陸軍の経理学校や、陸自の需品科は、そこに関心をもって研究してみたことはないのか? そしてまた暖地であっても、重作業を継続するためには毎日これだけの重さの兵糧が、最低でも必要だったということは、自転車を使わない徒歩兵が背中に担いで行けた全重量を食い物に充当したとしても、せいぜい半月の給養しか可能にはならぬということじゃないか!