2024-6-19記事「Ukraine Shrinks its Suicide Drones to Match Smaller Russian Targets」。
黒海のロシア艦隊の活動が低調化し、遊弋する軍艦も小型艇ばかりになってきたので、ウクライナ軍は、これまでの1艇25万ドルする自爆ロボット艇ではなく、6万ドルで製作できる小型の無人特攻艇を開発した。
エンジンも市販の船外機がとりつけられている。「ストーカー 5.0」と称す。
次。
The Maritime Executive の2024-6-19記事「Houthis Show Methods Used to Sink the Bulker Tutor」。
フーシの商船攻撃がおさまらない。
派手なビデオも公開された。
また、今年の1月には、バブエルマンデブ海峡に、フーシの特攻無人ボートが漂着し、それを検分したところ、C4爆薬が25kgと、TNTが50kg、積まれていたという。電気信管は3つ、とりつけられていた。
次。
AFPの2024-6-19記事「Senate probe urges France stop importing Russian LNG」。
ロシアの天然ガスは、パイプライン経由に関してはもはやフランスまでやってきてはいないのだが、シベリアの北極海の港から、LNGタンカーがフランスまで届け続けている。それを買っているのは「TotalEnergies」社だ。
米国の連邦上院の調査委員会が、これを問題視している。
次。
Dmitri Alperovitch 記者による2024-6-19記事「This Is What Would Happen if China Invaded Taiwan」。
時局モノの新刊が出た。『瀬戸際の世界――いかにしてアメリカは21世紀レースで中共を叩きのめすか』。
この本は2028年11月に中共が台湾を侵略した場合の予言戦記である。
著者は、ドミトリー・アルペロヴィッチ。じっさいに台湾の現地を踏査し、要人取材も重ねた上で書いている。
※この記事、本の作者本人が、じぶんで紹介をしているのである。
ことし3月後半、台湾のデータアナリストが気づいた。内モンゴルに中共軍が、台北市の総統府近辺の街路を再現して攻略演習をしていると。
台湾では11月から3月が、いちおう冬である。この期間、台湾海峡の波は高まる。というのは強い北東風に押された大陸の沿岸流と、北流している黒潮とが衝突するからだ。ということは、サーファーにはこの時期がおもしろい。
ときおり台風が通りかかるのは、5月から10月まで。
すなわち、台湾海峡に関しては、「このシーズンなら波が静かなので大規模渡洋侵攻作戦に適する」と前もって言えるような時節は、考えられない。
台湾海峡の気象統計によると、年に150日は、風速が20ノットを越えている。それは「荒海」を意味し、上陸用舟艇にはキツい海象だ。
舟艇の着達に適するような限られた海浜には、とっくに台湾軍が要塞式の防備を構築している。
結論として中共軍は、まずは空挺堡を確保することを考える。空挺部隊が港湾を占領した直後に、船舶集団が台湾本島に着達するようにタイミングを調整する。
中共軍は、本番の数年前から、次のような手管を展開する。
多数の民間船艇も徴用し、それに数万人の兵隊を乗せた大規模な上陸演習部隊を、台湾本島から12浬の線まで一斉に前進させて、そこで引き返すのだ。
これが年中行事化して台湾側が慣れてしまったときに、演習をとつじょ本番へ切り替えるわけである。
※フロンティヌスの大昔から知られている韜晦術で、サダトのエジプト軍もこの手でまんまとスエズ渡河に成功したものだ。
中共軍が最初に確保しようと考えている港湾は、台北港だ。
首都に近いところで、重装備の大軍が荷解きできるので。
2028年にはロサンゼルスで夏の五輪が開かれるので、米国政府は、中国と紛擾を起したくないと思う。そこもつけ目である。
さらに2028-11-7には米国の大統領選挙がある。このとき、上院議員のうち34議席も改選される。外交政策を握る連邦上院もしばらく金縛りになるはずだ。
大統領選挙が終わり、次の大統領が決まっても、翌年1月までは、政権の移行期間なので、その期間を狙った海外の大戦争に関しては、米国は、「参戦の決断」ができかねる。
この小説は、中共軍のミサイル攻撃が、嘉手納や岩国やグァムにとどまらず、ミズーリ州の「B-2」の基地にまで着弾すると予想する。