ロシアのSNSである「テレグラム」に、露軍の「ミル8」輸送ヘリコプターが、ウクライナ軍の無人機に空中で激突されて7-31に墜落したとの話が投稿されている。

 「ミル8 ATMTSh」が、離陸の直後にヒットされたという。場所はドネツク市郊外。
 事実だとすれば、UAVによる意図的なヘリ撃墜の、世界戦史上の、最初のケースだ。

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 Stephen Clark 記者による2024-7-31記事「With a landmark launch, the Pentagon is finally free of Russian rocket engines」。
   火曜日に米軍の荷物を載せた「アトラス V」型ロケットがケープカナヴェラルから打ち上げられた。じつは、これが、ロシア製のブースター「RD-180」を使用して「米政府御用」の衛星を軌道投入する、最後の1基。

 過去十年間、米政府の機微な宇宙ミッションに、ビシバシ制裁を加えねばならぬはずのロシア製のロケットエンジンなんぞをわざわざ買って使っている場合じゃないだろうと問題視されてきたのだが、必要な国産の代替ブースターが完成せず、切替えが、のびのびになっていたのだ。

 「アトラスV」は、第一段部分に、この液燃(ケロシン+液化酸素)エンジンにプラスして5本の固体補助ロケットをストラップオンしている。2002年の初ラーンチいらい、これが101回目。そして、政府御用のミッションとしては2007年の初回いらい58回目となる。

 最終回の荷物だが、政府は何も公表していないものの、静止衛星であったことは容易に分かる。

 2006年にボーイングとロックマートがそれぞれのロケット部門を対等合併させて「ユナイテドラーンチアライアンス」社を設立。2018年にスペースX社が参入する以前は、米政府御用のペイロードは、すべて、この会社で軌道投入することとなっていた。(2014のプー之介のクリミア侵略を機にスペースXが対政府の訴訟を起して枠組みを変更させた。)

 ロシアは2022年に「RD-180」の対米輸出を止めている。爾来、在庫を使っていた。その在庫が終った次第である。

 スペースX社の「ヴァルカン」ロケットはしかし、ジェフ・ベゾス所有の「ブルー・オリジン」社製の「BE-4」エンジンの仕上がりが遅れたことで、実用化予定が遷延してしまった。

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 Brian McElhiney and Keishi Koja 記者による2024-7-31記事「Marines practice air defense with new radar on Japanese island near Taiwan」。
    与那国島に海兵隊が新型レーダーを持ち込んで試した。搬入はKawasakiの「C-2」で行なった。

 これは台湾防衛を念頭した日米合同の「リゾリュート・ドラゴン」演習の一環。
 レーダーはノースロップグラマン社が2019年から製造開始しているマルチミッションの「AN/TPS-80」で、360度を警戒できる。逐次、旧型のシングル・ミッション・レーダーを更新中。

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 ストラテジーペイジ の2024-7-31記事。
    バレンツ海に面するコラ半島にあるロシアの軍港。そこでこの6月に、7700トンの駆逐艦『アドミラル・レフチェンコ』がエンジン火災を発した。4基あるガスターピンのうち1基が火元。

 このエンジンは、1980年代のウクライナ製である。

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 2024-7-31記事「Profound Christian moment mocked by Olympics」。
   パリ・オリンピック開幕式の「最後の晩餐」もどきは、演出側がどう言い訳しようが、無神論・反神論者の憎しみによって全世界のキリスト教徒を不快にしようと狙った宗教攻撃であって、看過できない。

 ※一神教を相対化してしまおうという政治的な狙いは、あったのかもしれない。それは人類を多神教や無神論に導こうという意図からではなくて、欧州圏内に増えすぎた、そしてこれからもっと増える、イスラム教徒を無毒化しなくてはいけないという行政責任者のあくまで近代主義的な使命感に、沿うものなのだろう。

 ※国際柔道連盟は、胴着の「袖」の長さをあと15cm、短くしたらいいんじゃないか? それで試合の動きがダイナミックになり、視ていて面白いといわれるようになるだろう。現状では、動きがなさすぎてつまらない。こんな改革にいったい、何十年かけているんだ?

 ※もうひとつの改革案。高段者同士の試合では、うつ伏せになって1秒止まった選手に対してはすぐに「チョークスリーパーホールド」をかけても可いことにする、というのはどうじゃ? 「待て」を減らさないと、この競技の人気は伸びませんよ。

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 Stew Magnuson 記者による2024-7-29記事「U.S. Hypersonic Programs Using Last Century’s Engineering Techniques」。
    米会計監査局GAOが、ペンタゴンのハイパーソニック開発がなっとらん、と発破をかけている。7月29日に公表。
 ようするに、やり方が古すぎるというのである。
 現在、6つのプロジェクトがあるのだが、そのうち4つはダメだという。

 「デジタル・ツイン」のような最新の設計技法を使おうとしていないという。