中共軍の「殲20」戦闘機は、今年、300機の大台に乗ったと推定される。

 『Militarnyi』の2024-9-4記事「British Modini introduced a Dart 250EW jet drone to destroy electronic warfare systems」。
    ポーランドで開催されている「MSPO 2024」に、英企業が「ダート 250EW」という、ジェットエンジンの使い捨てドローンを出展している。

 「モディニ ダート 250」という既存のジェット無人機がある。それを元にして改造した。

 Modini社製の新型フライトコントローラーを搭載する。そのシステムは、全自動で、敵が発している電波源を探り、そこに向かって自機を突入させ、自爆する。

 また、地形追随飛行力も進化している。時速400kmのスピードなのに、けっして地面から100m以上離れない。だから敵はSAMではこれを撃退はできない。

 特製フライトコントローラーは、敵が強力な電波妨害をかけてきたときには、直前まで覚えておいた目標座標に向かい、INSを恃みに直線降下して自爆する。

 ※この記事にはエキスポ会場内で撮られた写真がついている。注目したいのはドリー(移動台車)。この特攻機は片道仕様だから、ランディングギアを機体に固定するのは無駄、且つ、有害だ。そこで、滑走離陸させるときにだけ、別あつらえの4輪ドリー上に結合し、離陸の瞬間に、そのドリーから機体の腹を切り離すようにしていると思しい。このドリーが、どうみてもただの台車ではない。それじたいが無人車(UGV)らしい。各輪のサスペンションはフォーミュラカートの様で、前2輪はあきらかに操向ができる。さらに車体中央底部には電池がぎっしり載せられているようにも見える。おそらく、離陸滑走時の急加速を、UGVが電動モーターによってMaxに助長するというコンセプトなのだろう。これを使えば、UAVの使い捨てエンジンのスラストが非力でも、離陸するのに、長い滑走路は無用になる。そこらにあるふつうの自動車道を、臨時に、UAVの発進基地とできるわけだ。道路に穴があいていたなら、AIが自律判断して軽く操向して避けることもできよう。しかも、機体が離昇したあと、ドリーは自走によってまた、風下側の離陸スタート地点まで、戻ってくるであろう。

 ※200km/時くらいまで加速したドリーを急減速させるときに「回生ブレーキ」が使えると、さらに好都合だろう。それに適した電池が某社にはあるよね。被弾しても絶対に燃えないやつが……。

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 AFP の2024-9-3記事「South Korean shipyard starts overhaul of US Navy vessel」。
   火曜日、韓国の民間造船所(ハンワ系列)が、米海軍艦艇の修理事業を正式にスタートした。
 オーバーホールもこれから全面的に請け負う。

 従来、もしも中共沿岸で米軍艦が損傷をしたなら、いちいちハワイや米本土の造船所まで戻る必要があった。これからは、その手間はなくなる。

 ※あまり報道されていないが、米本土の造船所の労組をどうやって説得したのかが知りたい。たぶんは、米本土の造船所は人手不足のために海軍の要求に満足に応えられなくなっているではないか、という非難レトリックが効いたのだろう。同じレトリックが、新日鉄がUSスチールの経営権を握りたいと思ったときも、すぐに着想されなくてはいけなかったのだ。新日鉄ならば米軍の砲弾需要にすぐに応じられるんですよという事前の水面下の周到なPRが、必要だったのだ。

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 『ワイヤード』の2024-9-3記事「The US Navy Is Going All In on Starlink」。
    いちど出航したら、寄港するまで何ヵ月もかかる軍艦勤務。これをすすんでやりましょうという若い水兵志願者が、いまどきいるわけがないので米海軍の人員募集担当者は困ってしまい、ついにこのほど、打開策として全面導入することに決めたのが、スターリンクである。

 べつにスターリンクで戦術連繋しようというわけではなく、軍艦上に用意したスターリンク回線を水兵に自由に使わせることで、洋上勤務も悪くないですよ、とPRしたいのである。米海軍は。

 高速衛星ネット回線であるスターリンクを使えば、陸上にいるときと同じように、オンラインゲームもできるし、友人や家族とチャットもできる。

 従来も海軍は、艦上の水兵と陸の家族とのあいだの連絡用に、衛星回線を使わせていたのだが、それは最低限の通信速度環境であった。少数の古い通信衛星を経由させるので。

 米海軍の計算では、艦上にスターリンク用の追加アンテナを設けると、それを利用する水兵は、毎秒1GBの私的通信が可能になるだろうという。

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 Sofiia Syngaivska 記者による2024-9-4記事「Demodernized AK-12 2023 Model Secures Place in the National Guard of the russian federation」。
    カラシニコフ社は、同社製の「AK-12改」が8-28に露軍の郷土防衛軍によって採用されたと発表した。
 すなわち2023年モデルとよばれる「退化」型。

 2023年型は、「2発バースト」の機能を除去し、セレクトできないようにした。役に立たず有害なので。
 他にもいくつかの不評な点が、元に戻されている。よって「退化」型と称する。

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 Hina Husain 記者による2024-9-3記事「Canadians turn on Trudeau over immigration」。
   カナダは移民をすこぶる歓迎する国であったが、最新の與論調査が示したところ、65%のカナダ国民は今や、トルドー政権の移民招致計画は数量的に行き過ぎだと思っている。カナダでも、逆風が吹き始めたのだ。

 トルドーが政府を率い始めた2015年、野心的な目標が掲げられた。2025年までに移民を50万人受け入れて定住させる、と。

 しかし住民は、近年、家賃がやたら高くなり、ヘルスケアの機能も悪くなってしまったのは、移民のせいだと理解している。

 ※雑報によると、ハマスが掘ったトンネルの総延長は、NYCの地下鉄網を凌ぐことがわかってきた。その工費を用立てたのは西側である。