スウェーデンの内閣は、2026年の総選挙をまたずに、1基の発電用の原子炉を起工させると決めた。

 次世代の「小型モジュラー炉」の開発は、それとは別に並行して進めさせている。

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 ストラテジーペイジ の2024-9-29記事。
   米軍の航空部隊が、地上整備員の不足のため、困っている。そして、民間の航空会社も、同じ問題で、困っている。
 2002年から2008年まで、米政府は、テロとの戦争のために、イラクとアフガンにおける航空作戦を激増させ、それにともなって地上整備員(下士官・兵)を雇いまくった。

 兵・下士官は、初級整備者なら1~2年でどんどん辞めてしまう。下士官に昇進できなければ、最長6年しか軍隊にはとどまれないので、見切りをつけるのだ。ベテラン級の下士官整備者は、軍隊に20年留まろうとする。これは20年以上の永年勤続兵が軍隊を辞めるときの福利厚生がデカくなるという制度があるからだ。

 2002に20を足すと2022。ちょうど現在が、ベテランの退職ラッシュとなっている背景である。

 残っている現役の整備兵たちには、長時間残業がのしかかる。
 軍には「残業手当」など無いゆえ、これは作業員の士気を下げるだけ。

 それゆえ、いちど辞めた若年整備兵がまた整備の職域に再志願するようなことはないし、ベテラン級も20年すぎたらさっさと退職して民間へ転職してしまう。
 民間会社は基本給が高く、初級整備者の短期定年制度も無い。しかも、週の労働時間が累積40時間を超えると、そこからは先は時給が1.5倍になり、モチベーションを高めて稼ぎまくることができるのだ。

 その民間でも、いまや、整備作業の全体の指揮や最終点検ができる、監督級のベテラン整備者が、絶対的に足りない。その結果として、顧客が飛行機をおびただしく需要しているのに、整備済みの機材がちっとも間に合わないため、儲かるはずの飛行機サービスの商機を見送るしかないというケースが頻発している。

 整備がしやすいので定評のあるF-16ですら、それが12機あつまっている「スコードロン」の作戦を維持するためには、120人の兵・下士官の整備員が必要なのだ。その整備下士官の親分級を「サージェント・クルー・チーフ」といい、このクラスが120人中の37名いなくてはならない。それによって、有事には、12時間交替シフトで、帰投してきたF-16をたったの15分で再び燃弾満載で離陸させるという、地上の離れ業が可能になるのだ。

 空軍部隊と、空軍州兵部隊を比べると、後者の地上整備員の方が、腕が立つ。というのは、同じ機体を5年も10年も整備し続けている者が多いからだ。

 民間企業は、人が集まらなくなったと感じたら、すぐに賃金を見直すことができる。軍隊にはそれができないので、人集めに関しては、もう絶望しかない。

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 The Lowy Interpreter の2024-9-29記事「Sinking Chinese Sub Shows the New, Speedy Nature of Naval Intelligence」。
   米政府が「041型」と呼んでいる中共の次世代潜水艦は、核動力である。
 しかるに、今次事件の舞台である武漢市の「武昌造船廠」は、これまで核動力潜水艦を建造したことがない。ずっとディーゼル電池式潜水艦を建造していたところだ。

 そして米国政府の把握では、付近で中共政府は放射能調査をしている兆候が無いという。だとすると、X舵の沈没艦は、非核動力であった可能性がある。

 インド人の研究者にいわせると、中共の指導部が米海軍の向こうを張れるような新鋭潜水艦の開発をあまりに急かすものだから、腐敗汚職体質の中共の造船所がそれに迎合するあまり、とんでもないシロモノをこしらえてしまい、その背任の真相を当局に隠す方便として、事故を装って長江の川底に沈めて証拠湮滅を図っているところなのではないかと。

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 2024-9-28記事「Silent Arrow Awarded AFWERX Contract to Build 300-500 Mile One-Way Loitering Cargo Drone」。
   サイレントアロー社は、無人の輸送用UAVのさらなる開発資金を、空軍から得た。
 同社は、飛行中のC-130から、陸上に対して需品を配送できる無人グライダー「GD-2000」の開発にすでに成功している。1500ポンドの荷物を、35海里、運んでやれる、固定翼機だ。

 これを元に、もっと性能を強化しようというのが「CLS-300」。
 こちらはプロペラ駆動なので、それ自体が地上から滑走離陸することもできる。
 そして300海里先へ、荷物を片道輸送できる。