Defense Express の2024-11-1記事「Wounded North Korean Soldier Tells of Battle with Ukrainians and russian Attitudes toward Koreans」。
重傷を負って捕虜になった北鮮兵の、病院からの証言ビデオ。
40人ほどで最前線に送り込まれた。リアルの「挽肉」だった。俺ひとりが取り残された。
宇軍の砲弾と、無人機からの投下爆弾が、雨あられだった。「ババ・ヤガ」〔ペイロード15kgの大型ヘクサコプター〕は、地獄から来た悪魔だ。
部隊には実の兄弟の「キム」と「ミンホ」もいたが、即死した。キムは頭部を吹き飛ばされた。俺は、この2人の屍骸の下に潜り込み、かろうじて死を免れた。
露助は嘘を吐きおった。俺たちは、築城工事に行き、その陣地を守備するのだ、といわれていた。ところがじっさいには、敵陣へ向かう前進だった。露軍は何の情報も、武器弾薬も、俺たちに与えなかった。俺たちはただ「撒き餌」に使われたんだ。
俺はじいさんから朝鮮戦争の話は聞いていた。しかし、このウクライナ戦線こそ、真の地獄だ。
※戦友が頭を吹き飛ばされたという証言が気になる。証言者本人も顔を酷くやられている。おそらく、朝鮮戦争当時の107mm迫撃砲弾にとりつけられた電波VT信管の代わりとして、宇軍は、墜落した無人機から取り外したLiDAR(レーザー高度計)の部品を近接信管として転用し、まさしく敵歩兵の顔面の高さで、「ババヤガ」からの投下爆弾が空中炸裂するように、準備していたのだろう。露軍は、何も知らない北鮮兵を敵眼に暴露させることによって、その新型システムの実態や効果(ヘルメットや防弾ヴェストでその毀害を免れられるかどうか)のデータを集積したかったのだろう。
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Peter CATTERALL 記者による2024-10-30記事「Chinese EV giant BYD beats Tesla in quarterly revenue for first time」。
中共の電気自動車メーカーBYDが水曜日に発表した、最新の第3四半期の収益金額が、ライバルのテスラ社を、初めて追い抜いた。
ちなみにBYDという社名は、英語の「ビルド・ヨー・ドリームズ」の頭文字だという。本社はシンセンにある。
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Stephen Losey 記者による2024-11-1記事「Marine pilot loses command after ejecting from F-35B that kept flying」。
昨2023年9-17、サウスカロライナ州で、豪雨のなか、F-35Bからパイロットがイジェクトした。
ところが機体はすぐには墜落せず、無人の状態でそこから64浬も飛び続けた。
この一件の責任をパイロットが取らされることになり、彼は馘になった。まだ操縦を続けられるコンディションだったのに、制御不能だと過早に誤断した、と、咎められて。
※ここから面白い仮説が立つ。機体の火災でやむなくパイロットがイジェクトしたあと、B型は、無人で「軟着陸」できるかもしれないわけだよ。VTOLなんだから。もしVTOL用の補助エンジンが不調で、それができない場合でも、動翼だけを使ってでも、たとえば「意図的なフラットスピン」でゆるゆると落下することができるはず。下向きカメラで、人家を避けることだって、できなくはないだろう。もちろん日本の場合は、海上か河川に向かうことを優先させる。ロックマートの技術者なら、そのくらい簡単のはずだ。しかし、やってない。なぜか? それを説明してくれる良著がある。
※並木書房から『迷走するボーイング』(Peter Robison著“Flying Blind”2021)が訳刊された。ジャック・ウェルチが率いたジェネラルエレクトリックから経営者が送り込まれたことで、コスト削減=人減らし=株価プッシュアップ=役員報酬最大化 が最優先された結果の、必然だった。この背景をインスタントに理解するためには、アセモグルの『技術革新と不平等の1000年史』の下巻の93ページからの引用が適切だろう。「フリードマン・ドクトリンは、必要とあらばどんな手段を使ってでも収益を上げるよう企業を促し、一九八〇年代には、この考え方が企業セクターに受け入れられた。ストックオプションという形の役員報酬が、……」「一九八〇年代には、アメリカの経営者の多くが、労働者を資源ではなくコストと見なすようになり、……」。ノーベル経済学賞の受賞者はたくさんいる。しかし従来の授賞は賞じたいの自己棄損だったのではないか? アセモグルの受賞によって、ようやく、このノーベル経済学賞は、まともな賞らしくなってきた。

迷走するボーイング