Caitlyn Burchett 記者による2024-11-27記事「Trump taps businessman and mega donor as next Navy secretary」。
トランプは次の海軍長官(文官)に、実業家にして多額献金者であるジョン・フェランを起用する。
フェランはこれまで2つの投資会社を創始している。今年の大統領選挙には、92万7900ドルを寄付した。
軍歴があるのかどうかは、不明。
今の海軍長官は、カルロス・デルトロ。その後任となる。
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TARA COPP 記者による2024-11-27記事「Trump turns to outsider to shake up Navy, but his lack of military experience raises concerns」。
ジョン・フェランには軍歴はなく、文官として海軍に関わったこともない。
フェランが軍事に口を出し始めたのは、「Spirit of America」というNPOにて、ウクライナ防衛と台湾防衛について言及したのが、記録で確かめられる、最初である。
米海軍は、台湾防衛の主役なので、巨大な官僚組織でリーダーシップを取れるかどうか分からない人物がこのポストにやってくることに、不安を感じている。
海軍関係の契約は長期のものが多いので、簡単に変更したり成果を出せるもんじゃない。しかも、予算を取るのにはいちいち議会の賛成が必要なのである。
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Gerry Doyle, Tom Balmforth and Mariano Zafra 記者による2024-11-28記事「Enter ‘Oreshnik’」。
11月21日に800km飛翔してドニプロ市に落下した新ミサイル「オレシュニク」の6つの物体は、RVそのもので、RVからさらに分離したデコイや子弾ではなかった。つまりプー之介はまたしても出鱈目を宣伝した。
※キエフに対してこれを落とすのではないかという初期の観測があって、念のために、一時的に米国大使館員が首都から避難したのだろう。
オレシュニクは中距離レンジの弾道ミサイルで、その先端部には「バス」があり、「バス」には6つのRVが載っている。
RVは大気圏外にて逐次にバスから分離される瞬間に個別に照準される。すなわちこのシステムは「MIRV」である。
専門家は証言する。これはただの「中距離弾道弾」にすぎない。プー之介はこれがハイパーソニックだと言ったが、それは嘘である。またプー之介は、何もこれを迎撃できないと言ったが、それも嘘。イスラエルの「アロー3」でも迎撃できるし、「SМ-3 ブロック2A」でも迎撃できる。バスからRVが分離する前の、大気圏外のミッドコースには、なんの変哲もないから。
ウクライナは、地面から回収した、ミサイルの一部分らしいデブリの写真を公表している。専門家いわく。物干し用のピンチハンガーのようなリング状の金物は、「バス」の燃え残りだと。
また、野外調理用の円盤状の焼き網のような残骸は、ミサイルの燃料タンクの一部だと。
むかし開発され、たった5回の試射のあと、計画が放棄された「RS-26」という2段式のIRBMから、第1段のブースターを取り除いたのが「オレシュニク」だ。
米軍はむかし「プロンプト・ストライク」と称する、通常弾頭型のICBMを開発しようかと考えた。しかしすぐにやめた。敵がこれを核攻撃だと錯覚して核反撃に踏み切ったら、米国にとってむしろ被害が大きくて迷惑だから。
ロシアはこれと同じ企画を、実行したわけである。
ロシアはオレシュニクの発射前〔おそらく30分前〕に、米政府に通告し、米政府はそれをウクライナ政府にも教えていた。※だから、ICBMでやられた、とすぐに騒いだのか。
ある専門家は、RVの落下角度が急であることに注目する。ふつうRVは斜め横から飛んできて着弾するのだが、このビデオ画像では、ほとんど真上から降ってきた。これは「ロフテド軌道」が使われたことを示唆する。つまり「オレシュニク」には全欧をターゲットにできる水平レンジの余裕があるのだが、それを使って敢えて近い目標を攻撃してやったんだ、と誇示したわけ。
なお、発射基地は「Kapustin Yar」であった。
着弾までの飛翔時間は15分であった。
ここから算定して、水平最大射程は1500kmと見積もられる。※ドイツ国境からモスクワまでの距離に相当。また、ウクライナの東西幅は、それで完全にカバーされる。
RVのCEPは50mから200mだろう。これは元々、核兵器だから、そのていどで可いのである。
しかし、非核弾頭だとすると、これでは、特定の建物を狙って当てることはできず、破壊してやりたい標的に、なんのダメージも与えられない可能性が大。
※RVをクラスター爆弾にすればよいかといえば、それも難しい。大気圏内落下速度が大きすぎるので、摩擦で燃えてしまうからだ。複雑な信管がその熱と振動に耐えられない。Kh-101という低速巡行ミサイルからバラ撒かれたクラスター弾は、摩擦熱をほとんど考慮しなくてよいはずなのに、不発弾だらけである。かといってこの信管を敏感にしすぎると、保管中や発射前に爆発事故を起こす。ATACMSはレンジが短いから落速も小さく、クラスターの信管には惜しみなくハイテク部品を組付けているので、この問題がないのである。
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Jeff Mason 記者による2024-11-28記事「US urges Ukraine to lower fighting age to 18 to bolster ranks against Russia」。
バイデン政権は、ウクライナ政府に対し、18歳から徴兵しないとダメだ、と勧告している。
現況、ゼレンスキー政府は、25歳以上を徴兵している。
2024-4より前は、27歳以上だった。
ウクライナ政府は、西側からの装甲車のおめぐみが足りていないために、今以上の兵隊を動員しても、その兵隊をむき出しで輸送するしかなく、それは人命をそこねることになるから、できないとかほざいている。
じつはドイツ軍も、公表はしていないが、水面下で、ウクライナ軍に対して、徴兵年齢を引き下げろと勧奨していた。
※ウクライナ人が対露防衛で一丸となっていれば、このような問題は起きない。ゼレンスキーは国内をまとめ切れておらず、もし無理に徴兵すれば、反政府活動によって政権が転覆しかねない弱みがあるのだろう。だったらこっちは手を引くからあとは勝手にしろや、というのがトランプのスタンスだろう。しかし独仏の考えはちょっと違う。やる気のない国でも応援してやる価値はあるのだ。なぜなら、それによってロシアに長期の大出血を強いることができるのだから、まさに長期の国益になるのである。ウクライナの領土主権がどうなるかなどは、もちろん独仏にも、どうでもよい。自分で自分の主権を防衛しようとしない者には、このような運命が待つ。台湾然り、比島また然り。
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Fatima Hussein , Lolita C. Baldor 記者による記事「Trump LTG Keith Kellogg As Special Envoy for Ukraine and Russia」。
キース・ケロッグは80歳である。元、三ツ星の陸軍中将。
第1次トランプ政権では、マイク・ペンスの安全保障関係補佐官だった。また、マイケル・フリンが放逐されたあとがまとしてトランプも補佐している。
こいつ以上の忠犬はいない。2021-1-6にペンス(副大統領であるとともに上院議長でもあった)に対してこいつはトランプの要求をとりついだ。すなわち、バイデンの当選を承認するなよ、と。
なにがなんでもウクライナに対露の手打ちをさせる路線の脚本家であることも、その書いた物によって、明らかである。