「LVTP-5」が存在したことをまったく忘れていた。いかんいかん……。
あのビルのことを「亀プラ」と略すのだとも教えられた。
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Stephen Losey 記者による2024-12-5記事「A-10s are being spotted in Syria. Here’s how they’re being used.」。
いまやボーンヤード行き5分前の「A-10」だが、シリア東部では、米空軍がこれを直近の数日間、かなり頻繁に超低空で飛び回らせるようにしていた。
イラク国境あたりのアサド政府軍+イラン軍分遣隊の将兵にその姿を見せ、あたかも反政府ゲリラに米軍がCASを提供しているかのように思わせて、敵陣営の士気の低下を助長させる、心理作戦だったという。
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Boyko Nikolov 記者による2024-12-8記事「Russia hides its Su-34 fleet to evade deadly ATACMS strikes」。
露軍は最前線基地の「スホイ34」をATACMSのレンジ外にある「エンゲルス2」空軍基地まで後退させた。
これは衛星写真のOSINT分析によってつきとめられた。
エンゲルス基地はウクライナ国境から600km離れているため、ATACMSで攻撃されるおそれはないのである。いちおう、デコイ機も各種多数、そこに並べている。
というのも、ソ連時代の無人偵察機「Tu-141」を改造した特攻機が2022-12にいちど、突っ込んできたことがあるため。
2023-8には別なタイプのドローン攻撃も受けている。大した被害は無かったが。
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「mil.in.ua」の2024-12-8記事「Czech Republic procures smart anti-tank mines」。
チェコ共和国の兵器メーカー「STV GROUP」が「SENTRY」というハイテクの対戦車地雷を、約1億7200万ドルで政府から受注した。
この地雷はフィンランドの「Forcit Defense」社の設計である。
重さ10.5㎏の地雷が、リモコン化されている。無線コマンドによって、広い地雷原をいっせいに安全化することもできるし、個々の地雷だけ活性化させることもできる。
安全化した瞬間に味方軍がその地雷原を越えて前進する、という段取りが可能だ。
地雷にはGPSセンサーがついているから、もし誰かがそれを動かせば、こっちで把握できてしまう。
この地雷の上を敵戦車等が通過すると、磁気センサーと音響センサーによって敵車両は識別され、その車体の中央部を、成形炸薬が撃ち抜く。
敵の工兵が掘り返そうとすれば、自爆する。
この地雷は、リトアニアも購入しており、ベラルーシ国境、ならびに、カリニングラード国境に埋設されている。
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『ニューズウィーク』の2024-12-8記事「John Bolton Suggests Syria May Have ‘Interesting’ Files on Tulsi Gabbard」。
トゥルシ・ガッバードは、2017にシリアに渡り、アサドと写真を撮り、アサドは自国民を毒ガス攻撃してはいないという宣伝に手を貸した。そのことを元国連大使のヘイリーが指摘している。
ガバードは2019年には、アサドは米国の敵ではないとも弁護した。シリアであれどこであれ、米国を直接攻撃していないなら構うな、というのがガバードの主義。自分でそう言っている。
ジョン・ボルトンいわく。2017時点でアサドはイランならびにロシアの同盟者。ガバードには、米国の国家安全保障の要職に就く資格は無い。このたびダマスカスが陥落したので、いろいろと面白い文書証拠が白日の下に曝されるであろう。幾人ものアメリカ人がアサドの悪だくみに加担していた過去が判明するだろう。
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AFPの2024-12-6記事「Iran launches heaviest space payload into orbit」。
金曜日にイランは、2つの人工衛星を軌道投入した。ふたつあわせた重さは300kgという。
ひとつはLEOの通信衛星。
打ち上げロケットは「Simorgh」といい、2段式の液燃である。
※300kgでは未だ初歩的な原爆を北米大陸まで飛ばせない。
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Robert Schreiber 記者による2024-12-8記事「Retrofit project makes micro gas turbines hydrogen-compatible」。
水素専焼のマイクロ・ガスタービンを実現するには、燃焼室に水素を送り込むノズルからフラッシュ・バックという炎の逆流が起きてしまわぬような仕組みを工夫する必要があるが、ドイツの研究所が実験室レベルでそれに成功したという。
実験装置は、既存のコジェネ用のマイクロ・ガスタービンに手を加えたもの。
水素燃料のタービンエンジンは、それが実現すれば、カーボン・エミッションがゼロであるばかりでなく、窒素酸化物のエミッションも極少(15ppm)な、クリーン発電装置となる。
夜間、しかも無風のとき、ソーラー発電機も風力発電機も、稼働してくれない。そんなときに火力発電装置が即座に電力供給を補えなくてはいけない。その火発をクリーン化できる。
研究チームは、既存の天然ガス火力発電所を、まず水素混焼に改造し、ゆくゆくは水素専焼に変えるというステップを考えている。これはドイツの国家的な要請である。
水素の混合率は、当初はわずかな水素比率からスタートするが、逐次に、水素の割合を増やして行く。
主任研究者いわく。水素はケミカル反応速度が大きく、天然ガスの10倍の速さで伝火する。着火に必要な熱エネルギーも小さい。このことは、これを扱うさいの危険がそれだけ高いことを意味する。
天然ガスを燃やすマイクロ・ガスタービンは、病院などで、頼りにされている。もちろん、自家発電と給湯のコジェネ。
発電を、地域や大口ユーザーの足元で、分散的に負担するのは、これからの合理的な方向だ。
(管理人Uより)
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※直近に記事が掲載されたという意味ではないです。