Defense Express の2024-12-18記事「Why russians Never Take BTR-70 in Assault Missions and What an RPG Hit Does to Their Vehicles」。
最前線の露兵は、攻撃前進のときには装輪装甲車の「BTR-70」には絶対に乗らない。乗るなら「BTR-80/82」である。これには理由がある。露軍の部内雑誌に「BTR-70」が実戦にはまったく不向きだと指摘されている。
『ミリタリーバランス2024』によると、露軍は総計3000両のAPCをまだ保有している。
内訳は、現役稼働するものが……
700両の BTR-82A/AM
1200両の BTR-80
100両の BTR-80A(これはAPCではなくIFVに分類されることもある)
800両の BTR-60 系列
200両の BTR-70 である。
これらとは別に、1300両の BTR-60 と BTR-70 が、予備として2024-1時点、保管されている。
ロシアの部内雑誌によると、「BTR-70」の装甲はペラペラで、どんな角度だろうと、7.62mmの軽機関銃弾〔原文にはラージ・キャリバー・マシンガンとあり、ヘヴィー・マシンガンとは書いてないので、このように推定する〕ならば、貫通するという。
装軌式のIFVである「BMP-1/2/3」は、RPG-7 に耐弾できないだけでなく、地雷の破片で燃料タンク(リアドアと一体)が破れて火災を生ずる。
この雑誌の記者は、露軍のすべてのAFVは車内レイアウトを根本から一新する必要があると結論づけている。
また、面白い提案もしている。すべてのAFVに「疑似火災」を演出できる煙幕装置を備えることにより、敵から攻撃されたときに、「命中被弾」を装って敵を油断させ、同時に濃厚な煙覆で対空遮蔽し、そのカバーにまぎれて乗員が安全に離脱できるように図るべきだ、と。
※雑報に、キケロのことばが紹介されていた。国家は、その内側から裏切るつもりの言論を受け容れつつ生き残ることは難しい。スパイはその国民と同じ顔、同じ服装、同じアクセントで活動する。仲間を装う狡猾なささやきが、政府中枢から末端有権者まで感化する。人々が誰しも心の中に有する卑劣さを梃子として操り、社会組織をその骨格から腐敗させてしまうのだ。これと比べたら、暗殺者の劔は、ほとんど怖くない。
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『マリタイム・エグゼキュティヴ』の2024-12-17記事「As Fuel Washes Up on Black Sea Beaches, Third Russian Tanker Reports Leak」。
ケルチ海峡の5マイル外で日曜日に沈没した『Volgoneft 212』は、ヴォルガ河と黒海のどちらも航行できるタンカーだった。
波高25フィートの時化に遭い、船体がまっぷたつになった。
積んでいた、ボイラー用重油の「マズート」が4300トン、海に流出。
同日、別なタンカーの『Volgoneft-239』もタマン海岸に座礁し、重油が流出した。
最新報道によると、三番目のタンカー『Volgoneft-109』は内部隔壁が破損して、重油がバラストタンクに満ちたが、船外には漏出していない、と。場所はアゾフ海。
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Jeff Schogol 記者による2024-12-18記事「Navy thanks Tom Cruise for his service in ‘Top Gun’ movies」。
米国海軍省は、トム・クルーズ氏に対し「Distinguished Public Service」勲章を授与した。
軍が民間人に与えることのできる最高勲位である。
海軍長官のデルトロが火曜日に手渡した。
※「トップ・ガン・マヴェリック」の背景を日本人観客に分らせるのは簡単ではないだろう。「イラン」とは一言も言ってないが、敵国はイランである。その核武装を阻止しようという筋立てだ。イランは、1979年より前のパーレヴィ時代に「F-14」をしこたま買い込んでおり、今日でも稼働状態にしているので、それを奪って飛んで帰るというプロットも可能になる。今のイランとプーチンはお友達だから、ロシア製の最新スホイ戦闘機も数機あっておかしくない。この映画は、米海軍航空隊のリクルートを応援した効果よりも、その好評版により、イラン政府をビビらせた効果の方が大きかっただろう。ちなみに、第一作の「トップ・ガン」でも、敵はリビア(カダフィ大佐時代)が念頭されていることが、自明のお約束であった。とうぜんのように作中には、「リビア」という言葉は一言も出てこない。それが逆に面白かったわけだ。