イーロン・マスクは4309億ドルの資産家だという。地球人口が80億2500万人とするなら、彼は自分所有のカネのうちから、全人類に50ドルずつプレゼントして、その後でもなお富豪であり得るわけだ。

 Defense Express の2024-12-22記事「Price For Phoenix Ghost Drones Revealed: The Mysterious Drones Developed At Warp Speed in the U.S.」。
   「AEVEX Aerospace」社は、すくなくも4種の無人機をウクライナのために製造していて、それらをひっくるめて「フェニックス・ゴースト」と言うらしいことが、今年10月に知られた。ペンタゴンによる総発注額は5億8100万ドルである。しかし内訳の単価は秘密であった。
 名前が分かっているのは「Disruptor」「Dagger」「Dominator」「Atlas」。そのうち三種の形状は推定されている。

 このたび『Forbes』誌が、謎の多い「フェニックス・ゴースト」の単価に迫った。

 「ダガー」は最初の完成品で、単価が4万9000ドル。ロシア軍のSAM1発より安いから、撃墜されたからといって痛くはないと強調している。

 「ディスラプター」の原型は単価6万9000ドル。しかし今は外形が少し変わっており、そのバージョンの値段は不明だ。

 参考までに、「スイッチブレード600」の単価は20万ドル。これは突入モードがほぼ自動化されていて操縦にまったくスキルを必要としないハイテク品であるのと、チューブに折りたたんで収納した主翼やプロペラが射出後に展張して飛行開始するという複雑なメカなので、異常に高額なのだ。※たしか弾頭はジャヴェリンATGMと同じもの。

 『フォーブズ』の取材によると、「フェニックス・ゴースト」は、2022年前半、露軍の戦車がキーウ市に入るのを阻止するための、大急ぎ企画としてスタートした。

 「Tribe Aerospace」という既存のメーカー(初期型「プレデター」の開発に関与した者が所在していたという)から人が引き抜かれて「AEVEX Aerospace」社が設立され、同社は、3ヵ月以内に121機の「ダガー」ロイタリングミュニションを製造するよう、ペンタゴンから特命を蒙った。「ダガー」のコードネームが「Phoenix Ghost」だった。

 現在までに、フェニックスゴーストのファミリーは5000機以上、ウクライナへ送られたという。それは、米国からウクライナに対する無人機援助の大宗を占めるという。

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 ストラテジーペイジの2024-12-24記事。
   2018年2月にシリアのISが、固定翼自爆無人機を多数飛ばして、フメイミムの露軍基地を空襲した。この片道特攻無人機のフライトコントローラーには、「2G」「3G」世代の携帯電話が繋がれていて、ISはそれをGPS受信装置として利用していたのである。(可能性としては、UAVに搭載したスマホがその下向きレンズで撮影した動画を、リモコン操縦者の居る地上基地まで、携帯中継局を経由して、リアルタイム送信させることもできたはず。しかし、それを同時にやっていたという残骸の証拠写真等は、SNSには出ていない。もし空撮を試みたとすれば、攻撃前の、偵察ドローン単機によるワンタイム・ミッションだっただろう。)

 そこでロシア当局は、2G/3Gに対する妨害電波を露軍基地から発すると同時に、現地ロシア兵には、2Gより前の世代の携帯電話、すなわちGPSもカメラも使えないガラケーの使用を強制した。

 今、ロシア政府が試みている「インターネット鎖国」も、こうした努力の延長線上にある。
 さいしょは、チェチェンのようなイスラミックの州で推進していた。それをロシア全土に拡大しようとしている。

 何を虞れているのかというと、ロシア政府が発表する話は全部嘘だという事実が、海外のネット経由で国内に知れ渡ること、および、国内でロシア人が撮影した映像証拠が、海外のネットに投稿されることを、阻止したいのである。

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 Sofiia Syngaivska 記者による2024-12-24記事「russian Su-25 Attack Aircraft Collides with Domestic UAV in Donetsk」。
  ドネツク戦線で露軍の「スホイ25」が、味方のZALA製の偵察UAVと空中衝突して、機首を損傷して帰投した。

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 The Maritime Executive の2024-12-23記事「Russian Military Sealift Ship Sinks After Engine Room Explosion」。
   月曜日、『Ursa Major』という名のロシア船籍の貨物船の機関室で爆発があり、スペイン沖の地中海に沈没した。乗員2名が行方不明。

 現地時刻の12時半。ジブラルタルから入ってきて、おそらくシリアのタルトゥス港へ行こうとしていた。
 スペイン海軍が14名を救助した。

 同船の運航会社は「Oboronlogistika」というロシアの軍需企業の傘下。

 もう1隻、『Sparta』という貨物船が伴っていたが、行先を変更したらしく、エジプトのポートサイードに6ノットで向かっている。

 このたびの『Ursa Major』は、2台の「大型クレーン車」を載せており、船倉は空だった。タルトゥスに集まっている露軍のAFVや重資材を揚収するのが任務だったのであろう。