ドイツの外相アナレナ・ベアボックがシリアを訪問したが、露骨に握手無し。

 雑報によれば、シリア国内向けのTV放送映像では、全身にボカシまでかけられている。
 この無礼を許すとしたら、それは大きな間違いだろう。

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 Defense Express の2025-1-5記事「The Defense Forces of Ukraine Attacked Over 54,000 russian Targets with Drones in December」。
   統計が公表された。昨年の12月に、ウクライナ軍は、5万4000を越えるターゲットを、自爆型ドローンで攻撃した。そしてその49%は、攻撃成功した、と。シルスキー総司令官による報告。

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 「mil.in.ua」の2025-1-5記事「Sych drones of the Defence Intelligence of Ukraine attack Russian oil depots」。
  誰が製造しているのかが秘密で、ディテールが謎めいている「Sych」という固定翼無人爆撃機の調子が好い。ロシア領内の石油貯油施設を破壊できる実力を示している。スタイルは、牽引プロペラ式、高翼配置の、オーソドックスなレイアウト。兵装は、左右の主翼下に、2㎏ずつ、吊架するようだ。合計4㎏である。

 偵察モードにするなら、半径150kmがレンジとなる。爆装モードでは、半径100km。この無人機は、自爆機ではない。帰還と再出撃を繰り返す仕様だ。

 さかのぼると、2023-7に「カムバックアライブ」基金が、UAH1950000にて、この無人機システムをウクライナ国内において調達し、国防情報局に献納した。

 「Sych」UAVは、カタパルト発進である。

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 Sofiia Syngaivska 記者による2025-1-4記事「russia Tests New KUB-10E Loitering Munition with Enhanced Capabilities in Kursk Region」。
    ロシアのカラシニコフ社は、2024-12-26に「KUB-10E」という固定翼のロイタリングミュニションの最新バージョンが成功裡に初飛行したと発表。

 初期型は〔シャヘドにかなりインスパイアされた〕「全翼」スタイルだったのが、最新版では、ありふれた模型飛行機スタイルに変わったという。
 この最新型は、2025-1-2にクルスクに配備されたと信じられれる。

 巡航速度100km/時、常用高度は100~2500m、離陸はミニカタパルトによる。
 飛行中、GNSS信号を参照する。

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 Howard Altman 記者による2025-1-5記事「New Armor Kits Being Installed On Ukraine’s Western Air Defense Systems」。
   敵のFPVドローンから、味方の非装甲車両を防護するために、「コープケージ」だけでなく、爆発反応装甲のようにもみえる「鉄板製の箱パネル」を車体側面に張り付けてはどうかという提案。
 ウクライナ軍は、非常に高額な援助品である「IRIS-T SLM」やペトリオットや「NASAMS」の指揮車両からまず、プロテクトを厳重化したい。

 「Metinvest Group」が開発した。厚さ8mmの鋼板で構成された、平べったい箱状パネルを200個、非装甲車体の側面に貼り付ける。これで重さが2.6トン増えるが、SAMの運用にはさしつかえはないという。

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 Gabriel Honrada 記者による2025-1-5記事「China simulating surprise US missile attack in South China Sea」。
   『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト』紙によれば、今月、北支のコンピュータ技術会社が、南シナ海での米中対決を想定したシミュレーションを実施し、米軍の放つLRASM(ステルスで長射程の空対艦ミサイル)にいかにして中共の駆逐艦が対抗するかを探った。
 想定海面は、中華民国が実効支配する東沙諸島の近辺。そこにLRASMが10発、飛んでくる。

 LRASMのレンジは1000km近いといわれている。
 試行では、LRASMは、中共艦隊のECMにもかかわらず、命中した。

  ※パッシブセンサーだけなので。途中は敵艦のレーダー波源にロック。終末はサーマルイメージ画像。

 会社の説明によると、パラメータや戦技の情報は中共軍からは貰っておらず、すべてオープンソースだという。

 じつはハイパーソニック弾よりも、LRASMのような亜音速巡航ミサイルの方が、遠距離での探知が難しい。ハイパーソニック弾は「プラズマの航跡」を長く曳く。ケミカル反応も、下界からよく見える。特定スペクトルの光の散乱を見張っていればいいのである。

 2024-11に『アジア・タイムズ』は報じた。中共の国防大学校と研究機関が、F-22を180km先から探知できるレーダーができる、と主張していることを。

 日本から上海に向かって飛ぶF-35が「ビースト・モード」ならば450km先から探知できるという。※AWACSの探知限界がそのくらいであり、ビースト・モードとは非ステルスモードと同義だから、これはごくあたりまえのことを大袈裟に強調しているにすぎない。この記者とデスクには、当局が垂れ流す「宣伝」をチェックする力量が無い。

 中共はまた、北斗衛星群から輻射する微弱な電波を対ステルス機探知に役立てられないかも研究中。