『アメリカ』は2019-12から佐世保にいた。
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Todd Young 記者による2025-2-10記事「A Tech Power Playbook for Donald Trump 2.0」。
トランプは自身がAIには詳しくなくとも、それに十分に詳しい人材を要所に配した。
副大統領ヴァンスはシリコンバレーに通じている。イーロン・マスクやピーター・ティール〔ペイパル創始者で、ハイテク投資で大成長し、ザッカーバーグを育て、内外の国防用AI設計に手を貸すまでになった。ヴァンスには選挙資金を与えている。凡人は他人の欲望を模倣するものだが、その先には幸福は無い、というミメーシス哲学を早々と理解していた。政治的に最もマトモなので、ティールの考え方がどのくらい大統領に届くかで、今後の世界の良し悪しも変わってくるだろうと思わせる〕と親交がある。
またトランプは大統領当選後、Jacob Helberg を国務省の経済成長戦略責任者に据えた。
※ジェイコブ・ヘルバーグは欧州から移民してきた若手のユダヤ人で、中共からの対米投資事情に詳しい。大統領選挙ではトランプに巨額献金した。2021年に『ワイヤーズ・オブ・ウォー』という著作あり。敵国(中国)がいかにしてハイテク技術を克米戦争に利用するかを論じていた。
※第一期トランプ政権のできる前、この種の反支の論筆家としてはピーター・ナヴァロ氏くらいしか、みつからなかった。今や時代は様変わりしている。ティールやヘルバーグの主張内容の高さや深さは、ナヴァロ氏に数倍するだろう。無論、孤塁を守って四面楚歌の戦いを続けるしかなかったその昔のナヴァロ氏の功績がおとしめられることはない。
数年前、記者とマーク・ワーナー上院議員(ヴァジニア選出、民主党)は、G7を中心に民主主義陣営の技術連合体制が模索されねばならないと説いた。ルビオ長官がこの指針に同意してくれることを願う。
記者は4年前、「CHIPS and Science Act」の法案起草を上院において助けた。
集積回路のような重要素材をアジアにアウトソーシングしてはいけないというのが骨子の考え。
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2025-2-12記事「Congressman: Stop China’s Exploitation of Our Student Visa Program」。
連邦司法当局は5人のシナ人を起訴した。ミシガン州で台湾軍と米軍が合同で実弾演習していたのを、この5人は潜入して撮影していた。
この5人ともが、学生ヴィザを所持していた。
中共は、米国内の大学を、スパイの出撃基地にしているのだ。
2023~24の大学年度に、30万人弱の中共学生が米国にやってきている。すべて、就学ヴィザに基づく。
学生スパイ団を入口で阻止することはできない。というのは中共は、純粋に勉学のために米国入りした学生を、そのあとからリクルートして、スパイに仕立て上げるからである。
昨年には、中共からの留学生が1名、ヴァジニア州のニューポートニューズ海軍工廠の上に偵察ドローンを飛行させて、逮捕された。
2023年にはひとりのシナ人留学生が連邦刑務所での懲役8年を言い渡されている。ハイテク・スパイを働いていたので。
この他、メキシコ国境を越えて密入国するシナ人も、トータルで何万人にもなっている。
ただちに、すべての中共学生に対するヴィザ発給を停止するべきである。それ以外に、中共のハイテク・スパイ活動を防遏する方法は無い。
※この記者は連邦下院議員。ウェストヴァジニア選挙区、共和党。
学生ヴィザは、発給審査が緩い。だからスパイ活動に多用されている。まずそこを封ずることが第一歩だ。
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Oliver Parken 記者による2023-5-5記事「This Minelayer Was Converted Into A Floating Brewery During World War II」。
英海軍の補助敷設艦『HMS Menestheus』は、1944年にビール醸造船に改装され、1945秋から1946まで、太平洋域で連合軍兵士にビールをふるまった。
このフネ、もともとは、英本国と太平洋域を往復する貨客船であった。1929年にベルファストで進水。
WWIIが始まると、姉妹船の『アガメムノン』とともに海軍が徴用。英仏海峡の防備用に確保された。
敷設艦への改装は1940の春よりも後。
1940-10には、これら改装補助敷設艦は、フェロー諸島とアイスランドの間の海域に大量に機雷を敷設しはじめた。
しかし1943後半には、英海軍が機雷で本国を防御しなければならない緊急性がなくなる。
そこで、太平洋に薄く散開した英軍兵士のために新鮮なビールを供給するフネに再改装されることになった。英本土や豪州からえんえんとビールを運搬したのでは、途中で悪くなってしまうので。
英海軍は18世紀から軍艦(帆船)内にラム酒を貯蔵するようになった。度数の低いビールは、それよりも前から軍艦内で供給されているが、いつからかは不明。
ちなみにラム酒は1970-7に軍艦内から追放された。これは英国議会の議決による。軍艦の乗員が扱わねばならない機器類が高度に精巧なものになっていたので、それらを酔っ払いに扱わせるのはもう具合が悪いと判断された。
17世紀と18世紀を通じ、弱いビールは、グロッグ(ラム+真水+レモンジュース)よりも頻繁に軍艦内で消費されている。映画などでは、グロッグばかりがしょっちゅう出てくるが、そんなのは嘘だ。
※「グロッキー」の語源は、この酒である。よって正確には「グロッギー」なのだ。
英海軍の新編の太平洋艦隊のために補助艦のいくつかをアメニティ・シップに改装しろという命令はチャーチルが直接に出している。2隻の改装工事はカナダのヴァンクーヴァーですることになった。1944後半から。
しかし『Agamemnon』の工事は1945-8に中止させられた。
かくして『HMS Menestheus』だけがビール供給船に改装された。就役は9月からと考えられるが、9-2の日本の正式降伏には間に合っていない。
アメニティシップとして同船は席数350の映画館、ダンスホール、大宴会のための厨房も備えていた。
じつは英軍にとって太平洋での戦争は1945夏には終わらなかった。日本の降伏と同時に、インドネシアの独立戦争の鎮圧の仕事を命じられたからだ。
また、太平洋に展開したおびただしい英軍将兵の召集解除・本国帰郷も、短時間では完結するものではなかった。
『HMS Menestheus』は海水から真水を造ることができた。
濃縮ホップと、モルト抽出液は、英本国から海送された。
船内には銅製の、容量55バレルの醸造ポットが据えられていた。加熱はボイラーによる。
発酵槽は6杯あった。
1週間の醸造能力は、350バレル(英式だと250バレル)。度数は3.7度である。
消費部隊へは、5ガロン入る鉄容器によって、送り出された。
この船のその後は詳しくわかっていないが、1946に徴用が公式に解かれたあと、加州で船火事を起こして放棄され、1953にスクラップになったようである。
2018年、英海軍は、艦上パブをオープンした。空母『HMS Queen Elizabeth』の内部に。その名も「Queen’s Head亭」という。
いうまでもなく米海軍は「ドライ」なので、このようなフネも設備も、ありえない。
※海自の募集難を緩和するために、「アメニティ・シップ」があったって可いだろう。特に遠隔地派遣ミッション用に。それは真の近海有事には、補助補給船となるのである。
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Richard Thomas 記者による2025-2-13記事「Bottom 5 defence spenders in Nato: Trump’s targets」。
2024年なかばの統計により、NATO加盟国のうち、対GDP比で最低の軍事費負担しかしていないとみなされるワースト5ヵ国とは。
トランプの槍玉にあがるであろう筆頭はイタリアである。4年連続で、対GDP比率を減少させている。EU圏内の経済規模第3位なのに、これはふざけている(経済規模第2位はフランス)。
スペインは、過去5年、国防費を増やしてはいるが、対GDP比は1.28%にすぎない。
ルクセンブルクは対GDP比の低い方から三番目。ただし同国に軍人は1000人もおらず、軍用機は輸送機が1機あるだけだから、槍玉にはあがるまい。2022年の倍の支出を2024年にはしている。
スロヴェニアの1.29%、ベルギーの1.3%も目立ってしまう。特にベルギーにはNATO司令部が置かれているのに。トランプからの大きな圧力が、ベルギーにはかかるであろう。