おそらく自衛隊は、これからリストラされる中堅の米軍将兵を大量にリクルートできるはずだ。安保条約体制の下でなら。

 Svetlana Shkolnikova 記者による2025-2-18記事「Leaders of the House Armed Services Committee ask military services to list potential funding cuts」。
   米連邦下院の軍事委員会は、陸軍、海軍、海兵隊、空軍、宇宙軍に対し、予算カットできそうな旧弊な組織や、すでにプライオリティが無いはずの計画や、装備の洗い出しを求めた。それを即座に、来る年次予算法案審議に反映する。

 げんざい、委員長は共和党のマイク・ロジャース(アラバマ選出)、野党委員の最先任は、前の委員長のアダム・スミス(ワシントン州選出)である。この二人が連名で、4長官に対し、金曜日に書簡を発した。3月1日までに回答せよ、と。

 げんざいペンタゴンは、軍人と軍属あわせて300万人を雇用し、その年間予算は8500億ドルである。

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 2025-2-16記事「Hegseth is said to want 8% shift in defense spending」。
   ブルームバーグの特報によると、ヘグセス国防長官は次の5年間で軍事支出を8%削減する気であると。
 これから、陸軍、海軍、空軍、海兵隊、宇宙軍等の下部組織に対してFY2026以降の支出削減案を提出させるであろう。それは各部において最終的に8%の経費圧縮をめざすものでなくてはならない。

 先週、トランプは、ロシアおよび中共と話をつけて、米国の国防支出を半減させたいと語り、直後にロッキードマーティンやノースロップグラマンの株価は急落した。

 FY2026の国防費は、8768億ドルとなりそうな流れであった。すなわち現在おこなわれているFY2025の8490億ドルより増える。しかし、トランプ政権はその流れをブチ切る。

 ※少し前の雑報によると、ロックマート株は16.41%安、ノースロは13%安、GDは10.93%安、レイセオンは2.66%安になり、それに反して欧州軍需企業のラインメタル株は36.4%高、タレスは22.66%高、BAEは10.17%高、エアバスは5.85%高をつけたと。ここで大きな疑問を私は抱く。イーロン・マスクはこのインサイダー情報を元にして儲けなかったと言えるのか? 誰がそれを公正に調査できる? できるわけがない。

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 Brad Lendon 記者による2025-2-17記事「 Is China’s military really built for war? New report questions Beijing’s arms buildup」。
   中共の軍備拡張は、米軍と戦争するためではなく、中共党中央がその権力を揺るがされないための努力のカタチなのだ。
 このように結論しているのは Timothy Heath 。長年RANDで中共を研究していて、このほど「The Chinese military’s doubtful combat readiness」という報告書をまとめあげた。

 証拠。中共軍の内部では、総訓練時間の4割もが「政治学習の時間」に当てられている。そんな軍隊、他にあるか?

 それに、軍人の指揮系統とは別に「政治将校」が威張っている組織運用は、今もまったく変わっていない。この「二頭制」では機敏・有効な戦闘指揮ができないことは、証明済みの常識である。つまり中共軍は、戦闘して勝つという目標にプライオリティを与えられてはいない。

 ※RANDの中には凄腕の経営者が居ると見た。トランプが「国防費半減」を言った直後のタイミングにこのリポートを押し出したのだ。これでRANDはトランプ政権から特別に目をかけられるようになるだろう。

 元東アジアの情報分析官だった John Culver は、反論する。戦争は北京の「プランA」ではない。しかし「プランB」ではあり続けているのだよ。そんなのは情況次第の選択にすぎない。

 ヒースのするどい指摘。中共の指導者層は、公的な演説の中で戦争を褒め称えない。間接的であっても、軍に台湾侵攻をけしかけるような発言を、注意深く封じている。
 また、中共の軍事刊行物の中に、いかにして台湾を占領するか、いかにして台湾を統治支配するかについての考察は、いっさい、見られない。

 ではなぜ最新軍備に投資するのか? ヒースいわく。より効果的に、中共党の独裁支配を永続させるために、それが望ましいのである。
 世界最先端のように見える兵器が空を飛びまわり、海を走りまわることで、大衆は、中共党にはぜったいに逆らえないと思うようになるのだ。社会の統制のために、それが有利なのだ。

 Drew Thompson も言う。軍隊が戦争して成果を出すことよりも、プロパガンダが充実することが、彼らの政治にとってのプライオリティである。
 そもそも「勝利」とは何か? 世界共通の定義なんか、存在しないだろう。モスクワがウクライナでやっていることを見ればわかるだろう。

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 Charlie Kirk 記者による2025-2-18記事「Elbridge Colby Is The Right Man To Carry Out Trump’s America First Mandate」。
   トランプは、政策担当の国防次官として、エルブリッヂ・コルビーを推挙している。※かつてのコルビーCIA長官の息子である。

 コルビーは大学生時代から、ブッシュ=チェイニー政権の外交をこきおろしていたという。
 海外に米軍を送るのは反対。与国が地域の防衛を担任するのが筋である。アメリカは国内のことに専念するがよい――というスタンスだ。

 コルビーは、第一期トランプ政権が、主敵は中共だと定めるのに、大貢献した。

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 Defense Express の2025-2-18記事「Two Pivotal Issues Regarding Fiber-Optic FPV Drones on Modern Battlefield」。
  光ファイバー・ケーブルでリモコン誘導できる特攻機が、まず、敵のEW担任車両を探しだし、それを爆破する。すると、敵のEW威力が衰えるので、そのあとから、通常の無線リモコン式の特攻機を繰り出し、残りのAFVを破壊しまくる。これが、最新のメソッドだ。

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 Boyko Nikolov 記者による2025-2-18記事「Russia begins producing turbofan-powered Shahed-238 drones」。
    イランの「シャヘド238」は、ターボジェット・エンジン付きの片道特攻自爆機。これをロシア国内で模倣したのが「ゲラン3」である。
 レンジは2500km、巡航速力500km/時。

 この時速になると、迎撃する側にとって、地対空機関砲の出番はほとんどなくなる。シャヘド136は、時速180kmだから、なんとかなったが。

 エンジンの品番は「Tolou-10/13」という。とても小型である。

 ※ウィキによるとTolou-10はターボジェットで、フランスの重さ55kgの「ミクロチュルボ TRI 60」の無断コピー品らしい。フランスではこれを対艦ミサイルのエンジンにしている。

 過去に墜落したシャヘド238は、エンジンに、チェコ製の「PBS TJ150」ターボジェットをとりつけていた。
 露軍は2024前半に最初の1機を飛ばしてきた。

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 Boyko Nikolov 記者による2025-2-18記事「Leopard 2A8 tank price hits $30M – equivalent to a used F-16」。
   オーストリー陸軍は、こんにち、たった1個の戦車大隊をもっているだけ。「第14戦車大隊」。それは58両の「Leopard 2A4」からなる。

 このたびオーストリー陸軍は、追加して58両の「Leopard 2A8」戦車を調達しようとしている。しかるにその金額は、17億ユーロ=17億8000万ドルになるという。

 つまり1両の「Leopard 2A8」は2900万ユーロ=3030万ドルするわけだ。
 いや、それは輸出用の値段だろう、と言う者があった。しかし事実は、ドイツ陸軍もそれにほぼ近い金額で調達しているのである。

 「トロフィ」をつけているから高いのか? 違う。
 たとえば米陸軍は、「Trophy HV system」を「M1A2SEPv2」と「M1A2SEPv3」エイブラムズのために輸入しているが、1台48万2500ドルしかしていない。

 ポーランドは「M1A2SEPv3」をだいたい1両1620万ドルで輸入している。つまり、今やレオパルト2A8は、エイブラムズの輸出型よりも、高額なのだ。

 これは、欧州諸国内で戦車の需要が減りつつあることと関係がある。そのためドイツのメーカーもラインを縮小し、少量バッチの注文にしか応じられなくなり、それが単価を押し上げている。

 レオ2で1個大隊を新編するのと、「グリペン」クラスの戦闘機×3~4機で1個スコードロンを増やすのと、あまり違わなくなってしまったのだ。戦闘機(古いF-16なら1機3000万ドル)は今後も長期にわたり使い道がいろいろあるだろうが、戦車は、あっという間に戦場で役立たずになるリスクを含むことは、すでにウクライナ戦線で観察されている。

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 「mil.in.ua」の2025-2-18記事「Soldiers of the Ghost of Khortytsia Unmanned Systems Battalion eliminated enemy drone operators by detecting them by following fiber optic wires」。
  有線誘導式のドローンが多用されるようになると、あらたな戦術が生まれる。

 敵は高いビルからドローンを誘導しようとする癖が抜けていない。そこで、光ファイバー・ケーブルが廃ビルのどこから垂れているかを、潜行偵察員が双眼鏡で探せば、あるいは偵察ドローンで探せば、敵のリモコン要員の居場所を特定して、爆殺することができるわけだ。