ポルトガル軍は米国製のF-35の購入をキャンセル。手持ちのF-16も、欧州製戦闘機で更新するという。

 Sofiia Syngaivska 記者による2025-3-14記事「Over Half a Million Wounded Service Members, the Strain on russian Military Medical System Further Drains」。
   ロシアの諸地方で、民間の病院や医院の閉鎖が相次いでいる。無医村がどんどん増えている。
 医師や医療従事者たちが、皆、傷痍軍人の手当てのために、西部の都市に駆り出されているからだ。

 2024年には160の公立病院が閉院した。それには産科18施設、小児科10施設が含まれる。
 げんざい、ロシアには50万人以上の傷痍軍人がいるはずである。

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 ロイターの2025-3-13記事「Trump says he still has ‘great relationship’ with North Korea’s Kim Jong Un」。
  トランプは語った。ひきつづいて北鮮の三代目とは良好な関係を維持していると。

 これはNATOの事務総長のマーク・ルッテを前に、オーバルオフィス内で語った。そのさい、三代目のことを「ニュークリア・パワー」だと表現している。「I have a great relationship with Kim Jong Un, and we’ll see what happens, but certainly he’s a nuclear power」。

 ※たぶん国務省系のスタッフの入れ知恵だろうが、「IT」でもなく、「SHE」でもなく、「HE」を使うことで、米政府が北鮮を「核武装国家」として認めたわけじゃないよ、とエクスキューズができる余地を生じさせた。トランプは、1月20日に、北鮮国家を指して「ニュークリアパワー」と呼んでしまったので、その痛い失言を、修正させるべく、国務省系スタッフが、わざわざこの場で発言させたものと思う。表には出てこないが、有能なプロンプターが、居るのである。あたかも、日銕の会長が不必要千万に攪乱してくれている日米関係を、水面下で必死で鎮静化させるべく奔走しなければならないわが外務省スタッフたちの図。

 ※3-10に北鮮は、日本海ではなく黄海に、弾道弾複数を打ち込んだ。この日よりも前の時点で、トランプと三代目との間になんらかの連絡があったと邪推することもできよう。米軍基地とかんけいない方角、なかんずく中共領土の方角に発射するのなら、不問に付すというわけだ。

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 Zach Winn 記者による2025-3-14記事「Making airfield assessments automatic, remote, and safe」。
    数学の博士号をこれから取ろうというランドール・ピーターセンは、MITの修士学生として5年間、米空軍のために、空爆を受けた滑走路をすばやく点検して被害の全体図を得る最適手順の研究を続けてきた。
 敵の攻撃には、ケミカルもあり得る。残っている脅威には、不発弾もあり得る。

 デブリが散乱している広い飛行場の景色から、クラスター爆弾の「子弾」の未発弾を、いかにして瞬時に見分けるか。

 ピーターセンは、その仕事はUAVにさせるしかないと理解している。もともとピーターセンは西海岸の空軍大学校で土木建設の勉強を始めた。スポーツとしてクロスカントリーも続けている。歩き回るのは嫌いじゃないが、飛行場はとにかく広すぎるのだ。しかも被爆後の踏査には防護服の着用が必要だ。

 マルチスペクトラムの光学センサーを積んだ無人機が、いちばん早い仕事をしてくれる。

 MITが研究の場として優っているのは、そこでは企業や軍のパトロンがすぐにみつかる。それと、学科や専攻を越えた「お知恵拝借」がふつうに可能で、難題を次々に乗り越えられる。

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 WSJ の記事「When Dana Bare tried to quit Xanax, it was too late」。
  ベンゾジアゼピンは、抗不安、催眠、筋弛緩の作用を服用者にもたらす。連用すると、脳がやられて痴呆化する。

 2023年には米国内で2400万人以上が、「ザナックス」のような薬物を摂取している。ザナックスはベンゾジアゼピン系である。ベンゾジアゼピンが、政府公認の処方薬の中に入っているのだ。

 症例。ダナ・ベアー。ザナックスを飲むようになってから2年後、パニック障害が突発するようになった。
 しかも、なにかをすぐに忘れるようになってしまった。

 ダナ・ベアーは、医師から処方された不眠治療薬として、ザナックスを飲み始めた。10年以上前だった。
 すぐに眠れるようになった。

 しかし、やがて彼女の神経系は衰弱し、身体が、このドラッグに依存するようになった。
 5年前、彼女はザナックスをやめようとした。すると、脳が電撃を発して身体を苦しめた。たとえばシャワーを浴びるや、何かにつきとばされたような感覚が走り、激痛が1時間以上続いて、ついには失神するのだ。

 ザナックスを服用すれば、このような苦痛は収まる。身体が依存症になったわけである。ヤク中だった。

 Xanax は、alprazolam のブランド名である。近似した薬品には、Klonopin (clonazepam)、Ativan (lorazepam)、Valium (diazepam) がある。これらは、たちどころに服用者を鎮静させ、眠らせてくれる。不安の多い時代には、需要されるのがしぜんだ。

 ザナックスは、パーティ・ドラッグとしても濫用される。
 長期服用者は、しだいに、必要量が増えて行く。

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 Ian Schwartz 記者による2025-3-13記事「Rep. Maxine Waters: Trump Expects Violence and Confrontation, “He’s Working Toward A Civil War”」。
   加州選出の民主党下院議員、MAXINE WATERS は言う。奴はもう一回、米国内で内戦を起こす気だ。そしてアメリカの独裁者になるつもりなのだ。
 奴が「鑑」と讃仰しているのはプーチンと三代目だ。

 奴は選挙前から言っていたじゃないか。当選しなかったらシヴィル・ウォーだと。隠してないんだよ、そもそも。

 キング牧師は、細民は抵抗するために組織としてまとまれ、ただし暴力はいかんぞ、と教えていた。俺はその教えを守ってきた。
 だが奴の方は、米国社会をどうしても暴力の巷へもって行く決意なんだ。

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 AFPの2025-3-14記事「US bars Thai officials over Uyghur deportations」。
  タイ政府が、国内にいた数十人のウイグル人を2月後半に中共の求めに応じて中共へ身柄送還してしまったことに米国政府は腹を立て、マルコ・ルビオは金曜日、タイ政府の公務員に対するヴィザの発給を停止させた。

 ルビオはカナダで開催されたG7に出席している。
 ルビオは上院議員時代から、ウイグル問題で中共を攻撃し続けていた。



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