GPSジャミングを喰らった全長304mのコンテナ船『MSC Antonia』が紅海で座礁したらしい。

 天測航法は、今日のセンサーとソフトウェアを使えば、昼も夜も、また薄雲がかかっていても関係なく、全自動で可能なはずなのである。この技法だけが、電波妨害を免れて、安全である。いまや世界中の公海で、ロシア・中共由来のGPSスプーフィングが、商船・漁船の安全を脅かしつつある。フルノさんは一刻も早く、簡易に使える軽便型の全自動天測ナビゲーション機材を、売り出して欲しい。それは高精度である必要もないのだ。

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 Defense Express の2025-5-13記事「How to Defend 80 Cities and 11 Bases with Just 29 SAMs ―― Germany Studies Ukrainian and Israeli Experience」。
   ドイツ連邦軍は、29個の「IRIS-T」地対空ミサイル・システムをこれから取得する計画。
 すぐに一括に、ではなくて、時間をかけて調達する。

 問題は、ドイツ国内には、重要な都市と軍事基地が80箇所もあること(米軍基地×3も含む)。それを29ユニットで防空するには……?

 2025-4-24に英国のシンクタンクRUSIが防空カンファレンスを開催し、そこでIDFの Ran Kochav 准将が、役に立つ発表をしてくれた。

 戦争では常に、防空アセットは、不足しているものなのである。だからこそ政治家は平時から、有事に何を優先的に防空させて、何を見捨てることができるか、腹案を決めておかなくてはいけないのだ。

 敵は、数百、数千機の片道自爆ドローンを放ってくる。それをSAMで迎撃しようとしてはならない。数の限られた高額なSAMは、もっと脅威度の高い巡航ミサイルや弾道ミサイルの迎撃のために使うべきだ。
 「シャヘド」のような敵の片道自爆ドローンに対しては、ヘリコプターや車両で機動する味方の防空ユニットが、機関銃で対処するのが最も合理的である。

 大原則。防空システムは、こちらの政府の「戦略意思決定」のために必要な時間を稼いでやることができるように構成し、配備し、運用すること。政府によるその意思決定は、敵が第二波の空襲をしかけてくる前に、できるのでなくてはいけない。

 第一波の被弾直後、こちらの政府の意思決定(どのように報復してやるか)がもたついているさなかに第二波をまた喰らうようでは、国防は崩壊する。そうさせないように、防空が機能しなくてはいけない。