韓国の「Hanwha Ocean」はポーランド海軍に対し、資金を全部韓国から貸してやるから韓国製の潜水艦を導入しなさい、と働きかけ中。

 韓国海軍が運用中の潜水艦は21隻。これは西欧ぜんぶのディーゼル潜の数に匹敵し、しかも事故を起こしていないことが、強調されている。
 契約が成立すれば、6年後に1番艦を納品し、8年後に3番艦を納品できる。加えて、ポーランドの海軍工廠も近代化してやり、教育訓練も手伝ってやるという。

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 Tim Lister and Kosta Gak 記者による2025-6-29記事「Russia’s summer offensive in Ukraine underwhelms ―― but Kyiv won’t be celebrating」。
    露軍は前線で顕著に人数を増強されているが、夏期攻勢とやらは急速に泡が消失しつつある。
 宇軍総司令官のシルスキーいわく。ドネツク州ポクロウスク市の正面の戦線には昨年末、7万人のロシア兵が張り付いていたが、今、その数は11万1000人に増えており、毎日50回の小競り合いが起きている、と。

 またシルスキーいわく。北方のスミー戦区では、露軍の浸透は止まった、と。米国の「戦争研究所」は、同方面では宇軍が部分的に押し返しているという。

 別な批評。ドネツクとドニプロペトロウスクでは露軍は着実に前進していると。

 東部では、AFVの涸渇した露軍は、分隊単位のオートバイと徒歩兵による広範囲の「浸透戦術」を試みている。これに対抗するために同地の宇軍は戦術を変えた。入念にカモフラージュした小陣地を分散的に築城し、徹底的なステルス状態で待ち構えるようにしている。陣地の位置を敵UAVからも識別されぬことが、殊に重要。

 ※このオートバイの写真をいくらながめてもメーカー名のヒントが見えない。おそらく中国製で、いまどきどこへも輸出がし難い「2サイクル・空冷」なのではないか? 排気量は125cc.かそれ以下だろう。排気管を高くとりつけてある、クロスカントリー・タイプ。

 ウクライナ側の把握。ロシアでは日に200機のシャヘド型無人機を量産中。また先週1週間のみで、露軍は、小型の自爆型無人機を2万3000機、前線で飛ばして来た。

 またウメロフによると、今年はウクライナ国内で、敵地の奥深くまで空襲できる長距離片道特攻機を数万機、内製する。それとは別に、最前線で用いるFPVドローンを400万機、ウクライナ政府が調達すると。

 ロシア最大の国営軍需企業体である「Rostec」は、現状、対ウクライナ戦争で必要な軍需品の8割を生産している。
 そのCEOであるセルゲイ・チェメゾフが今月、プーチンに面会して語った。2021年から比べて同社の生産は10倍に増えている。そして同社の昨年の増収は460億ドルだったと。

 地平線には暗雲が望まれる。今、ロシア政府は、政府支出の4割以上を軍事に使っている。それはGDPの6%以上である。このままだとインフレは不可避なので、プーチンは次の予算では軍事費を削減するしかないと認めている。先週のこと。

 経済開発相の Maksim Reshetnikov も、今がリセッションの瀬戸際だと公言している。

 プーチンは先週、言った。ロシアの1人の兵隊が足を踏み入れた場所は、すべて、われわれのものだ。

 ※星条旗新聞の2025-6-27記事にはダン・ケイン大将による説明が紹介されており、それによるとFordowの地下3Dマップは、2009年以来、数名の専従者によって営々と作成されていたので、照準点や起爆深度についてはもう何の疑念も無かったようである。MOPの第1弾で、通気シャフトの蓋コンクリートを除去。第2、3、4、5弾はシャフトにストレートに突入して、正しい深さで轟爆した。第6弾は「総予備」だったが、すべてうまくいったため、ダメ押しで叩き込まれたと思しい。想像するに、第1弾を投下したB-2が、最後の第6弾も担当することになっていたのではないか? イランの防空は徹底的に舐められていた。米本土の空軍基地では6月20日から攻撃準備に着手した。それにしても過去15年間、施設をより深いところへ分散移転させなかったイラン神権政府の迂闊さ加減が興味深い。