露軍の「スホイ34」が訓練飛行から戻るときに、首輪は降りたのだが左右の主脚が降りず、胴着同然になって空中勤務員のうち1名は死亡したという。

 その着陸前の姿を地上から撮影したビデオがSNSに出ている。

 また、6月27日のヴォルゴグラード州マリノフカ空軍基地が宇軍のドローンによって空襲された際、地上にて3機の「スホイ34」が全損し、他に2機が損傷を蒙ったそうである。

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 2025-6-18記事「Can Israel End Iran’s Nuclear Program?」。
  イランの核については第一人者とされているデヴィッド・オルブライトの解説ラッシュが怒涛の絶好調だ。
 米国の「参戦」前になされているこのインタビュー記事によれば、ナタンズやFordowの地下にある遠心分離機には、共通の弱点がある。制御されていない流儀—たとえば電源喪失—によって高速回転を停止させてやれば、回転数が下がってくる途中で「共振点」と合致してしまい、激しい首振り現象のために、分離機のケーシングの内壁に、高速回転体がぶつかり、機械はオシャカになるという。

 イスラエル空軍は、地上の電源設備を空爆破壊すれば、地下の遠心分離機カスケードも全滅させられることをナタンズ爆撃で実証したようだ。それで、おそらく20日の米軍のFordow空爆も、給電系の急所だけを確実に爆破したのだと考えられる。
 地下には発電施設がないことは調べ上げられているから、Fordowについては、あれにて一件落着なのだ。

 ※『Armed Forces Press』の2025-6-28記事「A Brilliant Stroke」にサラッと書いてあることなのだが、B-2の護衛戦闘機にはF-22が付き、先払いはイスラエル空軍のF-35が担当したらしい。詳細皆無ながら、F-35については、ものすごく納得ができる。もし有人機がイラン領土内に墜落するようなことになってしまったら、米政府として極めて苦しいことになるので、その最大のリスクをイスラエル軍に負ってもらったのだ。F-22は、出動はしなかったか、もし出動していたとしても、まったくの別行動(たとえば陽動任務)だったのではないかと、私は疑う。万一B-2が墜落した場合、その機体を完全爆破するための戦闘機もどこかに控えていた筈で、その役目がF-22に割り振られていたのではないか。

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 2025-7-1記事「Guerrillas Stop Russian Trains by Blowing Up Railroad Track In Occupied Zaporizzhia Region」によると、占領下のザポリッジャで潜伏ゲリラが鉄道線路を爆破し、ロシア軍の長大な貨物列車をふたたび運行できなくした。爆破後の空撮映像あり。

 ※比較的近距離の敵地内のゲリラ戦も、ドローン時代には様変わりすると信じられる。たとえば、何百kgもの鉄道爆破資材は、ウクライナ国内から、複数のドローン便を飛ばして、占領地内の目立たない森林内に真夜中に空輸して集積してやることができる。WWII中に英軍のチンディッツ部隊がビルマで固定翼輸送機を使って実行したことを、今日では、ドローン配達が、安全&確実に、毎晩でも連続して、代行できるのだ。ゲリラは重い資材をみずから長距離、運搬する必要がなくなり、それだけ身軽となり、敵の憲兵からはあやしまれにくくなる。その流儀ならゲリラは、自転車で機動したっていいわけだ。