「マリタイム・エギュゼクティヴ」によれば、数年前から試作は進んでいた模様。
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Robert E. Rubin and Lawrence H. Summers 記者による2025-7-2記事「We Both Served as Treasury Secretary. We Know This Bill Is Dangerous」。
記者両名ともに、クリントン政権の財務長官経験者だ。
大統領選挙中、トランプは、じぶんは米国の債務を増やさない、と誓っていた。財政の健全性を維持しますよ、と公約しまくっていた。然るに彼のこのたびの「ビッグ・ビューティフル 予算法案」なるものは、その真逆である。
われわれが仕えたクリントン大統領も、有権者国民に同じ約束をしたものだ。そして嘘つきトランプとは異なり、クリントンはその約束を実行した。クリントン時代に米国財政は「均衡」したのである。過去半世紀以上、米国政府の財政が黒字だったのは、あのとき(90年代)だけだ。
当時、世の中に急に「インターネット」が普及しはじめていて、それが経済を激変させつつあった。ちょうど今、AIが市場を連打しつつあるインパクトと、似ている。
われわれは当時、最善の目標を選定したうえで、あくまで堅実な計画を立案した。投資を刺激しつつ、赤字は減らさなくてはいけなかった。われわれは冗費を削減し、公定歩合を引き下げ、投資を喚起して、経済を健全に成長させた。
政府は、責任ある財政運営によって、連邦準備銀行がインフレを抑制することを扶け、強いドルを保たせる。われわれはそれをやった。
今の政権は、この良循環モデルを逆回転させることで、米経済を破滅に向かわしめている。連邦準備銀と対立し、濫りに関税をもてあそび、歳出を爆増させ歳入の喉を締めるだけの「ビッグ・ビューティフル 予算法案」とやらを通さんとす。
今、米政府の負債は、国内総生産と同額だ。しかしトランプの阿呆法案が通ったら、赤字の規模は、国内総生産の135%増しにまでなって行くだろう。2035年まで、毎年、GDPの8%の赤字だよ。
※原子力規制委員会のクリストファー・ハンソンをトランプが解任した背景は、おそらく、トランプが、超小型新型原発の安全審査をたいがいにしてさっさと実用化してしまえと急かしていることに、とうぜんながらハンソンが反対するからだろう。こんなものが10年や20年で商用化されるという幻想が、どこから出てくるのか? そんな気違いプロジェクトに比べたら、これまで何十年チャレンジしても誰も成功していない潮力発電や波力発電に投資した方が、その失敗の過程からでも、社会と住民は経済的に救われるはずだと直感する。
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Taras Safronov 記者による2025-7-3記事「United States Proposed to Arm Israel With B-2 Bombers to Destroy Iran’s Nuclear Facilities」。
米国はイスラエルへ「B-2」を売ってやれと発言している連邦議員がいる。イランの今後に備えて。
フォックスニューズによると、民主党下院議員のJosh Gottheimer と共和党の Michael Lawler である。
特にGottheimer は2022年からこういう提案を繰り返している。
GBU-57 MOP (Massive Ordnance Penetrator) は、重さ 13,600 kg の徹甲弾である。その中には 2,423 kg の炸薬が入っている。
これを高度1万数千mから正確に投弾できなくてはならない。いまのところB-2だけがそれを実行できる。
※「ウォーゾーン」のアルトマンの記事によると、MOPの開発の初期段階では、ドイツの粒子加速施設を使って、金属徹甲弾の製造のためのデータが取られていた。MOPは同じ場所に3連打する必要があった。1打ごとに上皮層がふきとばされ、次打の穿貫が深くなるというイメージ。
※NYTのすっぱぬきという。このたびのイラン空爆の作戦詳細を、ペンタゴンはトランプに対して正確にブリーフィングしていなかった。実行の前にトランプがSNSでそのことを吹聴したり暗示でもしたら、すべてがブチ壊しになるからだ。そこで、もっともらしくできているけれども、じつのところまったくでたらめである、フェイクのディテールを「ご説明」してやっていたという。もし、それをトランプが誰かへ漏らしても、真の空爆作戦には実質の支障がないように、よく考えられたストーリーを「こどものおもちゃ」として持たせてやったわけ。ほんとうなら、トランプが現役復帰させてやったケイン空軍大将がそれに一枚噛んでいるのは確実だから、ケインはすごい英傑国士だということになる。いちど予備役にされた自分はすでにいちど死んだ人間だから、後からトランプにキレられても切腹すれば済む、との覚悟? そしておそらく、ヘグセスはまったく蚊帳の外だっただろうとも想像がついてしまう。――いや待て。この「裏話」そのものが、よく考えられた「偽情報」だとしたら? トランプにはけっして塁を及ぼさないように、ケインだけがバッシングを被る、練り上げられたストーリーなのだとしたら…?