これを「SPH(自走榴弾砲)パラドックス」と称す。
ウクライナ戦線では、82ミリ迫撃砲を半地下式の壕内から運用することもデフォルトになった。
ついこの前までは、頻繁に陣地変換すれば大丈夫だと思われていたのだったが、今や、軽迫ですら、ドローンから見つけられたが最期で、一巻の終わりなのである。まして、大型の155ミリSPでは、もはやどうにもならない。ガタイがでかすぎ、それ用の塹壕を、おいそれとは掘りようがない。
空から見つけられないためには、厳重な対空偽装網で大規模な天蓋を構成しておかなければならない。しかしその天蓋があると迫撃砲は発砲できない。
そこで、天蓋の支柱にキャスター・ローラー代わりのミニ・タイヤを履かせて、射撃の寸前に人力で天蓋をズラす。そして二、三発、射撃したら、すぐさま天蓋偽装網を閉じる。砲の陣地は移転しない。こういう流儀になりつつある。
※ドイツがウクライナに無償供与している3軸ハイブリッドの無人前線観測機があるのだが、最近、その機首に、高性能な音源標定センサーを取り付けたとプレスリリースされている。その機能は、敵の迫撃砲の砲座の位置を探ることに特化しているという。つまり露軍もまた迫撃砲を、厳重にカモフラした固定塹壕――ただし1門ずつ広範囲に分散されている――から発射するようになったのだ。
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Alex Braszko 記者による2025-8-12記事。
光ファイバー誘導ドローンは、互いに「電波干渉」しないので、一度に多数機を狭い空域に注入できる。
森林内を飛ばしてもケーブルに故障が起きることは、まったくない。
リモコン員はおちついて最後まで操縦できる。電波式だと、敵のEMSに気付かれているのではないかと、気が気ではない。
リモコン員の生残率は高く、ますます経験を蓄積して、狡猾なベテランに大成できる。
使い捨てのケーブルが大量に戦場に残置され、それは、時には車両の通行を邪魔するほど。
この有線ドローンで、敵の電子戦(EW)システムをゆっくり探し、さいしょに確実に破壊してしまう。さすれば、残りのターゲットは、味方の無線誘導式FPVドローンが片付けてくれる。
この空中のファイバーをIRパッシヴまたはレーダーで探知できないか、各国ともに、研究中。
有線ドローンに特攻されそうになったら、地物の周辺を廻るように逃げる。有線の敵機は急旋回を持続できない。ケーブルもからまってくれる。
これみよがしのデコイは無効。本物の廃車に、丁寧に偽装をかけておくと、敵ドローンは、そこに吸引されてくれる。
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Vlad Litnarovych 記者による2025-8-13記事「Russia’s Missile Production Stalls—-Every Kh-101, Kalibr, and Kinzhal Is Fired on Arrival」。
ロシア軍は現在、「Kh-101」「Kalibr」「Kinzhal」が工場から届き次第に発射し続けている。
途中で貯蔵させていない。
これはウクライナの情報部の次長、Vadym Skibitskyi が、8-13にウクライナ・メディアのインタビューの中で語った。
新世代の航法システムをロシア国内で仕上げようとしているがうまくいっていない。そのために、外れてもどこかに着弾する大都市をターゲットにしているという。
露軍が、最優先にミサイルを当てたがっている目標は、防空関係。次に、飛行場の航空機。次に陸軍の指揮システム。ウクライナの軍需工場は、露軍の脳内優先度としては、宇軍そのものよりも低い。
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エレナ・ミロノヴァ記者による2025-8-12記事。
ロシアからの小麦輸出は、7月から8月にかけて、前年同期にくらべて35%~41.7%減った(分析者によって値に相違がある)。
トン数で表すと、7月には200万トン輸出したのではないか。
買い手が買い渋っている。エジプトが顕著。ロシア小麦輸出の2割の買い手。売れたとしても、値段が安い。
生産者は輸出量を割り当てられているが、それを満たせていない。
今年のように気温が高すぎると、穀物収量が悪化することがある。
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Roman Pryhodko 記者による2025-8-13記事「British F-35B Landed on Japanese Aircraft Carrier JS Kaga for the First Time in History」。
「Operation Highmast」という三ヵ国合同演習のため、英空母艦隊がやってきているのだが、このほど、海自の『かが』に英空軍所属の「F-35B」と、米海兵隊所属の「F-35B」が着艦した。
新田原基地には、8-7に、3機の空自の「F-35B」が移転して、先行して移駐していた4機とあわせて7機になった。じつはもう1機、本州に残されているわけだが、その「59-8204」号機は具合がよくなくて整備中。
横須賀所属の『いずも』は2024-11-1に横浜JМUのドックに入って、第二期改装工事中。完工は2027予定。※米軍の見立てでは2027に米支戦争となる。
『かが』は2024-10-5から10-20までサンディエゴ沖でF-35Bの運用を教わり、2024-10-20に空自のF-35Bが初着艦に成功した。
※米海軍は、中共軍やイランが大量の無人機を米空母へいちどに集中しようとするはずだと見越して、それをインターセプトさせる衝突型無人機のコンテナ兼ラーンチャーを、護衛巡洋艦の上甲板に設置し始めた。海自はどうするつもりなのか、動きはまったく聞こえて来ない。