もしそれができるなら、次のような片道自爆型の固定翼特攻機システムが可能になるだろう。
その特攻機は、電気モーターで1軸のプッシャー・プロペラを回す固定翼機である。
プロペラは2~3翅である。
そのプロペラに、巨大な鉛筆サックのように、垂直離陸専用の固定ピッチがついた「大径ローター・ブレード」をすっぽりと上からはめこんで、根もとは爆発ボルトによってスピナーに結合しておく。
固定翼機の、機首を地面に垂直に突き刺し、尻(プッシャー・プロペラとモーターあり)は天に向けて、「離陸台」に据える。
モーターを始動すると、「大径ローター・ブレード」のピッチは上昇専用なので、機体が、尻を天に向けたまま、垂直に上昇し始める。
このとき機首部分からは地面に2本のロープを緊張連絡させ、それが「介錯ロープ」となって、トルクによる機体の反転を抑制する。
この介錯ロープは、機体が上昇するにつれて、逐次に延ばしてやる。
高度数十mに上昇したところで、電気指令により、爆発ボルトを作動させ、「鉛筆サック」とスピナーの結合を解除する。
と同時に「介錯ロープ」も機首から外して落下させる。「介錯ロープ」の機首との結合部は、圧搾空気をバルブ解放することによって強制的に離隔させる軽量なメカにしておく。その機構は何度でも再使用ができる。
結合が解除された「鞘状」の大型ローター羽は遠心力で吹き飛ぶ。その中から、ほんらいの小径の推進用プロペラが現れる。そのピッチは、機首方向へ機体を押すピッチになっていることは言うまでもない。
つまりモーターの回転方向は終始同一なのにもかかわらず、スクリューのピッチが、瞬時に逆転するのである。
機体は重力落下しながら、プッシャー・プロペラによって力強く押される。地面に激突する前に、確実にスピードが乗り、主翼は十分な浮力を生ずるであろう。そこからただちに水平飛行を開始する。
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Sofiia Syngaivska 記者による2025-8-31記事「50 km Range, Night Vision: the Hara Drone Strengthens Ukrainian Forces」。
固定翼UAVでありながら離着陸はクォッドコプター機能を使って場所を選ばず可能な、中距離&夜間用のドローンが「Hara」である。新顔。
宇軍の「Khyzhak」旅団が調達して、現用し始めている。
航続レンジは50km。エンジンは電動。
「Kometa CRPA」という、露軍の墜落UAVから回収したアンテナ(GPSスプーフィングを回避できる)も、こいつに載せることがあるという。
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Dr. Thomas Withington 記者による2025-8-20記事「Time to Detect Enemy Radios」。
※げんざい進行中の最前線のESMを具体的数値を列挙して解説してくれる記事なんて、ないだろうと思っていたら、あるのだ。インターネット環境こそ、真の軍事革命だと痛感するよ。
ウクライナ軍の最前線のESMは、-105dBmの弱い信号まで、検出する。そのゲインを閾値とし、それより弱い信号はカットしている。
露軍の無線信号は、容易に探知されている。
宇軍のESMは、方探の誤差が3度ある。探れる距離は17.5km以下である。
露軍の砲兵指揮所から12km以内に2個のESMチームが近づくことができれば、露軍の砲兵の現座標を地図上で精密に絞り込める。三角測量法で。
方向探知機能がない、部隊に普及している無線機が複数個所で、敵の同一周波数を同時に受信するだけでも、やりようによっては、敵の電波の発震源を座標的に絞り込める。
※別記事によると、露軍の「オルラン-10」がFPVドローンのリモコン用無線の中継をすることもあるようだ。
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Christopher F. Foss 記者による2025-8-26記事「Ukraine Support Causes Artillery Dilema」。
※おそらく、いま現在のウクライナ軍の砲兵の実勢とその苦境について最も詳しく具体的な数字を挙げてくれた記事。このエリアに関心のある人は、原文を保存し、機械翻訳させてでも熟読するべきだろう。だから、略す。なおタイトル中の「dilema」は「dilemma」が正しい。
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Nadia K 記者による2025-8-31記事「Ukrainian Ghosts Unit Destroys Russia’s RT-70 Space Comms Hub for GLONASS in Crimea」。
宇軍が無人特攻機によって、ロシアのGLONASSの地上局のパラボラを破壊した。
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Leila Miller 記者による2025-8-30記事「Argentina, widely regarded as the global capital of polo, has welcomed cloning and other breeding innovations. But CRISPR is different ―― for now」。
ポロ競技では馬の優劣がモロに勝負を分ける。アルゼンチンでは、かつて爆発的スピードを誇った「Polo Pureza」という名馬の遺伝子を解析し、CRISPR技術によってそれに似せるようにした「人造馬」たちが増殖過程にある。まだ試合デビューはしていない。
筋肉の成長を制限するミオスタチン遺伝子。これを発現させないようにしたという。その結果、馬の筋繊維が爆増するのだ。
アルゼンチンは今日、ポロ競技の世界の首都である。
競馬界とは違って、ポロ競技世界は、クローン馬を2003から許容している。
※むかし、スポーツ競技に焦点を当てた本を1冊書こうとしていたとき、学び得たことがある。それは、人間のあらゆるドーピングは、それが試される前に、馬のドーピングとしてとっくに英国で「治験」が進んでいたのだ。馬で実証されているから、ヒトに適用するのに何の抵抗もなかった。人類はこれまで何千年も、家畜をムチャクチャに改造して、今のように仕上げてきた。その「産業」をいまさら否定できるのかよという話だ。