Thomas Newdick 記者による2025-8-30記事「This Is How Ukrainian Yak-52 Crews Hunt Russian Drones」。
WSJの記事によると、宇軍のレシプロ複座機「ヤク52」は、主として露軍のオルランとZALAの偵察ドローンを撃墜する仕事に任じている。
時速180マイル以上で、敵無人機に追いすがれる。
ロシアのドローンが防空センサーで発見されると、ヤクは15分以内に離陸。
機載レーダーはないので、Yak-52のパイロットは、地上からの無線コマンドに依存して接敵する。
そして敵機が目視できると、300フィート以内に近寄り、後席の者が、ドイツ製の「MK55自動小銃」を使って撃墜する。
敵UAVは自衛機動として、タイトな周回を続ける。これをやられると撃墜する側も手間を喰い、仕留めるのに40分かかるという。
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ヴェルコフロフ記者による2025-8-25「ttps://ja.topwar.ru/」記事。
イスラエルは2023年時点で新鋭のメルカーバーを400両、運用していた。他にマーク3以前の旧型が900両ほど後備装備として倉庫保管されていた。
しかしこの戦車と装甲車の数が2023夏のガザ紛争開始以降、おそろしく減耗しているらしいことは、イスラエル政府が次の予算で戦車と装甲車の新規調達のための莫大な金額を計上したことから窺えるのである。
イスラエルのメディアは自軍のAFV損耗を報道しない。代わりに『パレスチナ・クロニクル』が逐一、報道する。
ハマスは律儀にも、敵AFVの全損が確認できた場合と、撃破はしたようだがその破壊実態が不明である場合とを、用語上で区別しているので、実情を知りたい外野としては、助かる。
近年の最も衝撃的な写真報道は、2024-4にメルカーバーの新鋭型である「バラク」の車体が真っ二つにされ、砲塔と車体も完全に泣き別れになり、しかも砲塔の右側サイドの複合装甲の内部結構が露わになっているものだ。片側の履帯の下で炸裂した強力な地雷の戦果だと推定できる。
ハマスは潤沢に爆薬を消費している(1日に数トン)。それを使って、イスラエル軍の小部隊が侵入したビルまるごとを、あらかじめセットしておいた爆薬で崩壊させるという戦法を、25年から採用しはじめた。
ガザをめぐる作戦でイスラエル軍のAFVが不足するなどという事態は、かつて、誰も想像もしなかった。万物は変転し続けているのである。
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「ttps://ja.topwar.ru/」の2025-8-30記事。
装甲車の燃料タンクが被弾しても、爆発や火災には発展させないようにする方法が、可能性としては、ひとつある。
それがWFE=「水・燃料エマルジョン」だ。
SAS=界面活性剤により、水と軽油を混和させ乳化させてやるのだ。
この方式で水を5%混ぜた「水・軽油エマルジョン」を、10リッター・タンクの中に9リッター入れ、そこにRPG-9をぶちこんでも、発火しないと、実験でわかっている。
1980年代後半、夏季用ディーゼル燃料77%、水15%、それにTEP-101添加剤を、T-80の燃料槽に9割満たして、そこをT-64のAPFSDSで射撃してみたところ、火災にはならなかったという。
問題がふたつある。「水・軽油エマルジョン」は、低温環境下で、エンジンにトラブルを起こし得る。夏は、何の問題もないのだが。
また、エマルジョン燃料は、長期保管しておくことができない。
解決法として、シリンダーに燃料を噴射する直前に水と混和できないかという発想は、昔からある。しかし、まだ誰も成功させていない。※それだとタンク被弾時の安全という当初目的がどこかへいってしまう。
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「ttps://ja.topwar.ru/」の2025-8-29記事。
エルブリッジ・コルビーは44歳にしてトランプから抜擢され、今は国防総省のナンバー2(政治軍事担当)だ。
第一次政権では、彼は国防総省の副次官補だった。
コルビーが中共専門家であることは、イェール大から出版された著書『拒否戦略』〔2023-12に邦訳刊あり〕で認められている。
『ウォール・ストリート・ジャーナル』はこの1冊を2021のベストブックに選んでいる。
米国の太平洋戦略は、げんざいもだいたい、この線に沿っている。
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エフゲニー・フェドロフ記者による2025-8-31記事。
ウクライナはドルジバ石油パイプラインをこれまで10度攻撃した。それはスロバキアへのロシア油の供給を止める。ところがじつはウクライナ軍も、スロバキアの石油精製所「スロヴナフト」から軽油を買っているのだ。
いま、ロシア南部では農場が収穫作業のピーク。このシーズンに軽油は品不足になる。宇軍はそのタイミングを狙っている。
軽油を値上がりさせてやろうというのだ。
アメリカ政府は、ロスネフチとルクオイルへの制裁を準備している。
ロシア政府は、宇軍が長距離特攻機のリモコンにLTEを利用すると疑い、頻繁にモバイル通信を遮断させているが、精油所攻撃に飛んでくるUAVはあきらかに、現地のSIMカードには依存していないようだという。
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Andrea Petersen 記者による2025-8-31記事「Fiber-Packed Foods Are Hitting Store Shelves. Be Careful, Doctors Say」。
米国では食品にも飲料にもやたらめったらフィイバーを混ぜて売るようになった。ドーナッツやソーダの中にすらファイバーが混ぜ込まれているのである。それが売れている。
繊維は炎症を減らすという。医師の警告。ぎゃくに炎症の原因になる人もいる、と。
原料食物中にさいしょから含まれている天然繊維ならば問題ない。問題になるのは、後から添加されているファイバー類。
よく使われるのが、チコリーの根から取れるイヌリンだ。
ジョージア州立大の研究者いわく、イヌリンは動物の免疫システムを変えてしまい、肝臓癌を起こしたりする危険もあるぞと。スタンフォード大の研究者いわく、イヌリンはヒトの肝臓の酵素を変更してしまうと。
別な研究者いわく。特定の繊維を大量に摂取すると、腸内で、その繊維を好む菌が支配的になってしまう。それはよくないと。
サプリで繊維を取るくらいなら、1個のリンゴの方がずっとマシだよ、とスタンフォードの先生。