永遠の真・善・美を望む資格をさいしょからもちあわせぬ小人が、そのわきまえもなく、永遠を掴もうと暴れれば、今のような姿になるであろう。
すでに彼には予想できているのだろう。じぶんの任期が果てた瞬間からただちに、じぶんが纏った《名誉》の総剥奪が始まると。彼の名前の付いた事業は消滅するか、もしくは、その名称がすべて変更される。
おそらく「エプスタイン人脈の沼」は、世間が想像し得るよりも一段も二段もドロドロなのだろう。あるいはそれは彼をヒールに見せるよりも、みじめに見せる性質のネタなのかもしれない。いずれにしても彼はその闇が任期終了後に必ず明るみに出されると覚悟せざるを得ないのだろう。だから半ヤケなのだと想像をしても、今は矛盾が無い。
さらば、そうなったあとでも尚、悪評版と非難・罵倒からテフロン加工のように守られ、光り続け、オベリスクに末代までもくっきりと刻印が残される事跡としては、何が考えられよう?
彼の脳内ではそれは、新領土の獲得か、ノーベル賞なのであろう。
残りの任期中にそのどちらも獲得できそうもないという蓋然性があることも彼は計算できている。それに備える奥の手は、大統領任期の無期限化、もしくは大統領選挙の停止である。「欧州諸国との国交断絶」「ロシアによる対西欧の核攻撃」「グリーンランドへの米軍核兵器展開」のような特級の異常事態が、その環境を醸成してくれるはずだと、彼は期待しているところではないだろうか? 手始めとしてまず欧州諸国がFIFAワールドカップをボイコットするように、彼の方から積極誘引しているような気がしてならない。そうなれば、経済失政の責任をすべて西欧に転嫁しながら、来年あらためて「核戦争を止めた男」として、ノーベル平和賞の獲得権をクレームする道も、ひらけ行くはずだ。