ゴア氏よ、電気代15万円使うならソーラーライトに注目汁

 新品で2000円しなかったものの、発光パフォーマンスはみるみる低下し、冬に買ってまだ春にならんというのに、この頃では夕方に数十分点灯するだけとなってしまった、IRISオーヤマの「DSL-211W」(白色LED×1灯、電池は単三 Ni-Cd AA 600mAh 1.2V×2本)。捨てる前に最後の実験をする気になった。
 先般上京したとき、スマートソーラー社製品の1年半後の交換用電池として余分に買っておいた「Panasonic メタハイ 800 単4」(ニッケル水素電池、実質容量は750mAh?)を、装填してみたのだ。
 ちなみに、単三で800mAhとか900mAhの充電電池は、東京の電気店でもまず店頭には置いてないのではないか。単四でならば、かろうじてこのクラスの容量のものを売っている量販店が見つかる。前にも報告した如く、2800mAhとか、最弱LEDの一晩消費電力に比してあまりにも大容量な電池は、充電時の抵抗値が違ってくるのか、ソーラーライトの電源としてはまるで機能してはくれない。では、果たしてどのくらいの電池容量がその境目になっているのか、たとえば1700mAhならば、機能してくれるのかは、残念ながら、まだ実験によって確かめ得ておらぬ。それを試してみるための捨て金が、手元にないのが悲しい。ゴア氏よ、わたしに実験資金を寄贈せよ。
 さて、単三電池と単四電池は、もちろん太さも長さも異なる。だが小さな単四を大きな単三用の電池ボックスに入れることは可能だ。まず厚紙とビニールテープで単四の胴体中央部をミイラのようにぐるぐる巻き、最大直径を単三と等しくする。そしてラジオペンチで電池ボックスのマイナス極側の円錐状コイルを強制的に引き伸ばす。こうすると単四が単三電池ボックスにはまり込む。はめた上からさらにビニールテープで蓋をして、転がり出さぬ用心をしておこう。
 一晩様子をみたが、朝まで煌々とついていた。メタハイ800は、小売りの段階でフル充電に近い状態なのかと思う。あとは、数晩放置し、電池が完全放電状態になった翌日昼の充電によって、どのくらい発光が持続するのか、観察をしたい。
 さて本日は東京では月刊『諸君!』が店頭発売されているだろう。首都圏に居住していれば、記事を寄稿した雑誌が店頭発売の数日前には著者の住所まで郵送されてくるのだが、住所が北海道ともなると、店頭の発売日とほぼ同時か、下手をすると発売日の翌日とか数日後くらいに現物が届く。つまり読者よりも後から著者が仕上がりを確かめることになっちまうのだ、トホホ。
 それでじつはまだ4月号を見ていない段階なのだが、今回の座談会では、高田教授の著書からでも得られぬ、いくつもの新知識を、拝聴した。誌面の関係でその大半がゲラ段階で既に割愛されていたのを、わたしは読者の安全保障のために甚だ惜しむ。そこで以下に補足紹介を勝手にする次第である。以下、要約の文責はすべて兵頭にあり、誤解も含まれているおそれがあるのでよく注意をされたい。
●質問:溶けずに飛び散ったガラスのうち一部は、中性子により放射性化していると思うのですが、その危険度はどう考えたらよいでしょうか。たとえば人体内に残っているガラス片はすべて一刻も早く摘出するべきですか? それともそんな治療は後回しにすべきでしょうか。
 ――ガラス破片の放射性化は比較的に小さな問題。それよりも被曝した人体そのものの放射性化の方が大きいぐらいだから。ただし被曝者の人体に近寄った人が二次被曝して健康に危険が生ずるという水準ではない。
●質問:1954年の第五福竜丸事件では、大量の死の灰が船の上に積もりましたが、あの「3F」水爆実験が、もしも地表爆発ではなくて、火球半径より高い空中3200m以上での爆発であったならば、コアのプルトニウムおよびタンパーのウラン238の核分裂による灰は、近辺の海上にはほとんど降らなかったと見てよいのでしょうか?
 ――その通り。環礁の珊瑚が蒸発したので、おびただしい灰となった。ちなみに広島で降った「黒い雨」の正体は、粘性であったとの証言もあり、おそらくは、ヒトの脂が主成分ではなかったかと思う。
●質問:爆発から1時間以内のグラウンドゼロでの地表からのガンマ線は、自動車の鉄板ではとうてい遮蔽できぬということですが、車高の特別に高いトラックやダンプカーや工事車両で通過するとしても、やはり無意味でしょうか? たとえば、ダンプカーの荷台に、汚染されていない土嚢を1m重ねて、その上に人が乗ったとしたら、どうですか?
 ――放射性化した地表からのガンマ線は、真下からだけでなく、斜め下方からも来るわけ。自動車でビルの瓦礫の山の間を通れば、真上を除くほとんど四方八方からガンマ線を浴びることになる。だから、いかほど車高があろうが、また、土嚢で真下だけ防護しても、無意味。(兵頭補足。阪神淡路大震災を見れば、そもそも瓦礫地帯に装輪車輌では進入はできまいし、LSI制御の今の自動車はディーゼル車も含めてEMP障害にやられて始動しない懸念があろうし、陸自の数的主力である幌式トラックは走行すると後方真空が後輪砂塵を巻き込んで荷台内に吹き込んでくるので、特にどうしようもなかろう。)
●質問:海水1立方キロメートルの中に各種のウランが200トンあると聞いております。将来、硫黄島もしくはその近くの無人島でわが国が、20キロトンの地下核実験をしたとします。万一そこから放射性ガス等が海水中に漏れたとしても、その「海水汚染」は、極東ロシア沿岸の遺棄原潜の周囲にくらべて取るに足らないと予見しておりますが、いかがでしょうか。
 ――地下実験を完全に安全に行なうことは日本国にとって可能であろう。