「西海岸がヤバイことになっている」ことを東海岸は知っている

 日本は石器時代から大国でしたが、大陸からの干渉は、古代を通じてありました。これを遷都によって防遏した国家リーダーが「神武天皇」のモデルでしょう。
 たとえばシナが分裂して北半分が魏になったり匈奴になったり、そして南半分が呉になったり宋になったりする。そのどちらも、朝鮮半島を操ろうとします。
 シナの南半分としては、朝鮮をして北半分に抵抗せしめ、北半分を苦しめたい。
 反対に、シナの北半分としては、朝鮮をぜんぶ合併して、自国の立場を強化したい。
 いずれにせよ、半島を操るには、半島のさらに後ろ側にある日本列島(の西半分)に工作するのが、一つの有利な手でした。
 かたや、日本列島の西半分も、決して一枚岩じゃなかった。
 海流の関係で南シナと交易するのに一番便利だった北九州は、同時に地理的デメリットとして、大陸や半島からの工作をあまりにも受けやすかったのです。それで、日本側からすると、国政の中心地を北九州に置いておくことは、けっきょく不可能でした。
 農耕開発が早く進んだ北九州の南側には、「ソ」(台湾の高砂族とニューギニア人を足して2で割ったような狩猟採集民)が住んでいました。が、大陸からこれら九州のクメ(熊襲)に工作しても、北九州が不安定化させられることはありません。
 そもそも狩猟採集民は森林によって扶養できる人口が限られているために、各部族のナワバリの境界や通路に致死的なブービートラップをしかけて、よそ者を決して入れようとしませんし、その逆に、帝国主義者でもなかったのです。
 ところが本州に住んでいた、「クマヌ・ツチグモ」ではない遠シベリア系の原日本人は、徐々に農耕を覚えるにつれて、帝国主義の味を知り、大陸や半島からの政治工作を容易に受け入れる存在になったのです。すなわちシナ大陸の各派のエージェントたる半島人や武装難民が、日本海側から少数、流入するだけでも、各部族の勢力が俄かに強化され、北九州を東から脅かすことができた。
 ではどうしたら西日本ぜんたいを大陸から独立した境域に保ち続けることができるか?
 紀伊半島のクメと結託して、今の京都付近に経済・軍事・政治の中心を、九州から移してしまえというのが、その答えでした。
 南九州人と紀伊半島人は、同じ海流によって台湾方面から運ばれてきた、同言語人だったのです。だから神武はさいしょに南九州の熊襲と結託してから紀伊半島に渡った。これは、東征というよりは、渡来人らと組んだ敵性勢力に圧迫されての、逃亡に近かったかもしれません。「天降(あもり)」とはニアイコール、「エクソダス」でしょう。
 南九州の熊襲にも、神武のエクソダスに付き合う理由がありました。活火山の活発化です。火山灰が鹿児島県の森林を枯らしてしまった。しかし海流に乗れば「木の国」に辿り付けることは、現地の熊襲たちはよく知っていたのです。
 京都周辺の土着部族は獰猛でしたが、ながらく大陸からの知的な刺激を受けてスレていた北九州人とは、〈悪知恵〉において懸隔があった。それで神武らは、クメ・熊襲の助けを借りて、勝利を掴むことができたのです。
 中部山岳地帯があるおかげで、大陸勢力は、日本海を経由して、京都の東側の後背地のアイヌに政治工作することは、できませんでした。つまり、オセロゲームの盤面が、中部山岳地帯に於いて、尽きていた。京都周辺が、オセロの盤面の、決して覆されない「隅」だったのです。
 そこより以上に東に遷都してしまうと、こんどは瀬戸内海の交通を、軍隊の遠征や内外通商のために利用できません。それでは古代の日本をまとめることはできなかったのです。
 ミアシャイマーは、国家による「敵の敵」への軍事支援を、「バックパッシング」と名づけています。シナ大陸からの、このバックパッシングを、京都政権は、封ずることができました。おかげで日本文化は「シナ=朝鮮化」することを免れました。
 現代のアメリカ大陸は、古代の日本の何倍も、地理的にめぐまれています。なにしろ「シナ=朝鮮」から遠くにある。
 21世紀の現在も、シナがアメリカに対して「バックパッシング」工作をすることはできません。
 そこで北京政権は、アメリカが「開かれた社会」であることをセキュリティホールとして最大限に悪用し、北米の移民や滞在者を利用して、西海岸にシナ・コロニーの橋頭堡を築くという、新手の「人海戦略」を選択し、推進してきたように見えます。
 内側からアメリカをシナ化していこうというわけです。
 近頃、ようやくその成果が現われ、西海岸のシナ・コロニーの意向に逆らえない下院議員を、連邦議会内に送り込むまでになった。
 ふつう、都市民は、外交問題でアクティブに団結(選挙運動)などしないものです。ところが唯一、米国都市のユダヤ系市民だけは、過去にそれをして、1960年代以降、アメリカの外交を左右するまでになりました。都市はなにしろ大票田ですから、ユダヤ系米人の総人口が比率としてはわずかでも、その効果は顕著だったのです。シナ政府は、このユダヤ系米国人の選挙運動の真似を、在米シナ人にやらせようとしているのです。
 唐突ですが、ここで1960年代末のB級映画に詳しい人に質問します。サメのいる夜の海面に、墜落した飛行機の乗員(?)1人が、ゴムボート(?)で漂っているシーンから始まり、どこか熱帯(もしくは中東の砂漠?)の古代文明にさまよいこむというアドベンチャー系の外国映画、これが、幼稚園前後に小生が最初に映画館で見た作品なのですが、タイトルの見当がつく人は、ご教示ください。
 話を戻しましょう。
 東海岸のワシントンでは、このシナの策動に、気付いていないでしょうか? 現代の東京の政治家や官僚ほど、かれらはボンクラじゃありません。
 もちろん全部、お見通しです。
 毎日、シナ人や朝鮮人からの、おびただしい電子メールやファックスを、事務所や勤務先で受信するのですから、指揮者のいる組織的工作であることに勘付かないわけがない。
 それで、ブッシュ政権は当面、北鮮問題は日本に任せることに決めました。日本がヤル気を出してイスラエルのように行動するなら後援するが、日本がヤル気を出さないのなら、このまま放置する、と。
 もし、米国が直接に北鮮と交戦し、北鮮の政権を倒せば、そこで生じる大量の北鮮人難民を、北米に引き取らなければなりません。
 それでは、シナの対米間接侵略(人海戦略)が、ますます進行するだけなのです。古代の北九州がシナのエージェントの半島人に揺さぶられたのと同じことになってしまう。ベトナム系や朝鮮系の在米外国人だって、北京の立派なエージェントになってきましたし、これからもなるでしょう。
 アメリカ東部人は、口には出しませんが、東洋人、なかんずく、シナ=朝鮮とは、もう深入り関係を築くまい、と考えています。「鎖国&封じ込め」気分に変わりつつある。これまで開いていた社会を、閉じつつあるのです。この大きな流れを、見そこなってはならないでしょう。
 かつてアメリカ人は、外国人がアメリカで暮らせば、皆、アメリカの良さを知り、アメリカ人化する、と信じていました。しかし、今は信じていません。
 特に、シナ人、朝鮮人には、あきれかえっています。
 まるで、スペース・エイリアンであると。未来からのプレデターとは共闘できても、スペース・エイリアンは教化不能だと覚ったのです。
 じつは日露戦争直後にも、この見方がすでにありました。日本が日露戦争に勝って、「日本人」の中にシナ人や朝鮮人が混じりこんで、それが北米に移民してきてはたまらないと、彼らは判断し、外交上の摩擦となるのを承知で、日本人移民の受け入れ条件を、ヨーロッパ移民とは同じにしないことに決めたのです。もちろん、純然たる日本人も、WWIIの日系人部隊の活躍の以前は、スペース・エイリアンだと疑われていました。今、ふたたびそれが疑われ出している。
 いま日本人がいちばん気をつけなければならない危機は、マイク・ホンダの活動ではなくて、「日本人は、シナ=朝鮮の仲間になった」と、アメリカ東部人から見られてしまうことなのです。
 アメリカ東部人は、今後しばらくは、イスラミックや、アフリカや、シナ=朝鮮とは、できれば距離を置こうと考えています。なのに、そのシナ=朝鮮の仲間と思われてしまったら、日本にとって、デメリットしかありません。
 「奴らとは違う」ことを積極的にPRする必要があるんです。それは西欧人にとっては社会の常識なのですが、「教育勅語」という大アジア主義に近親な洗脳がまだ利いているために、ほとんどの日本人には、その必要が分からないし、できないのです。
 マイク・ホンダらの活動背景、それから、米国メディアに対するシナ=朝鮮の人海工作(反日工作)は、東部の政治家や対諜報機関にはよく把握されていますが、東部の政治家たちは、それに日本人自身が、独自に、どう対処するかを、じっと観察しているところなのです。
 はたして日本は、もうシナ=朝鮮の工作にすっかりやられてしまい、某議長のようにその仲間になってしまった日本人が多数を占めつつあるのかどうか。それを、見極めようとしている。
 これに日本から敢然と英語で自己説明を試みている団体が「史実を世界に発信する会」だけであるとは、状況は悲観的です。行政の長でありながら、みずから徹底果敢な反撃をしない安倍総理は、米国東部人から、河野氏らの隠れ仲間とすら疑われ、いかにも物足らなく思われています。もっとヤル気満々の代議士と交代した方がいいんじゃないか、と。
 日本の左翼新聞はこの米国内の空気を敏感に察して、騎虎の勢いで安倍タタキをヒートアップさせているところなのです。日本の新聞の政治部は外国の尻馬にのることしかできません。新聞に攻撃された政治家や政党は、その新聞記事に反応するのではなく、その新聞の政治部デスクが乗っている馬(アメリカ政界からの評価)を射なければならないのです。残念ながら、現状の責任はまったく安倍氏にある。わたしは庇いません。
 また例によって「2ch・バカ右翼」たちが、宣伝戦上、何の得点にもならない無効・有害な対米言説を発し始めています。政治的意図を秘した隠れアナーキストのテレビ・ディレクター達に煽られて誘導されていることが分からないのですから、みじめなものです。
 「篤志つうじ倶楽部」に直接協力する等、英語でホワイトプロパガンダを打つことができない宣伝戦上のニートたちは、「史実を世界に発信する会」に寄付をするか、さもなければ、便所でオナニーでもしているべきです。
 「教育勅語」が反近代精神であることに気付き、その精神を完全に否定し去らぬ限り、日本人はいつまでたっても反近代勢力(シナ人、朝鮮人、同和ヤクザ、暴力宗教…etc.)に、天地の公道にもとづいた対応をとることはかなわず、日本国内の法の下の平等は破壊され、税金は喰い物にされ続けるでしょう。
 迂遠なようでも、日本人は、五箇条の御誓文について、一から学習し直す必要があります。4月一杯は憲法論が立て続くと思いますが、ご注目ください。