宇宙ニート5省

  嗜好に悖るなかりしか
  無職に恥ずるなかりしか
  気分に欠くるなかりしか
  惰性に憾みなかりしか
  自省に亘るなかりしか
 旧海軍兵学校5省(参考)
  至誠に悖るなかりしか
  言行に恥ずるなかりしか
  気力に欠くるなかりしか
  努力に憾みなかりしか
  不精に亘るなかりしか
 次。
 ポピュラーメカニックのDouglas Fox記者の日付不明記事「How Volcanic Ash Threatens Airplanes」。
 世界第三の貨物ハブ空港アンカレヂの風上100マイルには、Mount Redoubt 火山がある。
 1989-12にアラスカのこの火山が噴火。あわや大惨事が起きそうになったことあり。
 12-15のこと、KLM flight 867便 は、その Redoubt の噴火開始から90分後に、噴煙の雲に包まれた。それから60分後に、747の四基のエンジン全部がシャットダウンしてしまった。
 乗客245人とともに 13,000 ft 急降下したところで、なんとかエンジンの再始動に成功し、アンカレヂに緊急着陸したのであった。
 FDAは火山噴火から10マイル以内の飛行を規制している。
 北太平洋のアラスカからカムチャッカにかけて、162の活火山がある。
 赤外線センサーを積んだ人工衛星は、火山の下のマグマ溜まりの変化を探知できる。
 また、オゾンをモニターする Eos-Aura 衛星は、火山が噴き出す硫黄や二酸化炭素のガスを探知できる。
 また、 POES(= Polar Orbiting Environmental Satellites)も、火山灰の雲を見張ることができる。
 しかし、雲や、火山の吐き出す湯気が、衛星の観測を邪魔する。
 困ったことに、火山銀座であるアリューシャン近海は、年に300日は、雲りか霧なのだ。
 1970年代からこのかた、噴火の灰で飛行機のエンジンが止まった例は、8機が報告されている。
 最近では、2006に小型の調査用ジェット機がパプアニューギニア上空を飛んでいたとき。
 また1991の比島のピナトゥボ火山噴火では、2機の民間の「747旅客機」の、それぞれ1基のエンジンが止まってしまった。
 国際便にまで双発機が増えてきたこの頃、リスクは深刻になっている。
 四発機が、生きている1発だけで緊急着陸、という話すらよくあるからだ。
 2008には、アンカレジやアリューシャンを 557,000 flights が飛んだ。これは1990より21%増えた。
 知られている6例の、火山灰によるエンジン停止事故は、過去12ヶ月に集中して報告された。うち5機は、2008-3のチリの Chaiten 火山の噴火によるもの。うち3機はエンジンがダメージを受けた。1機は修理に $2.5 million もかかった。
 2009-8のアラスカの Kasatochi 噴火のあと、1機の民間旅客機が、カナダ上空で、客室の与圧が抜けるという事故を、2度、起こした。水滴に灰が溶け込んだ雲が犯人なのではないかと疑われ、調査中である。