とうとうラーメンと乾麺包が切れて残るはスパゲッティだ。

 ミリテクの2010-6-17記事「New Micro-Gyro For DARPA Program Continues Development」。
 核磁気共鳴を利用した超微細ジャイロコンパスをノースロップグラマンがDARPAのために開発中。
  2005-10から着手していたもの。原子核のスピンを、ジャイロ検知に利用する。これによって従来の光ファイバー〔リング・レーザー?〕・ジャイロより軽量コンパクトで省エネな慣性航法装置となる。
 GPSが妨害されたり遮断された状況下で、その穴埋めをすることが可能になる。
 ※つまりGPS誘導砲弾の短射程版に関しては、GPSの代わりにこっちのマイクロ・ジャイロを組み込んだ方が、コスト・パフォーマンスがよくなる可能性があるのか。そして長射程SSMに関しては、両方のシステムをビルトインしておけば最善なわけだな。
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 MATTHEW COX 記者による2010-6-20記事「U.S. Army Chief Of Staff Wants Lighter GCV」。
  ブラドリーを更新するGCVは計画担当者が70トンになるなんぞと言うとるが、陸軍参謀長のGen. George Casey は一喝。もっと軽うせんかい!
 ええか、MRAPが 23 tonsやぞ。70 tonsいうたらM1 Abramsと同じや。super heavyweight vehicleにはせえへんからな。
 この発言は、参謀次長の Gen. Peter Chiarelli がArmor Conference at Fort Knox(ケンタッキー州)に於いて、 GCV は 50 ~ 70 tonsになるであろうと発言してから1ヶ月以内の否定である。
 Chiarelliいわく。MRAP並の耐地雷能力をGCVに付与するためには、今日の技術では、最低50トンは必要であると。
 ※じまんじゃないが、超へヴィー級の重APC(火力重視のICVではなく、敢えて防禦的輸送専門のAPC)こそが湾岸戦争後のスタンダードになるだろう――と予言する記事を書いたのは、『戦車マガジン』現役時代のワタシでしただよ。そのご1990年代中盤にはもう無人化の流れが、有人AFV時代を終わらせましただよ。自衛隊の「10式戦車」は、最初の計画では無人砲塔を指向していたのに、妥協して有人砲塔にしてしまった時点で、時代に背を向けただよ。
 しかし Casey はバクダッドの狭い市街や、アフガンの空気が薄い高山の悪路では、ブラドリーやM1のような重厚長大なAFVは使い勝手が悪すぎるという声を聞いているのだ。
 もちろん、C-17で運べる必要もある。
 ちなみに海兵隊が欲している Expeditionary Fighting Vehicleは、開発中の現段階で 38 tonsになる見込み。 Bradley は最大 36 tonsである。
 米陸軍の GCV program は2009-4に、陸軍の Brigade Combat Team Modernization program(かつて Future Combat Systemsと称した)の一貫としてスタート。
 そのGCVに対する各メーカーからの提案は2009-5に出揃った。開発担当官は2010-9には、そのうち3社まで案を絞り込む予定。
 ゲイツ氏は、27-ton MGVsのファミリー開発計画は、今の戦場では生き残れないとして2010以降の予算措置をカット。
 Bradley はコマンダー、ガナー、ドライバーによって操縦され、加えて後部に7人の歩兵を収容できる。
 これに対して GCV は、9人からなる完全な1個歩兵分隊を収容し、かつ、クルーも3名。
 最初からIED環境を前提して設計するAFVがこのGCVである。われわれはそれを必要とする――と Casey は言う。
 陸軍は GCV の機能として、MRAP以上の底面地雷防護力、Bradley以上の側面防弾力、そして自動砲とATMの攻撃力を要求している。
 ブラドリーは20ミリ機関砲弾までは側面でも耐弾できる。最新バージョンの Stryker だと、14.5mm 機関銃弾までである。
 ※わが74式戦車に近き重さのブラドリーが、側面では20ミリ弾にまでしか抗堪できないという。武装を欲張ればますますAFVの表面積が増えるから全周防護は行き届かなくなる。限度のある重量内で乗員防護を極限まで追求するなら、歩兵戦闘車は無砲塔、TKは無人砲塔とするのが科学的解法ではないのか?
 GCVのプロトタイプは2015の完成を見込み、前線には2017に配備されるだろう。
 まあ、7年は優にかかるものだよ、とケーシー。
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 『PLA Daily』2010-06-18記事のアジアンディフェンスによる紹介記事「New changes in food support for PLA submarine troops」。
  シナ海軍の潜水艦内のメシが改善されるという話。
 ※つまりシナ海軍が唯一たのみと思っている潜水艦に優秀な人材が集まらないのだな。おそらく海中で、米豪海軍からのping攻撃を浴びまくっているのだろう。それで上陸した水兵が、緘口令などものかは、その話を親戚にする。『オレは任期満了したら海軍には残らないよ』『実戦になれば誰も海中から生還できないことはもう確実だからね』と。その噂が広まり、有能な者ほど、ますます潜水艦勤務を敬遠するわけだ。
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 ストラテジーページの2010-6-20記事「Switching Emphasis To Defense」。
 C-RAM (Counter-Rockets And Missiles) とは、軍艦のファランクスを陸上に揚げたシステムだ。
 これは20ミリ榴弾を直撃ではなく近接爆発させ破片を散らすことで、あらゆる砲弾を空中で破壊するようになっている。その20ミリ弾の破片そのものは、地表に落下しても毀害力はミニマムだ。
 ちなみに海軍のファランクスは径20ミリの劣化ウラン弾を発射し、直撃によって対艦ミサイルを破壊する。だからソフトウェアも異なるわけだ。
 Phalanx は毎秒75発を発射する。
 C-RAMは作動時に明瞭なノイズを発するので、これが歩兵たちにとっては、敵の砲弾がまさに接近中であることの警報となるから、塹壕に飛び込む余裕を得られる。
 最初の C-RAM はバクダッドの米軍基地に 2006後半に持ち込まれた。
 そして、飛来するロケット弾と迫撃砲弾の7割は迎撃できると実証された。 過去4年間、この Centurion systems は several hundred rockets or mortar shells を撃破し、Green Zone その他の米軍基地を防衛した。
 C-RAMはたった1年で大急ぎで開発されたものなのに、大成功だ。
 C-RAM の制空圏は、巾4kilometersである。
 値段は $15 millionである。
 米軍の他には、英軍とイスラエル軍が購入している。
 トレーラー・トラクターで牽引できる移動式バージョンもある。
 イスラエルが Gazaのパレスチナ人またはレバノンのヒズボラからのロケット弾攻撃を迎撃するためにこしらえた Iron Dome システムは、小型の地対空ミサイルを連射するもの。迎撃ミサイルは1発 $40,000 である。
 主に BM-21 と Kassam (パレスチナ人のhomemade) rockets を墜とす。
 ヒズボラは2006に4,000発の rocketsを発射し、パレスチナ人は過去8年間で6000発の Kassam rocketsを発射したが、その90%以上は、無人エリアに着弾した。
 TOW級の米国製対戦車ミサイルから戦車が自衛する迎撃システムを最初につくったのはソ連で、 Drozdといい、1983に採用した。しかしシステム単価が $100,000 もしたし、このシステムでは米国のM-1戦車の砲弾はストップできないのである。
 さいきんの Hezbollah は対戦車用の Kornet missiles をイスラエルの歩兵に対して発射するようになった。