四稜郭は北端の「支とう点」だったのだな。単独堡塁ではなく。

 Grace V. Jean 記者によるナショナルディフェンス2010-6月号記事「Can a Truck Equipped With Airbags and V-Shaped Hull Prevent Roadside Bomb Casualties? 」。
 トラックがIEDにかかると、乗員は2回、加速度を受ける。
 まず上向き加速。これは 40 ~ 50 milliseconds持続する。
 次いで、もちあげられた車両が地面に落下したときの衝撃。これは 200 milliseconds続く。
 このうち最初の 40-millisecond で、乗っている兵隊は負傷するのだ。
 座席スペースをコクーン状にして車体から浮かせることでこのショックは緩和できる。
 現在の乗用車用のエアバッグは、反応時間が比較的遅いので、40ミリセカンドには対応できない。しかしIEDショックの挙動をもっとよく調べ、それに応じた専用のエアバッグをつくることができるかもしれない。
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 Sandra I. Erwin 記者による同じく2010-6月号記事「Air Force: To Save Fuel, We Must Change How We Fly 」。
   Pentagonの consumption of oilは現在、 120 million barrels per year 、すなわち nearly 2 percent of all U.S. demandである。
 これを抑制する方法は実はシンプル。「あまり飛ぶな」。
 米空軍は、2015までに燃料をいまより10%節約するという、かなり過酷な目標を立てた。
 米軍ぜんたいの燃料代の 64 percent は空軍が消費している。
 さらにそのうちのabout 84 percent は、飛行用である。
 そして飛行用の消費燃料のうちの 52 percentは、物料や人員の送達飛行である。
 2010において米空軍は $6.7 billion を航空機用燃料費として計上するであろう。これに対して地上施設や地上機器が消費する燃料代は $1.4 billion であろう。
 ようするに運輸プランを合理化して少ないフライトでたくさんの荷物や人を運ぶようにしたらよいのだ。
 いままで空輸にしていた物流を、地上/海上交通手段にきりかえただけで、米軍の Transportation Command はすでに $500 million a year を近年節約しつつある。特に U.S. Central Command’s area of operations で。
 だいたい地上を運搬するコストの10倍かかるんだよ。空輸ってやつは。
  Transportation Command は、効率的な輸送ルートを計算するソフトのために $80 million を支出してきた。※ようするに民間の石油会社が全国のガソリンスタンドに油脂を効率的に配送して輸送費低減を競っているテクノロジーと同じではないか。
 1隻の“roll-on roll-off” military cargo ship は C-17 ×300機分の荷物を運んでくれる。
 スペイン領の Rota島、インド洋の Diego Garcia、これらは海運と空運の結節点で、米軍の全世界へforce projection能力を担保している。
 世界の米軍が必要としている輸送の1割が空輸であるにすぎない。
 しかしアフガンでは事情が異なる。そこではコストよりも安全がより重視されるので、空輸依存率は2割になっている。
 グァム島の弱点は、そこに空軍用の厖大な燃料を送り届けるためのラインが細くて長いということなのだ。この弱点をシナ軍も承知だ。
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 2010-6-18記事「The Rising Seas: Navy May Request Billions of Dollars to Protect Ports and Bases」。
  海面が上昇すると、Diego Garciaの米軍基地がどうなるか心配だ。そこは、a 17-square-mile atoll in the middle of the Indian Oceanである。
 国連では21世紀に海面は 2.5 feet上昇するかもしれないと報告している。
 20世紀を通じて海面は 8 inches 上昇した。
 そして21世紀になってからは、毎年、 0.12 inches づつの上昇が続いている。このペースは20世紀の倍である。
 最悪シナリオでは海面は21世紀末に今より 6 feet 高い。
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 Pierre Tran記者がパナール社の社長Christian Monsにインタビューした2010-6-21記事。
 軽装甲車のメーカーとして有名な仏パナールは100年くらいの伝統があるが、2005にAuverland 社に買収されている。
 Waspという装甲車用のリモコン7.62ミリ機関銃ターレットを売っているが、さらに新型を研究中だ。
 装甲車市場における同社のライバルは、アメリカの Oshkosh 、 AM General 、イタリアの Iveco 、そしてトルコの Otokar である。
 かつてのジープ式のオープンカーを軍用車として使える時代は、かんぜんに終ってしまったね。これからは最低でも軽度の装甲車が必要だ。
 そうした車両の外に出ると、兵隊たちは殺傷されてしまう。アフガンで死んだフランス兵たちも、やはり車外で死んでいるよ。
 次世代の軍用車は、耐弾・耐破片性については NATO level 4、そして耐地雷については レベル3が要求されよう。
 わが社の Petit Vehicule Protege [PVP] は、弾丸・破片と地雷のどちらに対してもレベル2の防護力だ。
 PVP は、5m離れた地面で爆発した50 kilograms の TNT に耐えることが実験で確かめられている。IED脅威をシミュレートしたものだ。
 アフガンからの Urgent operating requirements [UORs] としては、 VAB [Vehicule de l’Avant Blinde]用の、リモコン機銃塔の受注があったね。
 仏軍には、VBL [Vehicule Blinde Leger] 用に Wasp 7.62mm remote turrets はどうスかと提案中。
 いま、アフガンにはだいたい100両の VBLs と20両の 20 PVPsが出ている。
 しつもん。仏政府はこれから3年間、国防費を据え置くと言っているが。
 こたえ。毎年1%のインフレ率を考えると、それは国防費の実質削減ということだね。
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 MICHAEL PECK 記者による2010-6-21記事「Thinking Like an Insurgent
U.S. Army Training System Focuses on Bomb Makers’ Tactics」。
  2004~2005にイラクのスンニ・トライアングルに駐留した第506空挺連隊第1大隊の班長であったヒデシ・ササキ曹長は、IEDのために18名が戦死し、68名が負傷したことを怒っている。
 IEDはただの爆弾じゃない。メカニカル・アンブッシュなんだ。
 そいつを仕掛ける地形は、ほんとうによく考えられているんだ。
 そこでこっちも、敵の身になって仕掛ける場所を考えるようにしたら、IEDの被害はなくなったよ。あらかじめ、見抜けるようになったのでね。
 そこでこのスキルをすべての兵隊に教え込むためのアーケード・ゲームっぽい訓練シミュレーターのソフトを大金を投じて完成した。10人の分隊が大きな筐体の中に入って90分間で4つの授業を体験したら卒業だ。
 もしアフガン人の家の机に、電気洗濯機のタイマーだけが置いてあり、電気洗濯機の本体がなかったら、その家でIEDを作っているのかもしれない。
 IEDにもいろいろある。152mm artillery roundを使ったもの、地雷を3枚重ねにしたものなど。
 赤外線で接近を探知して通電・起爆するスイッチもあるのだ。
 先にRPGを発射し、そのあとでIEDを遠隔爆破する戦術もある。