●「読書余論」 2013年7月25日配信号 の 内容予告

▼George Markham 著『Japanese Infantry Weapons of World War Two』1976,London.
 国会図書館蔵で、昔は貴重な参考書だった。訳は無い筈。
 薬莢への油塗布は、日本の工場が、薬室などの精密加工ができないので、隙間の調節のために、自動火器では必要であったことなどを、最初に教えてくれた資料だ。
▼菊地重規『中国ビルマ戦線』1979-10
 著者は陸士35期で大正デモクラシー期に厳選された少数少尉だったので勉強をサボってセックスにあけくれ陸大に行かず。しかし大戦末期の中佐不足で参謀にされた。大佐でないのに大佐を自称するなど妄想小説に類しているが、ところどころ、当時の軍隊点景としてものすごく分かりやすい部分があり、そこを買う。
▼ジャック・ブロス著、田口&長野tr.『植物の魔術』八坂書房1994-8pub.、原1990
▼姉崎等・片山龍嶺『クマにあったらどうするか』2002-4
 毛の長い動物を深い穴などから引き上げる方法。細長い枝の先端に割れ目を入れ、楔を噛ませてY字状にする。それで、毛の中をねじると、からまって、全体をもちあげることができる。1本では落ちてしまうときは、2本使え。
▼J・H・ファーブル著、日高・林tr.『ファーブル植物記』1984-11、原1867
 セイロンやマダガスカルに生えているウツボカズラの中の水は、旅行者が飲用してもOK。
 人類の呼吸作用で、炭酸ガスが、1年に、1600億立方m、できる。それは、石炭を862億7000万kg、燃やした量に相当する。
▼『植物の故事ことわざ事典』アロー出版社 ?年刊
 竹光の「みつ」とは、兼光だとか国光だとかの刀匠の名前っぽくした、ジョークであった。
▼『偕行社記事 No.614』大14-9~『偕行社記事 No.626』大15-11
▼防研史料『自 明治42.1~至 昭和?年 大阪陸軍兵器補給廠歴史』
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 「読書余論」は、主に軍事系の古本を、兵頭が注目した一斑の摘記や読書メモによって紹介し、他では読めないコメントも附しているものです。(配信されるファイルはPDFスタイルです。)
 あまりに多すぎる過去の情報量の中から「兵頭はここは珍しいと思いました」というポイントだけ要約しました。
 大きな図書館に毎日通えない人も、最低費用で、過去の軍事知識のマニアックな勘所に触れることが可能です。
 また、ミリタリーしか読んで来なかった人には、他分野の情報が、何ほどか有益かもしれません。
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