昨日の読売新聞の「PHP文庫 2月の新刊」広告は もうご覧になりましたね?

 兵頭 二十八著『人物で読み解く「日本陸海軍」失敗の本質』は、今、本屋さんの文庫コーナーに並んでいます。
 特に 東京都の知事選挙に投票しようという方は、都内の書店で この本の中の「石原莞爾」だけでも目を通して欲しい。
 信じていいことと、疑うべきことの区別が、よくわかるでしょう。
 以下、余談。
 中共中央は、国内で反日デモを組織すると、三日の後には反政府デモになってしまうという懸念から、大衆動員がもはやできなくなった。
 かわって打ち出した戦略が、中央統制のしやすい在外の外交官たちに、反日宣伝を競争でさせること。
 これは、「世界で一番働かない外交官は日本の外務省職員である」と中共が公認してくれたにも等しいだろう。
 敵のいちばん無力な部分に集中攻撃をかけ続けろ、というのは、かけひきのイロハだ。
 日本の外交官は、シナ人の宣伝に反論はしない。日本の役人は、「後腹」の傷むイニシアチブは絶対に取らない(事実の記録に名前を残したがらない)からである。国内向けに、なにかやっているような印象操作だけが、記者クラブを通じて遂行され続ける。国際政略の世界では、これを「無能」と呼ぶ。
 これではわが国の他の安全保障セクターがいくら努力しても、ハナから無駄だ。逆にいうと、日本外務省という叛逆隠蔽集団がなければ、とっくに尖閣には公務員がローテーションで常駐していたから、シナ人は最初から手も足も出しようがなかった。陸自の海兵隊化という世紀の無駄遣いも必要なかった。(AAV7が上陸できる海岸線は、世界の海岸線のうちたった17%にすぎない。そもそも揚陸艦が敵が守備する海岸線に3.7kmまで近寄れると思っているのか。対戦車ミサイルすら届く距離で、機雷掃海も不可能だろう。)
 ソチ五輪後に、駐モスクワの米国大使を降板することが決まったマクフォール氏を見るがよい。彼は着任いらい、赴任地のメディアからの取材を積極的にことごとく受け、すべてロシア語で応対してきた。ロシア国内では彼のツイッターに6万人のフォロアーがおり、フェイスブックには1万3000人以上のお友達登録がある。
 いったい日本の在外公館の外交官で、マクフォール氏の万分の一ほどでも、赴任地で広報活動に邁進している者がどこにいるのか?
 防衛省は、対支と対韓の軍備を整えるのに、北鮮をダシにつかうのは、そろそろ止めたがよい。嘘が積み重なりすぎると、不利な自縄自縛になるから。郊外で木炭自動車が走り回っているような国がどうして戦争など始められるものか。二度目と三度目の「核実験」とやらで、核分裂が起きたことの鉄板の証拠になるキセノン133やクリプトン85がどこかの機関によって検知されているか? 北鮮は20年以上も「核武装」には失敗中なのであり、いまは「北鮮後」や「中共後」を考えなければならないときである。