「読書余論」 2014年3月25日配信号 の 内容予告

▼徳川夢声『夢声戦争日記(1)』中公文庫 S52
 S16-12-8から始まる日記。S35にハードカバーで初版を出す時、その時点で生きている知人に迷惑と思われる箇所は修正されている。
▼徳川夢声『夢声戦争日記(2)』
 潜水艦にやられたときの注意事項。
 体に縛り付ける救命具の紐は、コマ結びにして、着水の衝撃で外れないようにすること。
 帽子は被れ。その上から手ぬぐいで縛着せよ。海に浮いているときに、さらに上から物が落ちてくるから。
 細引き縄を用意しておけ。漂流物と身体を縛着できて、心強い。
▼法性 弘ed.『ザ・レスキュー 航空自衛隊災害派遣・救難活動の記録』1995-7
 チヌークに目一杯人を詰め込むと、いちどに53人運べる。通常は30人だが。
 ホバリング時の横風に対する安定性では、ツイン・ローターはシングル・ローターに勝る。
▼小山松吉『名判官物語』S16-5
 江戸時代の裁判の逸話・伝説。
▼伊藤桂一『秘めたる戦記』1994光人社NF文庫
▼防研史料 海軍pub.『火薬火工兵器取扱規則』S9-9
 砲弾用信管と投下爆弾用の信管の一覧あり。
 「特種弾」とは、曳煙弾。吊光弾。照明弾。榴霰弾。焼夷爆弾。投光弾。目標弾。星弾。片鋼弾。
▼J.Bathelor & L.S.Casy共著『Naval Aircraft』1975
 崖の横穴を攻撃する目的で、米軍は、VT信管付きの爆弾を太平洋戦域で投下した。
▼防研史料『独伊派遣軍事視察団報告資料 技術 其二』S16-7-20調製
▼三沢市企画部基地対策課『三沢市の在日米軍基地と自衛隊基地』H4-11
▼防研史料『水雷全体を通じ生産技術向上の為に努力した経過』
 海軍技師・北 新吾が、戦後に書いた。
▼防研史料『機上作業教範資料(固定銃射撃の部)』S17-11-4〔7/航空教範/93〕
▼防研史料『水中爆発に関する研究』S31-3-25
 寄贈著者は、大八木技術少将ら。
▼防研史料 『昭和10年度 陸軍造兵廠歴史』
▼福田恆存『言論の自由といふ事』S48
 「乃木将軍と旅順後略戦」…初出 S45『歴史と人物』11月(20号)を収めている。
 今読んでも感服する他に無し。当時よくここまで調べたものだ。
▼『福田恆存全集 第6巻』の、巻末覚書(p.695)。
 やはり旅順と乃木関係。
▼『水交社記事 No.149』M41-3-31
 「幕末 及 明治初年に於ける我 海軍艦船 及 沿革」――海軍省M21年報の抜粋。
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 「読書余論」は、主に軍事系の古本を、兵頭が注目した一斑の摘記や読書メモによって紹介し、他では読めないコメントも附しているものです。(配信されるファイルはPDFスタイルです。)
 あまりに多すぎる過去の情報量の中から「兵頭はここは珍しいと思いました」というポイントだけ要約しました。
 大きな図書館に毎日通えない人も、最低費用で、過去の軍事知識のマニアックな勘所に触れることが可能です。
 また、ミリタリーしか読んで来なかった人には、他分野の情報が、何ほどか有益かもしれません。
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