葛とアピオスは染色体数が同じ22だった。当然、交雑できる筈。

 昭和32年刊の『種・属間交雑による作物育種学』という文献を見たら、染色体数が近いものほど概して交雑は成功しやすいと書いてある。
 それでネットを調べたら、『原色日本植物図鑑』には葛の染色体数は2n=22、24 だとあるそうだ。
 また、「マメ科植物の細胞分類学的研究」というタイトルにもネットでヒットし、それによれば、同じマメ科であるクズは染色体数「2n=22」で、ホドイモ〔これはアピオスのこと〕も「2n=22」だと。しかも、ホドイモの染色体数は同論文の執筆者の山崎貴博氏がさいきん初めて報告したものであると。
 ヤバイ。やばすぎる。同じ二倍体で、染色体の数が同じ22。
 今日の最善の技倆をもってすれば、研究施設内で、すぐにも交雑種がつくりだせるわけじゃないか!
 『兵頭二十八の農業安保論』で警告したように、この「葛×アピオス」ハイブリッド種の特許を先にアメリカ人に取られちまったら世界の破滅は近いんだよ。
 先に日本で開発して、国土の七割を占める山林をすべて「クザピオス」だらけにはびこりまくらせた上で、世界中に只でタネ(イモ?)をプレゼントしてやるようにしないといけない。マザー・テレサにもできなかった慈善事業なんだ。
 誰もが「働かなくても食べていける未来」が、こんなに近いところにあったのです。