空自はF-35を切らない限りTHAADなど買えないのは明らか。

 Stratfor による2017-1-27記事「How Far China’s Nuclear Capabilities Stretch」。
  北米に到達する中共のICBM「東風5」は、液燃の注入に何時間もかかるので、企図がすぐにバレてしまう。ただの飾りだった。
 路上機動式の固体燃料の「東風41」の開発は1980年代後半にスタートしたはずだが、完成は遅れに遅れた。
 その前に2006に「東風31」が固体燃料のICBMとして完成した。
 とても奇妙なことに、せっかく「東風31」ができたにもかかわらず、中共は、それをインドとロシアに向けて照準しただけで、決して米国向けにはしなかった。
 新冷戦中なのに、役立たずな「東風5」だけを、ひきつづき対米用に満州に配備し続けた。
 ※拙著をお読みの方にはこれは少しも不思議ではないことだと分るでしょう。
 表向きには、「東風31」は北米大陸のメキシコ湾岸まで届かないので、「東風5」を残したのだとされる。そんな説明は苦しいだろう。
 「東風31改」で射程は少し延びた。しかしペイロードは小さいとされて、あいかわらず「東風5」はリプレイスされなかった。
 「東風31」は全ロシアに届くものである。だから、いまさら「東風41」がシナ大陸のどこへ展開されようとも、特にロシアにとっての脅威が増すわけじゃない。
 むしろ「東風41」を満州に置くことにより、シベリアからの短距離核SSMや通常兵器によって「東風41」が破壊されてしまうリスクは増すのである。
 しかし哈爾浜配置にはかけがえのない利点がある。シナ領土のうちで北米大陸に最も近いところは、満州なのだ。だから「東風5」もすべて、満州に展開されてきたのである。
 距離が近いということは、到達時間は短くなるし、ワシントンDCやそれ以南の大都市へも余裕で届く。
 ※「東風41」の飛距離やペイロードが不十分だから満州に置くのではない。これまでは飾りであった「東風5」を、実用ICBMでリプレイスするが、それでいいのか? ――と、トランプに向けて問いかけを発しているのである。「毛=ニクソン密約」を忘れるなよ、というメッセージなのだ。この脅しに対するトランプの「返し技」が異例に遅い。いちど単弾頭化したミニットマンをまたMIRV化するのでは芸がない。わたしの提案。米海軍の1万トン級の水上艦艇に、核トマホークを各艦1発だけ搭載させる。こうすることで、洋上で危険挑発を仕掛けてくるシナ船を即座にその場で撃沈できる口実も得られる。
 次。
 ストラテジーペイジの2017-1-27記事。
  これまた中共からの対トランプ・メッセージ。2017-1-25に、中共はデュアルユース車輛の対北鮮輸出を止めた。
 ※24日に「東風41」の脅しをかけておいて、25日には「北京は北鮮をコントロールしますよ」と米国新政権向けに宣伝しているわけ。この二つの宣伝政策は、セットである。
 TELは12輪から20輪。先年、シナから北鮮へ輸出されたものは16輪型。BMは12トンから50トン。運ぶのは簡単。だが垂直に立てるのは難しい。且つ、ブラストに耐えて再使用できるようにするのはもっと至難。たぶん北鮮の場合は、1車から一度きりしか発射できぬ。
 三代目は、シナ製ジープを鉄道で輸入して、それを4月15日の紀念日に軍の高官たちに私的にプレゼントすることで、北鮮軍の忠誠をつなぎとめようとしている。これは2012に発覚した。1000両以上が輸入された。
 2011時点で北鮮は中共から年に4000台強のトラックを輸入した。
 それらのトラックはもう北鮮国境を越える前から、北鮮軍の塗装色にされていた。中共側には、これが軍用だという認識があったであろう。それを民用だと強弁した。※民用だとしても、あからさまな国連決議違反なのである。それをあらためて止めますと言って米国に恩を着せようとするのだからずうずうしいこと限りなし。
 2017-1-20、中共はTHAADに関するイヤガラセとして、韓国の映像コンテンツと音楽コンテンツをすべて国内で禁止して2ヵ月経つが、あらためてそれに加えて、韓国製の空気清浄機と加熱便座も輸入を禁じた。
 ※ロシアは、東欧配置のイージスアショアが実は対米向けのICBMを地上で破壊できるBMなんじゃないかと疑って、大反対している。同じことを中共も心配している。つまり在韓THAADはABMじゃなくて、満州の対米用ICBMを地上で撃破できるBMになるんじゃないかというわけだ。
 シナ人のド腐れ商魂。国連がカネを出し、エイド団体が北鮮へ食料と医薬品を送ろうとするのを、中共の港湾に措いて阻止。そうしておいて非公式に、「中共内で買い付けた食料・医薬品ならば、北鮮へ持ち込んでもいいぞ」とエイド団体幹部にささやきかけているという。
 2013に平壌近くに駐屯する北鮮軍部隊の規律を調査した北鮮の公式文書が2017-1-12に韓国内でリーク報道されている。軍人たちは基地内からコンピュータ、ラジオ、電気製品をかっぱらい、反政府パンフレットが基地内に配布されているという。盗品は闇市場に流されている。
 平壌近郊部隊に配属される兵隊は、平壌市内のカネモチ階級の子弟ばかりだ。かっぱらった高額家電品は、平壌付近の闇市場でしか、買い手も無い。地方では住民の所得が低すぎるからだ。
 部外秘の公文書も、カネに換えるために持ち出した北鮮人がいるのだ。それは北鮮内で電子化されて、オンラインでシナ領内の「買い手」に送信された。
 北鮮のカネモチ階級は、家族をいちどにひとりづつ、脱北させている。公安に賄賂を掴ませて、一人を合法出国させる。そいつは二度と帰らないが、公安は政府向けには、長期出張だと報告しておく。家族は、そいつが海外から送金してくるカネで、また一人を出国させる。これを繰り返すのだ。
 さいきん、中共警察は、北鮮人のプログラマー集団(プログラマー12人+指揮官1人+目付け役の公安1人)が某国大使館へ駆け込んで亡命しようとしたのを拘束して、北鮮に強制送還した。
 この出稼ぎシステムエンジニア集団は、シナ国内の犯罪組織から仕事を請け負い、違法ギャンブル・サイトを構築してやっていたという。
 中共の地元警察ももちろんこうした活動を知っているが、普段は、賄賂を貰うかわりに見逃してやっているのだ。
 アブサヤフが2016-10に誘拐した韓国人船長を1-10に解放した。おそらく1000万ドル未満の身代金が支払われたと見られる。※『キャプテン・フィリップス』をケーブルで観たが、出だしから前半までの緊張感がすばらしいね。低予算でここまでできるんだ。
 SIGザウアーP320は 実は1985コンペにも出ていて、そのときはM9に敗れていた。性能では互角だったが、ザウエルの方がベレッタより少し値段が高かったので、負けたのだ。
 より正確には、SIGのP226である。このアップデート品がP320なのだ。※ストライカー式でポリマー多用なのにアップデート??? 別なシナモノじゃないか。
 ベレッタは戦場で酷使すると物理的な自壊が進むということが、イラクやアフガニスタンでわかった。1985コンペは、そこを見抜くことに失敗したわけである。米陸軍には良い拳銃を見抜く眼力は無いんだと証明された。※最初からSIG一択の陸自は凄いよ。
 2011にはシールズがSIGのP226を「Mk25」として公費調達している。
 シールズ隊員は1980年代からP226を私弁調達していた。その市販モデルにレールとかをとりつけさせたのが「Mk25」。