ブーイングかとおもったらバブーイングだった

 Tobias Burgers & Scott N. Romaniuk 記者による2017-7-3記事「New US Drone Project Could Change Asian Warfare Forever」。
 米軍では無人機の最大カテゴリーを「グループ5」と呼んでいる。
 そしていま、米海兵隊は、強襲揚陸艦から垂直に発艦でき、短距離着艦できる「グループ5」の攻撃型無人機を模索している。
 V-22オスプレイとほとんど同じ能力とし、各種の攻撃や電子妨害にあたらせる。「MUX」と称する。
 記者は提案する。日本の『いずも』型に「MUX」を積み、無人機母艦にすれば、海自の対支作戦能力は倍増される。
 それによって、米軍の対支態勢もずいぶん楽になるだろう、と。
 ※昔の『飛龍』型以上の甲板滑走距離が取れるのに、なんでVTOLなどにこだわらねばならんのだ? 燃費が悪くて損だろう。日本は断然、固定翼艦上無人機にするべきである。電磁カタパルトと電磁網を使うなら、発艦は左右30度、仰角45度で一斉発射、回収は「いきなり格納甲板内へ穴からダイブ」する方式で次々にできるはずだ。これでミッドウェー海戦の二の舞にはならぬ。
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 ストラテジーペイジの2017-7-4記事。
  中共製の「翼竜2」(リーパーもどき)の攻撃機型は2017-2に初飛行した。GJ-1という。
 その何機かが2017-6月にチベットで飛行し、インド国境に近づいている。
 AR-2というレーザー誘導の自重14kgの小型空対地ミサイルを吊下する。射程8km。
 GJ-1のペイロードは600kgだが、うち2割はセンサー、通信機、デジグネーターにとられてしまう。
 中共軍は「翼竜2」の前駆モデルである「翼竜1」(プレデターもどき)を2005から開発スタートし2007に初飛行させ2008から部隊配備してきた。当初は偵察専用の無人機だったが、2011からはGPS誘導の米式SDBもどきの細身爆弾を2発、投下できるようにした。1発60kgである。
 この「翼竜1」が2012から輸出され始めた。まずウズベキスタンとUAEへ。
 「翼竜2」はRQ-9 リーパーのウィングスパン20.5mよりちょっと小さい。
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 KIM GAMEL AND YOO KYONG CHANG 記者による2017-7-3記事「N. Korea claims to have tested ICBM as US celebrates Independence Day」。
  韓国メディアのKCNAによると、北鮮のこのたびの弾道弾は『火星14』。
 39分間飛翔した。高度は1740マイル。水平距離580マイルに着水。
  ※この1740という数値は、北鮮発表の2800kmを陸マイルの1609mで割っただけ。敵国の宣伝の片棒担ぎかよ。おまけに水平射程にも陸マイル適用かい。それはともかく、なぜ北鮮は2800と宣伝しなければならなかったかというと、ロフテドの到達高度の2倍が水平最大射程になるんだという話が前回5-14テストの際に世界的に認知されたから。それで今回は2倍にして5600kmとなるように数字を盛ってるわけ。水平に5500km以上飛ぶならICBMと認定してもらえるので。
 パコムだけが、これはIRBMだと言っている。ICBMではなく。
 韓国軍によると、発射地は、北西部のバンギョン飛行場の近く。到達高度は1430マイルで、飛距離は580マイル強。
 ※1430に陸マイルの1609をかけると、2300kmとなる。2倍にしても5500kmには届かないが、900kmを足せば5500kmになる。こいつら支那人レベルの「初めに最終数値あり」の算数問題作製しか能がねえのか。文左衛門が北鮮がICBMを持ったことにしたいので、韓国軍もボスの意向を忖度し、こうやって文左衛門にギリギリの線で媚びてみせねばならんのだろう。
 日本の防衛省は、ロイターを引用した。すなわち高度1560マイルを大きく超過したと。 ※こういうときに国産レーダーで捉えた独自の数値を出さないところが、周辺国をして日本を軽視させる下地になっているのが、まだ日本政府にはわからんようだ(特防秘の米国情報しか得ていない三流国だと外国をして推定させてしまう)。ちなみに1560に1609をかけると2510km。2倍にしても5020kmにしかならないから、これが正確なら今回のミサイルはICBMかどうか微妙。パコムが正しい。
 弾道弾の飛距離を科学的に計算できる男、デヴィッド・ライト氏によれば、これらの報道数値から推定して、このミサイルは最大水平射程が4160マイル〔6693km〕になるだろうと。
 つまりハワイやアラスカには届くが、北米大陸48州にはどこにも届かない。
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  Elizabeth Shim 記者による2017-7-3記事「North Korea can make 10-20 nuclear warheads, think tank says」。
  SIPRIによると、北鮮が保有する核分裂物質は、原爆10個分から20個分になるだろうと。
 この数字は2017-1のデータに基づく。
 またSIPRIいわく。ミサイルに載せて北米大陸まで届かせられるような小型核弾頭はまだ開発できていない。
 2017-1時点で、5大国に加えてインド、パキスタン、イスラエル、北鮮もあわせた世界の核兵器総数は、1万4935だろう。2016前半の1万5395よりは減った。
 その総数のうち米露2国だけで9割を占めている。