コンタクトレンズに暗視機能を組み込む研究が進んでいるらしい。

 Guy Plopsky 記者による2017-7-12記事「Why Is Russia Aiming Missiles at China?」。
    2017-7前半、ロシアメディアは、もう1個の地上ミサイル旅団が最新の「9K720 イスカンダルM」(別名OTRK=作戦戦術ミサイルシステム)を受領したと報じた。
 この旅団は、第29軍内に2016-12に新編された第3ミサイル旅団で、シベリアでこの車載弾道弾を装備した4番目の部隊になった。
 同旅団は当初は「9K79-1 トチュカU」という弾道ミサイルを装備していたが、ロシア国防省はこのミサイルを2020までに退役させるつもりである。
 シベリア戦区で同ミサイルを装備する他の三旅団は、第107、第103、第20で、それぞれOTRKを2013年、2015年、2016年に受領した。
 東方戦区(シベリア)以外の、西方戦区、中央戦区、南部戦区では、イスカンダル装備旅団は2個づつ。いかに「対支」が重視されているか。
 ロシアの情報源によれば、イスカンダルMの「9M723」“準”弾道ミサイルシリーズは、射程が400kmから500kmある。※“準”というのは、自由落下(抛物線)ではない軌道で終末コースが水平に延びるからだともいう。
 他方、地上発射式巡航ミサイルである(そしてしばしば「イスカンダルK」だと間違って伝えられる)「9M728/R-500」も、射程は500km未満である。※このまぎらわしい呼称が“準”の憶測に輪をかけるわけである。
 イスカンダルMは、日本の北海道には届くが、青森の車力にある米軍のXバンドレーダー(AN/TPY-2)基地や、韓国のTHAAD基地までは届かない。
 もしイスカンダルMで三沢基地を攻撃したくば、国後島の南端にイスカンダルMを展開する必要がある。
 冷戦中は樺太南端のユジノサハリンスクにミサイル旅団が1個維持されていたものだ。が、現在、そのような対日攻撃専用のミサイル旅団はなくなっている。
 シベリアの第107ミサイル旅団と、第20ミサイル旅団の基地は、ユダヤ人自治区であるオブラストならびにプリモルスキークライに所在している。
 どちらも、中共との国境地帯である。
 そのうち第20旅団は、ロシアが北鮮と陸上で接する長さ17kmの国境線を射程に入れている。
 この配置から推理して、この2個旅団は、中共を核抑止するとともに、半島動乱に備えるものなのだろう。
 第103ミサイル部隊は、モンゴルと接するロシアのブリヤート共和国内にある。
 そして第3ミサイル旅団は、中共の内蒙古自治区と国境を接するザバイカルスカー・クライのゴルニー市(かつて「チタ46」と称されていた)に置かれている。
 露軍は2010と2014に「ヴォストーク(東)」大演習をシベリアで催行し、2014のときは10万人以上を動員した。モスクワが中共を潜在脅威だと看做していることは常識である。
 中共の「北部戦区」がもし越境北侵した場合、所在のイスカンダルMは、クラスター弾頭によってその装甲師団の前進を阻止するのだろう。
 イスカンダルMの命中精度は、ロシア側によってしばしば強調・宣伝されている。ヴォストーク2014演習で、ユダヤ自治区のオブラスト試射場でイスカンダルMが発射されたときはプーチンが立ち合い、且つ、ショイグ国防大臣が「200km先の2つの標的に命中した」とアナウンスをしている。
 2016-8の、同じ場所からの演習発射では、300km先の「アムール・オブラスト」市に置かれた標的をイスカンダルMが「直撃」した、とロシア国防省が広報した。※しかしその「標的」とはどんなものなのかは不詳。
 2010にロシアの軍事ドクトリンは定義した。核戦争や、非核の本格局地戦争を防ぐために、ロシア軍の核兵器は重要であり続ける、と。
 この局地戦争とは、対支を念頭しているというのが普通の解釈だ。
 2014でも同じ話が反復され、ロシア軍は中共との紛争になったら核兵器を積極的に使うつもりであることになんら変わりが無いことが強調されている。
 1987のINF条約で、米ソは、射程500km~5500kmの弾道ミサイルと、同じく射程500km~5500kmの地上発射型巡航ミサイルの、製造も保有も禁じられた。
 ロシア政府の複数の高官は、「イスカンダルMのR-500」という地上発射型巡航ミサイルがあって、その射程は、必要とあらば500km以上に延びる――と声明している。
 これが、NATOが「SSC-8」と呼んでいる、既存の、そしてINF条約違反をとっくに疑われている(つまり500km以上飛ぶ)地上発射式巡航ミサイルと、同じ系列のものなのか否か、不明である。
 次。
 ストラテジーペイジの2017-7-12記事。
   日本はF-35用にJSM(ジョイントストライクミサイル)をノルウェーに発注する。
 JSMは2017に米軍によるテストが終わったばかりの最新弾薬である。
 JSMはF-35のボムベイ内に収まる。しかも、そのミサイル本体もステルス形状になっている。
 全重500kg、空対地射程が250km。もともと、コングスベルグ社製の艦対艦ミサイル「NSM」というのがあり、それを改造した。
 地形追随の超低空飛行も可能な、ミニ巡航ミサイルである。
 陸上の動く標的にすら、命中させることができるという。画像情報はミサイルから発射母機にもリアルタイムで送信される。
 日本が北鮮の核ミサイルを除去するのに、これ以上頼りにできる兵器システムは、ないだろう。