「フェルミのパラドックス」が解けた。

 1950年にエンリコ・フェルミが同僚に尋ねた。
 宇宙は古く、しかも広い。恒星だけで何兆個あるかわからない。生命が発達可能な惑星数はその恒星数より多いだろう。〔補足。天の川銀河系は直径10万光年、恒星1000億個以上。そんな銀河が他にも無数にあり。〕
 しからばなぜわれわれは彼ら「宇宙人」を見かけず、宇宙人たちから一度もコンタクトされていないのか?
 これが「フェルミのパラドクス」。誰も解けていないという。
 じつはわたしはずっと前からこの問いについての回答を保持している。思い出せないくらい何年も前からだ。しかし、どうせ誰かがどこかで先に答えている古い問題なのだろうとも漠然と思い込んでいた。
 ところがどうもそうではないらしいということが「AI」(人工知能)を調べているうちに分かってきた。
 念のため「AE」(人工実存)を唱えたと聞いている小松左京の『自伝』と『虚無回廊』にも目を通してみたところ、期待に反してくだらない作家だったと確認ができただけだった。レイ・カーツワイルの『シンギュラリティは近い』(エッセンス版)等等等……すばらしい想像力だが、大事なところで的を外している。このことに驚いた。
 兵頭いわく。知力が発達した高等宇宙人(∋地球人)は、最後にはかならず「AI」をつくる。
 その「AI」は多種多様・多角的な手法で、任意の生命の「死」をなくしてしまう。
 ここまでは、先人は正しいのだ。問題はその先だ。
 「死」がなくなることによって「生」もなくなるのである。ここが毛唐と毛唐かぶれには分からぬようだ。
 もはや人は誰も働かなくても生きていける。死なないのだから当然だろう。エネルギー問題も資源問題も「AI」は解決するだろうが、それはごくちっぽけな話題にすぎない。地球が自爆しようが、太陽の寿命が尽きようが、人々にはもうどうでもいいのだ。だって、死なない生命は、すでに生きてないのと同じなんだから。
 生きる必要がなくなれば、他者や他物への関心・好奇心も一切なくなる。ここがなぜ人々にはわからないのか?
 もちろん進化した宇宙人は、他の宇宙人諸族について何の関心も持たない。死の恐怖がなく、副作用のないVRによる快楽だけがあるのに、なぜ他のことを「する」必要がある? 他天体の観測とか他生物へのコンタクトとか……ひたすらめんどうくさいだけであろう。
 カーツワイルが想像したのとは違う形で、シンギュラリティは来る。その先は、人類は「死」と無縁となって、その瞬間、われわれは「生」とも無縁になる。「AI」は間違いなく人類を終わらせる。それはもう誰にも止められないのだ。
 いずれ、このテーマで1冊書きましょう。
 次。
 さいきんのネット記事「Five myths about missiles」。
  大気圏外まで発射した弾道ミサイルを大気圏内に再突入させてからそこで水爆弾頭を実爆させるというテストは、米ソともに1回づつしかやっていない。
 ソ連は1956-2-2に、中距離弾道弾で実施。
 米国は1962-5-6にSLBMで実施。
 そのご1963に米ソ英は、大気圏内核実験を禁止。
 加盟してない中共は1966-10-27に、中距離弾道弾で実爆実験実施。
 この、つごう三回を除くと、どの国も、再突入+実爆というテストはやってない。
  ※UPIによると北鮮はグァム島の6年前撮影の衛星写真しか入手していないことが自家宣伝画像でバレてしまった。
 ソ連はウランを比較的安価に濃縮できるガス遠心分離プラントを、ドイツおよびオーストリーから連行した技師によって1950年代なかばに完成した。この技師たちは釈放されたあと、同じ装置を、西ドイツ政府と米国政府のために再現してやった。
 今日、このガス遠心法によるウラン濃縮が、豪州、ブラジル、英国、支那、仏、印、伊、イスラエル、蘭、日本において実施されている。
 ※茂多岬~狩場山にチージス(地上配備型イージス)が1基必要だ。それと、福井県と山口県の海岸にも。どうしてか。北鮮が米軍からの「自動核反撃」をギリギリ回避して短距離SSMで核攻撃できそうな場所は限られる。釜山港、千歳空港、県営名古屋空港(航空自衛隊小牧基地)、関門海峡が、その有力候補だ。米陸軍の増援は千歳にまず飛来する。だからここを直前に汚染してやる価値がある。数万人の上陸は釜山からしかできない。だからここには必ず1発来る。釜山の後方となると関門海峡だ。だからここも汚染する(以上はすべて火球が地面・水面に接する超低空起爆でなくてはならない)。名古屋北郊にはF-35整備工場がある。そして米軍は所在しない。だから狙われる。北鮮から名古屋もしくは千歳まで実際に弾道弾が届き、且つ、実爆したと証明されると、その距離は、北鮮から北京までの最長距離とちょうど等しいので、中共に対しての、この上ないリアルな「脅し」になるのである。北鮮にとり、この「実爆実射実験」には至大の価値がある。