【朗報】グロホは中止するのがあたりまえ。これを「良き前例」とせよ。

 「RQ-4 グローバルホーク」は「筋悪案件」だと最初から思っていた。
 〈当初見積り額より25%値上がりしたら中止〉という装備庁の内規があるので、新聞公表値は23%で寸止めされたのだろう。
 じっさいはもう25%超えは確実なのだろう。中止だ、中止!
 この機体にはスパイ衛星並の米国製センサーと対衛星通信システムが搭載される。その金額が箆棒なのだ。機体そのものはぜんぜん安い。
 グロホはステルスではないので、大型(ペトリオット級)の対空ミサイルで難なく撃墜されてしまう。日本の敵どもはアフガンゲリラとは違うだろう。
 米軍や、豪州軍(海洋監視型の「MQ-4C トライトン」を採用決定)ならば、撃墜への報復もし得る。だから裸のグロホを運用しても、敵はSAM発射を自制してくれる。抑止が働く。
 ところがわがヘタレ日本政府の場合、撃墜に対する報復があり得ない。したがってSAMは飛んでくるわ、AAMは発射されるわ、自爆UAVは特攻してくるわ、レーザー目潰しやGPS妨害や衛星通信妨害はかけられ放題だわで、さんざんなことになる。
 1機落とされれば、損失額は目も当てられない。F-2の津波流れ、なんてもんじゃない。
 それに中東と違って日本周辺~半島には雲が多い。
 雲の多いエリアで偵察機が成層圏飛行したって、しょうがないのだ。IRセンサーは密雲に関して万能ではない。
 「雲下飛行」のできる「RQ-9 リーパー」級の方が、不審船監視任務でも、北鮮のミサイル発射早期警戒任務でも、重宝することは間違いない。
 「RQ-9 リーパー」の海洋監視型の共同開発を、こっちから米政府に逆提案することだよ。そうすればFMSの罠に泣かされることもない。
 三菱にとって一文の得にもならない筋悪「THAAD」の押売り案件を撃退したのは「朗報1」だった。今回のは「朗報2」だ。この調子で行こう。
 なお米空軍はグロホ操縦士の士官の成り手がいないので2015年に議会からの圧力で下士官登用の道をひらくことを決めていたが、このたび、最初の下士官三名がリモコン操縦課程を修了したそうだ。来年以降、どんどん増える下士官操縦士が三沢でグロホを民航機に衝突させる等の事故を起こした時、日本政府と国交省はどう国民に「言い訳」するのか、いまから考えてあるでしょうな?
 空自の場合、もしも本当にグロホを導入していたら、下士官に操縦させるつもりはあったのだろうか? そろそろその準備も必要だね。