200万円かければ、新兵でも当たる狙撃銃ができるのだという話の衝撃

 米国へ行って帰ってきた杉浦久也さんが、元第一空挺団のターク・タカノ氏が製作して、信州のディオン光学製の「マーチ」というスコープを取り付けた「雷電」というタクティカル・ライフル(マズルブレーキ付き)を試射させてもらったところ、500ヤード先の8インチ径標的にいきなり2発撃ち込めた……というので賛嘆しておられた。
 この詳細は近い将来に商業出版物でリポートされるのだろうからこれ以上は又聞きを書くことは控えるけれども、同じ国産の「マーチ」というスコープを旧軍の九九式小銃に(レールを溶接したうえで)取り付けたところ、500ヤードまでなら充分に当たるという手応えも得られたという話は、どうしてこれを紹介しないでおらりょうか。
 「雷電」は特注しても200万円で買えるだろう。いまの陸自のスナイパーライフルのM24は60万円くらいか?
 しかし百発百中の射手は、60万円だろうが200万円だろうが、おいそれと育成することなどできやせぬ。さなきだに陸自はさいきん地本の募集成績が悪くて新兵がちっともあつまらんという。その小さい分母からM24の特級射手はとても育成できるもんじゃあんめぇ。
 つまり陸幕はくだらない意地を捨てて、元陸士長のタカノ氏に銃器カスタムのノウハウ伝授代を払って草蘆三顧の礼を以て謙虚に教えを乞うべきである。
 どんな専門領域にも必ず「在野のエキスパート」が居るのだなぁ……。探し方が至らないだけなのだ。
 次。
 かねがね、ストラテジーページのライター陣の中に、韓国さしまわしの宣伝要員がすくなくとも1人含まれていると疑っていたが、『Voice』2018-7月号の櫻井よしこvs.洪【塋の土が火】[ホンヒョン]氏の対談記事によって、なんとなく背景が想像できるようになった。
 たとえばストラテジーペイジの2018-6-8記事には、2018-5-19の情報として中共タンカーと北鮮タンカーの洋上ランデブー(瀬取り)を海自機が撮影したことを紹介している。そこまではいいのだが、それに続けて、同じ北鮮タンカーが前にも東シナ海で同じような瀬取り行為を日本機に撮影されているとしながら、その相手船が韓国タンカーであったことは綺麗にオミット。のみならず、近海で対北鮮の国連制裁に違反する行為がないか、米国、日本、そして韓国のパトロール機が監視していますよと、逆にむしろ韓国政府が摘発に大いに貢献をしているかのような心証を読み手に与える文章構成なのである。このストラテジーペイジでは、ドイツ軍の困った現状が紹介されることがあっても、韓国政府や韓国軍のていたらくが紹介されることは決して無い。
 『Voice』の記事で洪氏は証言している。現韓国政権の中枢にタク・ヒュンミンという政治宣伝コーディネイターがいて、テレビ、インターネット、携帯電話、SNSを駆使して、韓国大衆を洗脳し世論を操作していると。タクの師匠は、1968に金日成のスパイであることが発覚して刑務所で20年過ごした申栄福[シンヨンボク]といい、そやつが現大統領にタクを推挙したと。
 またタクとは別の現政権内幹部数人が「インターネットのマクロ機能を利用した、民主制度の根幹を否定する大規模な世論操作」をしていたことがバレた「ドルキング事件」で炎上しかかっていると。それってボットネット?
 要するにロシアに続くネットフェイカー集団、捏造マスメディアプロデュース工作隊は、韓国から蔟生しつつあるのだ。
 有能な宣伝人材は、ほとんど国家が後ろ盾のようになって、国外の諸機関にも押し込まれているのだろう。NHKでテロップを捏造した犯人の背景にも、こうした現代の文化的伝統が息づいているのかもしれない。