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 David Hambling 記者による2018-6-12記事「China’s Giant Ionosphere-Zapping Radar Is a Defense System Masquerading as Science」。
  中共軍が海南島の三亜[サンヤー]市近郊にHAARPもどきを建設して、今年から超長波を電離層に向けて発射する。
 HAARP(High Frequency Active Auroral Research Program)は米海軍とDARPAがアラスカで長く続けてきた実験で、2014年以降はアラスカ州立大学に施設を引き渡している。
 米軍は、超長波ELFで機雷を探知したり、敵の衛星を妨害できぬかと考えている。
 中共が建設したHAARPもどきは、本家の5.1ギガワットに対して数百メガワットと小ぶりである。
 HAARPの電波は民間の無線通信に障害を及ぼす。本家HAARPがアラスカのガコナ村(人口200人)に設けられたのも、そこなら民間の経済活動にほとんど悪影響がないからだった。しかし中共軍にはそんなこと関係ねえ。
 HAARPのビームは航空機の計器も狂わせる。
 HAARPのビームは連続10日間も発射されることがある。その間、南シナ海を民航機は通過できなくなるだろう。
 中共軍の狙いは、HARRPによって電離層を掻き乱して米潜と衛星間の通信を妨害し、且つ、超低周波による米本土から原潜への指令連絡も妨害してやることにあるのかもしれない。
 米国は超長波によって潜水艦を探知する試みを80年代に放棄している。しかし今の技術を動員すればそれがまた可能になるかもしれない。海底資源探査や、海底パイプラインの測量にも使えるだろう。
 中共から公開されている複数の学術研究論文には、明瞭に、超低周波の電波を潜水艦探知に用いることの可能性が論及されている。
 ただし、それをやるには、相棒となる哨戒機が必要。
 磁探を装備した「Y-8Q」機が原潜の直上を飛んでいれば、ELFレーダーの反射を捉えられるのだ。