David B. Larter 記者による記事「The US Navy is fed up with ballistic missile defense patrols」。
米海軍作戦部長、ジョン・リチャードソン大将は、〈もうイージス艦にBMDをさせようとするのはやめてくれ。BMDは地ージスでやればいい〉と6-12に語った。
イージス駆逐艦の乗員は300人も必要なのだ。巡洋艦ならばもっと必要。
それに比べて地ージスがどれほど省力かというと、たった11人×3交替=33人で、1施設を365日無休で運用できるのだ。
※これはすばらしすぎる。なぜもっと早くこの数値を宣伝しなかったのだろう?
もし6隻のイージス艦が今、BMD任務に就いているとする。それは、交替や訓練や整備やで、その6隻を含めた18隻ものイージス艦がBMD任務のためだけに拘束されてしまっていることを意味するのだ。
たとえばスペインのロタ島には、2013年以降、4隻のイージス艦が常駐するようになっているが、これは6年したらローテーションで帰ってこなくてはならない。
ローテーション用の4隻はそろそろ乗員の練度も艦の艤装も準備万端に仕上がっていなくてはならない。つまり、いまの時期、米海軍は大西洋で、8隻のイージス艦を、空母護衛のためには使えないわけ。
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Hope Hodge Seck 記者による2018-6-15記事「Pentagon Policy Bars Marines from Using New Infantry Quadcopters」。
米国防総省は、3Dプリンティングできるのがウリである市販品の「ニブラー」のようなクォッドコプターも使用禁止とする方針を部内通達した。
心臓部品のシステムはけっきょくチャイナ製だから、ハッキングされてしまうおそれがあるので。
DJI製品は去年8月から禁止されている。
海兵隊は「インスタントアイ マーク2 世代3」型を600機、ライフル分隊用に使っている。
それで、これを禁止されるのは困る、とDoDに文句をつけるつもり。
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Donald E. Vandergriff記者による記事「The U.S. Army Culture is French!」。
Michael A. Bonura氏著『French Influence on the American Way of War from 1814-1941』 (2008) によれば、米軍は1941年までフランス軍事思想の圧倒的な影響下にあったとする。
フランス式とは、ルネ・デカルト流であるという。
仏式の硬直したトップダウン指揮術は、ジョージ・マーシャルがフォートベニングの歩兵学校校長になった1929にはすでにドクトリン化していた。
マーシャルはこれをもっとドイツ風〔下級者のイニシアチーフ重視〕に変えようとした。しかし転出するや、また元通りに。
命令を文書ではなく口頭で済ませることにより決定と実行を敵より早くするドイツ流。これもマーシャルは評価していたが、主流にはならなかった。
※その口頭命令文化が、日本では参謀の暴走を招いているのか。そして日本のエリート幕僚は、米軍が仏式だったから、チョロいものだと下算したのか。