Ryan Heath and Andrew Gray 記者による2018-7-27記事「Beware Chinese Trojan horses in the Balkans, EU warns」。
西バルカン諸国は、中共流の統制経済がお好みである。
先週トランプは、モンテネグロ国民が第三次世界大戦の引き金になるかもしれないと言った。
隣国のセルビアは2014からEU加盟交渉を開始していて、モンテネグロとともに2025にはEUメンバーになりそうだ。
両国ともに、元ユーゴスラビア。
しかしフランスのマクロンは、西バルカン諸国を現状のままEUに加盟させたくない。
フランス政府は、組織犯罪や腐敗文化が根付いている後進国をEUに加えたくないのだ。
来年の欧州議会選挙の前には特に。
だから6月には、アルバニアとマケドニアをEUに入れるかどうかの議題を先送りした。
コソヴォと、「ボスニア&ヘルツェゴヴィナ」をどうするかの話は、EU内では、最も先送りにされている。
コソヴォはセルビアから分離していらい、セルビアとの紛争を続けている。かつまた、コソヴォ政府の財政が関税に依存しすぎている。その流儀のままでは、欧州単一市場にまぜてやるわけにいかない。
次。
Eric Berger 記者による2018-7-27記事「After 25 years, military told to move from “expendable” to “reusable” rockets」。
1960年代と70年代を通じ、米軍は、その衛星の打ち上げを、ICBMから発展させた宇宙ロケットに依存した。ひとつはロックマートのアトラス系列。もうひとつはボーイングのデルタ系列である。
70年代後半、空軍はNASAと協働でスペースシャトルを開発した。1982-6以降、それを使って軍用衛星が打ち上げられるようになったが、86年の大事故の結果、シャトル事業は終わった。
空軍はアトラスとデルタの性能向上と価格削減を両メーカーに求め、その改善のために30億ドルを与えた。
にもかかわらず90年代を通じ、アトラス系も、デルタ系も、ロシア製もしくは欧州製の宇宙ロケットに価格で競争ができなかった。
割高だけれども発注してくれる、米政府の秘密衛星事業だけが、両ロケットの収益だった。
そこでペンタゴンが斡旋に乗り出した。ロックマートとボーイングの宇宙ロケット部門をそれぞれ切り離した上で合併させ、ULA(United Launch Alliance)社を発足させたのだ。
資本比率は両親会社で50:50。
スペースX社を手掛けるイーロン・マスクは、これは独禁法違反であるとして2005に提訴した。
※日本のNHKビジネスは独禁法違反だとして訴えるやつがいないのは何故だ? 日本の法曹界が愚劣だからです。
マスクは訴訟では敗れたが、スペースX社のリユーザブルな独自の宇宙ロケット「ファルコン1」の開発は進捗し、NASAとの契約も勝ち取り、国際宇宙ステーションに物料を補給するための「ファルコン9」を完成させた。
このファルコン9をひっさげて、マスクはこんどは、ULA社と、米軍の衛星打ち上げ事業をめぐって競わんとす。
4年前、マスクは、米軍=政府がULA社ばかりに随意契約・発注しているのは違法だと提訴した。
この訴訟にスペースX社は勝利し、米空軍は、「ファルコン9」にも国家の秘密衛星を打ち上げる資格があると承認した。
ファルコン9の1段目が発射後の自律安着回収に成功したのは2015-12のこと。
ついで2017-3には、回収したロケットの再整備→再発射に初成功。
今日までに14回、再使用ブースターを機能させてみせた。
2018前半には、ファルコン重ロケットを試射。
コアにはファルコン9がリユースされていた。
ファルコン重ロケットは、げんざいの米軍衛星のあらゆる軌道投入に、対応できる。
よって、宇宙戦国時代が始まる。
次。ストラテジーペイジの2018-7-28記事。
中共海軍の艦上戦闘機「殲15」は、2013から量産に移ったと宣伝されているのに、今日まで、わずか30機未満しか製造されていない。
※つまり新空母1隻の搭載定数にすらも達していない。予備機、練習機、整備員用の練習機材の必要を考えると、戦力としてゼロ。