皆さん、ニコ生 国際政治ch 33 で会いましょう。本日20時スタート。

 Michael Carr 記者による2018-9記事「Save the Army’s ‘Navy’」。
   米陸軍も船舶を運用している。現状で、300隻くらいある。
 「アーミー・ウォータークラフト」(陸軍水上機材)と称する。
 そのための人員は2000人。MOS番号(軍人特技区分)は、880番と881番だ。
 大きい船だとLSV(兵站支援船)。これは315フィートもある。いちばん小さいのは75フィートの「ST」(スモール・タグボート)。
 これらの船舶には陸軍の将校は1人も乗り組まない。いちばん偉い階級でも「准尉」であり、あとは全員、下士官/兵が操船しているのだ。 ※この記者も准尉。元・コーストガードの士官だった。
 LSVだと1隻に8人の准尉と27人の下士官/兵が乗務する。
 STは、主に港湾とか錨地内だけを走り回る。
 LSVと、128フィートのLT(ラージ・タグ)は航洋性能があり、世界中に展開している。
 これら、米陸軍の海上戦力の維持費は、年間予算にして1億2000万ドル。
 いま、この陸軍船舶部隊が苦境に立たされている。機材は酷使により傷んでいる。乗員はフル充足していない。要求される仕事がますます増え、それに陣容が追いつかない。報道されないまずい事故も複数起きている。
 昨年のハリケーン「マリア」に際しては、サンフアン港とそこに連絡する陸上道路が大被害を受けて使えなくなったので、われわれがプエルトリコへ出動する機会であった。
 われわれは、プエルトリコのあちこちの海岸に、水、食糧、天幕、医療品、発電機、車両、技師らを送り届けることができたのだ。しかし、われわれは、呼ばれなかった。
 FEMAは、サンフアン港を通じて物資を届けることにこだわった。だったらわれわれは必要ないわけだ。
 数十隻の米陸軍所属のLSVとLCU(汎用揚陸艇)は、タンパ基地、ムアヘッドシティ基地、フォート・ユースティスで待機したままだった。何ヶ月も。
 LSVなら5000トン、LCUなら500トンの物資等を満載して、米本土からプエルトリコまで、1週間以内に到達できるのだが……。
 じっさい、記者もLSVやLCUの艇長として、訓練で何度もプエルトリコのローズヴェルトローズ港やポンセ港まで米本土から往復している。
 陸軍水上部隊はデザートストーム以降、中東(クウェート)にも常駐している。しかし、活用されているとは言いがたい。
 上級司令部は、その使い方を知らないのである。
 米陸軍もまた、陸上の戦車や装甲車を整備する指針であるAMSAを一概に船舶にまで適用しているため、この船舶装備のメンテナンスは理想的な状態にはなっていない。
 同部隊は、真珠湾、タコマ、ポートフエネム、フォートベルヴォア、ボルチモアにも所在する。
 提言する。わが部隊は、現状では、陸軍輸送隊の麾下だが、これを独立させ、「アーミー・マリタイム・コマンド」とすべきである。
 ※逆だな。むしろ海岸地の基地に分属させた方がよい。初動に手間がかかるから、使われないのだ。関東軍の東條参謀が機甲を嫌ったのと同じ。駐屯地司令の一存で動かせるようになれば、機動的に大活躍する。
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 Loren Thompson 記者による2018-9-26記事「Five Ways U.S. Nuclear Strategy Might Fail — Maybe Soon」。
    ロシアは現在、静止軌道上に、米国の弾道弾発射を赤外線で察知する早期警戒衛星を、1機も保持していない。
 陸上に展開したレーダーだけが、恃みなのだ。
 そして一説によれば、この地上レーダーからの報告が沈黙したとき、モスクワは自動的に全面核戦争を決意するのだという。
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 Anna Ahronheim 記者による2018-9-26記事「Pentagon to remove Patriot missile defense systems from the Middle East」。
    米陸軍は、ヨルダン、クウェート、バーレーンに展開していたペトリオット部隊を引き上げる。
 ロシアおよび中共との対決に備えるために転用すると。
 イスラエルはペトリ大隊を3個、もっている。7月にはシリアのスホイ機をこれで撃墜した。
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 COREY DICKSTEIN 記者による2018-9-7記事「F-35 makes American combat debut, strikes Taliban target in Afghanistan」。
    公海上の強襲揚陸艦『エセックス』から発進したマリンコのF-35Bが実戦で爆弾初投下。アフガニスタン。
 詳しい投弾地点や機数は未公表。
 F-35の実戦初投入はしかし、イスラエル軍機である。5月。