MATTHEW M. BURKE 記者による2018-10-16記事「New Marine correctional unit goes against stereotype with mindfulness and goal setting」。
米海兵隊の懲治監房。5月から沖縄のキャンプハンセン内にリオープンしており、なかなか成績はよさそうだ。
昔の懲罰部隊のイメージは、延々と続く炎天下の岩石割りだったが、今はそんなことはさせない。
要矯正兵は7日から30日くらい、ここで過ごす。
居室は独房である。
収監容量は最大32名まで。
看守長の一等軍曹による訓示。「ここには希望があると知れ」。
新入りは最初の1週間は怒鳴られまくられて規律を再注入される。ブートキャンプのやりなおしに等しい。
朝4時半起床。髭剃り、歯磨き、ベッド直し、そしてPTの準備。
その後、シャワーののちに朝食。
だいたい3週間にして、ほとんど矯正の必要はないと認められるようになる。
憲兵大隊とともに3マイル走ることもある。歩調の歌を叫びながら。朝の6時に。※つまり営外か?
ぶちこまれるのは、酔っ払って喧嘩したとかいう者がほとんど。その性格をどう直すか。何かに怒る前に「良い判断」をしろと教える。「悪い判断」ではなく。そのためには行動をスローにしていいのだ。
この懲治房制度はもともと1979年にスタートしている。
それ以前は部隊長としては除隊をさせるしか選択はなかったのだが、除隊させないで矯正する道ができた。
しかし、イラク&アフガンで人手をとられるようになり、いったん2004年に制度が中断している。
近年、在沖縄の海兵隊では、この制度の復活が必要だと考えるようになった。そして今年、復活した次第。
※日本では大正12年以前には陸軍懲治隊があったのが、陸軍教化隊と改称している。たしか姫路にあったはず。治らない札付きは、全国の師団司令部所在地にあった陸軍刑務所送りとされた。このような施設は先進国のすべての軍隊につきものなはずである。米軍は1979以前はどうしていたのか謎だ。
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James A. Schear 記者による2018-10-16記事「Partner Capacity-Building’s Next Phase ? Embracing Civil Works?」。
中東とアフリカでアメリカの味方をいかに増やして行くか。これは中共やロシアとの世界分割競争に勝つために、とても重要だ。
わかってきたこと。
いちばん効率が良いのは、初歩級のエンジニア(工兵)となる職業訓練をしてやることである。
そうすれば、現地国軍に入って道路を建設する工兵にもなろうし、爆弾処理も自力でできる。水道工事、災害復旧工事も、あとは現地人だけで面倒みれるようになるのだ。
模範国はセネガルである。いまや同国軍の工兵隊が、国土保全、インフラ維持だけでなく、国民のヘルスケアや教育まで面倒をみている。