お詫び:新刊『米中「AI大戦」』の写真キャプションの間違いについて

 129ページの写真キャプション。「防災用に提案されている国産のマルチコプター型テザリング・ドローンの例。」とありますのは、「防災用に提案されているマルチコプター型テザリング・ドローンの例。」に修正をしてくださるようにお願いを申し上げます。
 この写真のドローンは、米国マサチューセッツ州ボストンのベンチャー企業、サイファイ・ワークス社が米軍と共同開発した製品で、「PARC」といい、国境警備に導入されているそうです。日本国内では「田中電気」が代理店になっているとのこと。
 国産ではありませんでした。ご迷惑をおかけした関係各位にお詫びして訂正をいたします。
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 PATRICK MARTIN 記者による2018-12-15記事「Could China squeeze the US out of its only permanent military base in Africa?」
    ジョン・ボルトンによると、ジブチ唯一のコンテナ港「ドラレ・コンテナ・ターミナル」が中共資本に買収されようとしており、それが実現すると、米空軍のジブチの基地も補給を受けられなくなるので、米軍はジブチから出て行くしかないという。
 ジブチの面積はNJ州より小さい。人口は100万人に足りない。紅海南端の立地は他に代替不可能。
 スエズとアジアの間を行き来するすべての船舶がその目の前(バブエルマンデブ海峡)を通る。
 9-11テロ以降、ここにあった仏外人部隊の基地が米国から注目された。イエメンやソマリアのテロリストの立ち寄り中継点にジブチがなっているので。
 基地の飛行場は、ジブチ唯一の国際空港と共用である。
 米軍はこの基地から今年だけでも32回の空襲(無人機)を発起し、1月1日からの爆殺(ソマリアのアルシャバブ・メンバー)トータルは254人である。
 ちなみに2017年の実績は150人。
 10月、国防総省は、ジブチの滑走路を最大の戦略輸送機が利用できるように2億4000万ドルかけて拡張すると発表。
 オバマ政権は2014年に、30年間、毎年6300万ドルの借地料を払うというリース契約をジブチ政府と結んでいる。
 そこへ中共も巨額インフラ・ローンで割り込んできた。
 ジブチの対外債務は2014から雪ダルマ状態。中共からローンを受けたので。
 また中共軍は2017にドラレ多目的港の近くに基地を借りた。
 ドラレコンテナターミナルは2008に運開。もともとUAEの一企業とジブチ政府のJBだったが、ジブチ政府がJBを解消し、9月に国営化していた。
 同政府にいわせると、ジブチ人の事業家が、UAE企業から買収されて不利な契約を結んでいたのだと。
 ところが国際仲裁裁判所(英国)は2016に、この事業家には非がなかったことを裁定した。しかしジブチ政府はそれには従わずに、あらためて港の権利を中共へ売り渡そうとしているわけだ。
 同港はエチオピアにとっても重要な輸入港であるので、中共がエチオピア経済の安全も左右できることになる。
 この問題への注意を喚起したのは、民主党・デラウェア州選出のクリス・クーンズ上院議員と、共和党・フロリダ州選出のマルコ・ルビオ上院議員。二人は連名で、ポンペオ国務長官とマティス国防長官に宛てて書簡を送った。
 下院軍事委員長のマック・ソーンベリー(共和党・テキサス州)は、アフリカの角などを視察していて、やはりこの問題を重視している。
 元アフリカ連合大使だったルーベン・ブリゲティいわく。あと数手で詰みだと読めているチェスの試合のようなものだ。米国が今これを座視すれば中共が確実にアフリカを支配するだけだ。
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 Will Knight 記者による2018-12-14記事「These incredibly realistic fake faces show how algorithms can now mess with us」。
    数名分のセレブの顔を合成してユーザーの理想の顔写真をこしらえる技術が、途方もない完成度。GANという。Nvidia 社がつくった。
 これも、「アラ探し指摘役のAI」と「創作画家AI」とを対決させる技法の応用により、可能になったもの。
 この世に存在しない顔なのに、実在するとしか思えないレベルのクロースアップ写真になる。
 「フェイク・セレブ」の時代がやってきたのだ。
 お好みとあらばニキビを追加してもよい。
 その創った顔を、笑わせたり、加齢させることも、スーパーリアルに可能。
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 Michael Peck 記者による2018-12-15記事「The Air Force Has a Plan to Stop Navy-Killer Missiles」。
      レーダーピケット艦の役割を果たす小型のロボット・ボートを海に放とうというアイディアが空軍から出てきた。
 シー・スキミング巡航ミサイルを早期探知するため。
 ボートのサイズは手漕ぎ舟相当にするという。
 10フィート×2フィート。全重100ポンド弱。
 スウォーム・ピケットだ。
 これができれば、人の乗った軍艦からはレーダー波を出さずに済む。
 特に対策しなければならないのは、ロシア製のジルコン巡航ミサイル。海面スレスレをマッハ5で飛んでくる。