彼らは年末年始にかけてもう一回挑発してくる。

 もちろんそれはホンの手始めにすぎない。即位礼や五輪を控える日本政府がどの外国に対しても反撃には出たがらないというツボに乗じることができるのだから、彼らは来年はもう戦争一歩手前までエスカレートさせてくるであろう。
 陸自は、本土基地を離陸して竹島までカバーできる「対地直協機」を1年以内のスピード感で持たねばならない。それが可能になるのは、ブラジルのエンブレル社からEMB-314を直輸入すること。それ以外には無い。予算捻出のため、ただちにAHは捨てること。
 従来、外務省や議員がいくら馬鹿でも売国でも、こっそりと省部のエリート幕僚だけは、対南鮮究極事態への究極の回答を考えていて、一夜にしてその計画は横滑り的に具現化できる準備があるのだと期待を寄せていた。が、新大綱をみるかぎり、どうやら、そんな人材は省部には居ない。首相以下、どいつもこいつも頭おかしいんじゃないの? ひきつづき、こうして外野からおせっかいを焼くほかはない。
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 Justin Rohrlich 記者による2018-12-27記事「No more bread-and-water punishment for US Navy sailors」。
    2015年のこと、米艦の新任艦長が、ひとりの水兵が門限に間に合わなかったというので、3日間の艦内営倉入りを命じた。営倉では、「パンと水」以外は、供給されない。
 この艦長はよくこの罰を命ずるので有名なやつだった。
 水兵たちはこの罰のことを「ケーキとワイン」と茶化していた。
 米軍刑法が変わり、2019-1-1からはこの罰は廃止される。
 英海軍は「パンと水」刑を1891年に廃止していた。
 ちなみに米海軍規則によれば、「パンと水」は1日に三回与えられ、その一回の量には制限がない。本人が望むだけ、与えられる。
 そして、この刑罰を受けている水兵を重労働に従事せしめてはならない。しかし営倉内で1時間に限って、最低限の体操をすることはゆるされる。
 宗教の祈り、および読書は、時間を限って許される。
 過去の米海軍長官は二回、この制度を廃止させようとした。1882年と1921年である。しかし艦内規律維持には不可欠だとされ、今日まで残った。
 米連邦議会は1862年に、水兵への身体刑を禁じている。すなわち、蹴ることや、鞭打ち。
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 記事「German army ‘could recruit EU citizens’」。
   徴兵制を廃止して7年過ぎたドイツ軍は、人手不足を感ずる医官やIT特技者等については、ドイツ国籍をもたぬEU市民でもよいから採用したいと考えている。
 ドイツはGDPの1.2%を国防に支出しているが、2024年までにこれを1.5%にする
 現時点でのドイツ陸軍は18万2000人。過去2年で、6500人増やした。最終的に20万3000人まで増強するつもり也。
 必然的に女性率は増えた。現在12%で、将校に関しては新任の三名に一名は女子也。(将校ポストは2万1000もの空席があるという。)
 すでに国外からの専門職募集の内々の打診を各国にしている。旧東欧圏ではこの試みについて警戒的だという。
 法改正も必要だ。戦後できた法律で、ドイツ軍人はドイツ人でなくてはならぬとされているからだ。
 しかし実態としては、ドイツ軍人の中には、移民の子や二重国籍者が混じっている。
 かつまた、ドイツ国防省は900人の外国国籍人を、民政業務のために雇用しているのだ。
 先月英国政府は、8200人の兵隊と水兵の不足を補うため、もはや英国内に居住しているかどうかも問わないと言い始めた。
 このまえのG20にメルケル首相はルフトハンザの民航機で移動した。軍が管理する長距離VIP輸送機×2機のうち1機が故障したため。(ところがそのA340も無線機が不調で、空中リブートにも失敗、ケルンに緊急着陸。)
 独国防相いわく、長距離VIP輸送機の新品をあと2機、調達するつもりだと。
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 Anna Ahronheim 記者による2018-12-27記事「Israeli-built wings for new F-35 will make jets invisible to radar」。
    IAI社が、F-35Aの外翼の生産を開始した。炭素繊維コンポジット焼成。
 この製造ラインはこんご20年間、稼動し続ける。そしてイスラエルに10年間で25億ドル以上をもたらすはず。
 もっかの注文残は700キット。納品開始は2019年だ。
 予定では811(両翼なのでその2倍)セットを造る。
 エルビット・システム・サイクロンは、F-35の胴体のコンポジット部品を製造する。またエルビット・システムズは、パイロット用ヘルメットを作る。
 イスラエル空軍のF-35はいま、14機ある。2024年までには50機になり、2個スコードロンを編成する。第3スコードロンをF-35にするかF-15Iにするかは、これから決める。
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 ストラテジーペイジの2018-12-27記事。
   2年前に「翼竜2」としてデビューした武装UAVが「公鶏2」(Gongji=意味は、おんどり)と名を変えて、輸出を目指す。
 公鶏2(GJ-2)は2017-2に初飛行した。
 高地で使えることをデモンストレーションするため、2017にエベレストの上を跳び越してみせた。そのさい8848mの高度記録を残した。
 GJ-2は最高速力370km/hでペイロードは400kgである。
 滞空は20時間まで。
 ターボプロップエンジンを搭載しているというがその型式は秘密である。
 ※ネットで調べると中共産のターボプロップエンジンは2つしかなく、いずれも輸送機用である。ひとつはWJ-5(2899軸馬力)。もうひとつはWJ-6(4250軸馬力)。どちらも中型UAVとして、ありえない。なぜAVIC社はエンジンの型式を公表できないのか?
 自重は2トン以上だろう。
 自重4.7トンの「MQ-9 リーパー」とは比べられない。
 AVIC社は2005から「MQ-1 プレデター」(自重1.2トン)の模倣を開始し、2007初飛行。2008には中共軍に試供され、2012には「翼竜1」としてウズベキスタンに売り込まれた。
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 Kunal Singh 記者による2018-12-27記事「Reading the signals: India has a new military strategy against China」。
      インド軍の新防衛ドクトリン。中共軍は無準備で侵略を発動できるまでになったので、インド側は、C-17×8機、イリューシン76×4機を使い、国境線へいつでも急速に反撃部隊を送り込めるように準備しておく。
 インドはこれまでの「阻止」戦略から「膺懲による抑止」戦略に切り替えるという。
 具体的には、国境の某地点を中共軍に侵略されたら、その場で反撃するだけでなく、ただちに国境の別地点で攻勢に出る。
 この戦略を採らない限り、奇襲成功確信の敷居が一方的に中共側において低くなる一方なので、インド国境の防禦は早晩、不可能になると見積もられた。
 ミグ21は脚が短かったが、スホイ30MKIは国境の向こうまで深追いができる。
 兵員輸送用にはC-130Jとチヌークもある。中共軍はこの空輸力には対抗不能である。極端な高地なので。
 アグニ・ミサイルの射程は6000kmまで延ばす。
 しかしSLBMは射程3000kmまでしか目途が立っていない。