ちんもくのくもんち

 ストラテジーペイジの2018-12-28記事。
  北鮮の逃亡漁民から韓国はいくつかの情報を得てきた。
 そのひとつは、ソ連時代のデザインの、建造されてから40年くらい経つ北鮮のPTボート(ぜんぶで200隻)が、老朽化のため、西暦2000年頃からほとんど洋上には出て来なくなっている――というもの。
 そこで三代目は、高速警備艇の空白を埋めろと急かしてきた。大小多種の試作品が衛星に撮影されている。そのひとつが、新型のSVS。これも10フィート級から100フィート級まで、五種くらいあり。
 VSV=Very Slender Vessels(極細艇)は、英軍水上特殊部隊SBSなどが愛用している、時速100キロ超えの高速ボートだが、北鮮は2011頃から模倣に努めている。それがようやく目途が立ったらしくて三代目が造船所でハッパをかけている画像が7月に公表された。
 が、こうして国内テレビで宣伝された新型警備艇も、いまだに1隻も洋上に姿を見せたことがない。ホバークラフトにしても同様。あいかわらず、ボロ漁船ばかり、洋上に散開しているのである。
 ※エンジンと軽油を輸入できなきゃ、どうしようもないわ。
 次。
 Sean Kelly 記者による2018-12-26記事「China is infiltrating US space industry with investments」。
   12月6日にボーイング社は、LAにある「グローバルIP」というスタートアップ企業への衛星発注をキャンセルすると発表した。理由は、中共からその企業に2億ドルの出資がされていることが世間に知られてしまったため。
 中共のテンセント・ホールディングズは、商業的月探査会社の「ムーン・エクスプレス」に投資している。
 同社とは同時にNASAも、月まで商業目的の荷物運送を請け負うビジネスでタイアップしようと考えている。
 テンセントホールディングズは他方で、米国の「プラネタリー・リソーセス&ワールド・ヴュー・エンタープライゼズ」社にも出資している。
 2018-3には酒泉のKuang-Chi社が、米国の「ナノラックス」社と、ヘリウムを燃料とする宇宙船のビジネスで提携することになった。
 2018-1にDoDが米国テクノ産業に対する中共からの投資について調べた白書を公表し、警鐘を鳴らしている。
 それによれば、2015年から2017年の期間で、米国のベンチャーが始めようとしている新事業の10%から16%に中共が一枚噛んでいる。
 ※謎な「公鶏2」の《ターボプロップエンジン》だが、性能から推定して、P&Wカナダ社のPT6A-114ターボプロップ600馬力じゃないか? このエンジンは2017-5にマラウィ市を攻囲中のフィリピン軍を応援するため米国から複数機が贈与された「セスナ208」にも搭載されているものだ。世界中に売られているベストセラーのブッシュプレーンのエンジンだから、中共企業も密輸入には苦しまない。「公鶏2」を売った先の国が、民間市場からそのエンジンを入手して取り付けてくれ、という《機体だけ輸出》商売が可能になるわけだ。ちなみにマラウィでは7-12に1機の FA-50PH Golden Eagle ジェット軽攻撃機(韓国製)が爆撃の目標を250m外し、2名のフィリピン軍兵士を殺し、11人を負傷させた。このような高速機ではおちついて照準もできない。だから米国は低速機を援助した。
 次。
Matt Sheehan 記者による2018-12-19記事「How Google took on China――and lost」。
    グーグルは2006に中共に進出したが、2010に撤退した。
 ※思えばこれが今日の予兆。
 中共の2013の法律。政治的スピーチを禁ずる。オンラインでルーモアを広める者は罰する。
 同時に、グーグルのGメールを使ったハッキング攻撃が、シナ本土内の人権活動家に対して熾烈化した。むろん、知財盗取の活動も。
 その前後から、グーグル社で働いていたシナ人たちが帰国して、IT/AI会社を次々に立ち上げた。
 2012に設立されたDidi社はたちまちにしてUberを中共内市場から駆逐。さらに海外市場に進出。
 テンセント社の「ウィーチャット」は、何でも間に合うので、デジタルの十徳ナイフと称されている。
 アリババが2014-9にNY証券市場に上場したときには250億ドルの株が売れた。これはいまだにレコードである。
 その数ヶ月前、中共政府は、Gメール、グーグルマップ、グーグルスカラーへのアクセスをすべて切断した。
 中共のスマートウォッチ・メーカーであるモブヴォイ社は、元グーグル社員のシナ人が創った。
 シナ市場に未練のあるグーグル社はMobvoi社に投資している。
  ※社名からして、雑踏中のたった一人の声だけを識別して録音したりできる技術を持っているのか?
 2017-5にグーグル社の子会社ディープマインド社の製品アルファGoと囲碁名人の三連戦が上海郊外で興業されたが、シナ国内への生中継は禁じられた。シナ国外では、ストリーミングを視聴できた。