自動車は夜間の車庫内でも、運転中でも、常時、全方向および車内を音声付きでビデオ録画するようになる。

 しかも、過去に係わり合いのある車両のナンバーや知り合いである通行人の顔、または捜索中の店の看板を見かけたら、それをドライバーに教えてくれるようになるだろう。
 ドラレコをオプションにするような時代は終わり、それはダンプにも乗用車にも軽トラにも当然に最初からビルトインされている車両安全AIシステムの不可欠な構成要素のひとつとなるだろう。
 次。
 Hal Foster 記者による2019-1-4記事「Exercise Illustrates NATO’s Long-Range Fires Problem」。
     米陸軍は、いま射程30kmにとどまっているSPのパラディンの2倍以上、70km先を砲撃できるERCAという大砲を開発中。これで射程44kmのロシアの「2S35」をアウトレンジしたい。東欧戦線で。
 1985年においては、加農砲のレンジは25kmであった。それで1個旅団の担当正面、35~40km幅を火力支援したのである。ところが今では旅団の担当正面はもっと広い。※欧州では。
 そこでERCAですよ。155ミリ径で砲身口径長58、すなわち砲身長30フィート。タマはロケットアシスト弾。ちなみにパラディンは39口径長=砲身長20フィートである。
 ERCAは2023年に前線部隊に配備されるだろう。
 軍団レベルの支援火力としては、精密打撃ミサイル「PrSM」が開発されているところ。こちらのレンジは499kmある。
 ※INF条約は、射程が500km~5500kmのミサイルを対象にする。それには抵触させないという意思表示だが、同条約からは米国は離脱するので、いまや無意味な数字になった。
 この「PrSM」でもって「ATACMS」(射程190~300km)は更新される。
 ATACMSと同じ発射車両に、PrSMは、2倍のミサイル(ランチ・ポッド・コンテナ)を載せられる。
 PrSMは今、2つのメーカーに競争試作させている。比較試射は2019-8実施予定。
 大砲とミサイルの使い分けだが、米陸軍では、ソフトスキン相手には大砲の弾、ハードニング目標に対してはSSMを撃ち込むつもり。
 ※我が国では、宮古海峡を閉塞するのにSSMの射程300kmが必要であり、沖縄本島から尖閣海域を火制するためには射程400km以上が必要。また300kmあれば先島群島から尖閣海域は余裕で制圧できる。となるとATACMS+HIMARSのランチャー車両を第一次で導入しておき、第二次にPrSMを買えばいい……と古い頭の連中は構想しているところなのかもしれないが、それでは「スピード感競争」に負けてしまうことが彼らにはわからない。解決策は、2年目にして1個スコードロンが揃ってしまう「スーパーツカノ(複座型)」のブラジルからの直輸入しかないのである。スーパーツカノに短射程のASMを運搬させれば、日本の装備体系の欠陥はいっぺんですべて埋まってしまう。そして複座型機は先任空中勤務者が乗務を通じておのずから新人空中勤務者を教導することになるので、遠い将来にわたり、最小のコストと最少の人員にて、最大に弾撥的な戦力が維持されて行くのだ。