地球統計が間違っていたら?

 Megan Molteni 記者による2019-2-4記事「The World Might Actually Run Out of People」。
 この2月5日に、二人のカナダ人が書いた新刊『エンプティ・プラネット』が発売された。
 同書のおどろくべき人口動態予測。いまから30年すると、地球総人口は「減少」モードに転じ、その趨勢は、二度と止まることはない。
 つまり、地球人は、自然に、消滅する。
 『ワイアード』誌が、著者らにインタビューしている。
 デリー市のスラム街を見た。そこですら、すべての女たちが、もうスマホを持っているのだ。文字が読めて、世界中のデータを握っている。
 だったら、次に何が起こる?
 女の教育と都市化とは連動している。
 ウィーンの人口統計学者、ルッツに訊ねた。彼の予測では、西暦2100年の地球人口は80億人から90億人の間だろう。それは国連の予測値よりずっと小さい。
 ルッツいわく。人間の最大の生殖器官は「思想」也。
 これはルッツの確信。生涯出生率を変化させる唯一最大のファクターは、女たちの教育水準。これに尽きている。
 国連はアフリカで人口が爆発するという。ところがどっこい、今のアフリカの都市化スピードは、地球平均の二倍なのだ。
 ケニアの高等教育機関の卒業試験場をのぞいてみよ。座っているのは、男女がほぼ同数だと確認できる。すでに女たちの教育水準は男と並んだのだ。
 女が自分の一生を決定するマインドをもつ。この根源的な文化大変貌は、過去には全世界レベルで起きたことはない。だから国連の人口動態予測は外れる。
 フィリピンでは出生率は2003年の3.7%から2018年には2.7%に落ちた。クイックすぎる。変化は加速しているのだ。