メーカーにスピード感がなさすぎる。

  Sam Blum 記者による2019-3-14記事「Natural Gas-Powered Bus Explodes After Colliding With Low Tunnel Overpass」。
        LNG燃料バスの燃料タンクは天井部にある。頭上クリアランスの低いトンネルに進入した非番のバスが、天井部を激突させ、爆発的火災に。
   場所はストックホルム市内のクララ・トンネル。
 液化天然ガスは気体になると上へ昇る性質があるので、バスの天井部にタンクを設置しておけば、万一の漏出があっても安心。後方から他車に激突されてもタンクが潰されにくいだろう。炎上しても、乗客が脱出する時間が稼げるはずだという計算から、天井にタンクが置かれている。
 だが、運転手が高さ制限警告を無視してショートカットしようとするキャラクターだった場合には、裏目に出る。
 このドライバーは重い火傷を負ったが命は助かった。
 ※ちなみにカセット・ガスこんろのカートリッヂの中身は液化ブタン。LPG。
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 Joe Pappalardo 記者による2019-3-13記事「It Looks Like A U.S. Air Base Is Coming To Poland」。
         ポーランドは国内に是非とも米軍基地を招致する運動を進めてきたが、どうやら努力が実り、米空軍基地が開設される流れになってきた。
 数年以内には実現しそうだという。
 「フォート・トランプ」と命名され、F-16の2個飛行中隊が常駐する可能性あり。
 3月1日にはポーランド国内に米空軍のあたらしい無人機基地が完成。
 ここから「MQ-9 リーパー」を飛ばす。
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 ストラテジーペイジの2019-3-17記事。
   ポーランド版のハイマーズが挫折。
 米GMLRSの新バージョンは射程が135km。テストではすでに110kmに達している。
  ※135kmでは石垣から魚釣島までも届かない。ATACMSでないとね。詳しくは来月発売の拙著で。
 新ロケットは3年以内に実用化されるだろう。
 サイズはGMLRSと不変。
 外見は、違う。GMLRSはノーズに動翼があった。TC-MLRSは、尾部にその動翼を移動させた。これだけで射程が延びたという。
 加えて、モーターも新型に。
 ノーズにはレーザーホーミングセンサーも組み込む。したがってGPSよりも正確に当たるようになる。
 誤差1mになる。従来は誤差10m。
  ※レーザー式の利点は、動いている舟艇にも当てられるようになること。
 ポーランドはHIMARS発射車両と誘導ロケットの自国版を開発する気だったが、2018に投了した。価格面で米国製と競争できないので。
 ポーランド製の車両はできていたのだが、それに米国製ロケットを合わせるためには余計な費用がかかるとわかった。
 HIMARSを米国から買えば、1セットが500万ドルで済む。
 GMLRSのロケット1発の値段はだいたい10万ドルである。
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 John Wenz 記者による2019-3-13記事「Clever New Landing Gear Allow Drones To Set Down Like Birds or Bats」。
       イェール大学のポスドクのシナ人が、鳥やコウモリのように地物を足でつかんで止まることのできるマルチコプター型ドローン用の「足」を開発した。
 この「脚」は3Dプリンターで製作した。
 この脚は、平板な表面にも、また、カーブした表面にも、止まれなくてはいけない。
 また、直径の異なるポールをも、問題なくグリップできなくてはならない。
 そして、既存のマルチコプターUAVに「後付け」ができなくてはならない。本来付属のスキッドの代わりとして。
 次の課題は、もっと細い木の枝にとまれるようにすること。
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 Kyle Mizokami 記者による2019-3-13記事「Watch The Harrowing Way A Osprey Refuels in Midair」。
   カーター大統領の最後の賭け、イーグルクロー作戦がもののみごとに失敗した反省から、空軍は特殊作戦用のティルトローター機の保有を肯定している。プローブ・アンド・ドローグ式の空中給油は、空軍パイロットとしては厭なのだが。
 海軍のCH-53を、空軍パイロットが操縦するというイーグルクロー当時の準備の悪さにくらべれば、事情はだいぶマシになった。
 というわけで、空軍はCV-22を46機もっている。
 プローブ・アンド・ドローグ方式でKC-10から空中給油を受ける訓練は、常に必要だ。
 オスプレイの空中給油中は、ローター回転外縁とホースとの間がわずか1フィートしかない。
 2016年、沖縄沖でMV-22が夜間の空中給油をしていたとき、ローターブレードでホースをひっかけてしまった。その海兵隊パイロットは岸近くの海に機体を不時着水させた。5人が負傷。原因はオスプレイのパイロットの操縦ミスであるとされた。
 ※1980のイーグル・クロウ作戦はなぜ失敗したか。生地の陸上で、いちどに多数の回転翼機に給油をしようなどという計画は、中東の砂漠では、確実にブラウンアウトをひきおこしてしまって、ダメなのだ。よって米軍は、長駆特殊作戦のための回転翼機には、空中給油させるのでなくてはならないと結論した。だが、自衛隊の回転翼機が、南西諸島の離島で、米海兵隊式の地上臨時給油(CH-53を地上給油機にするキットがある。その機体が着陸して待っているところにコブラやヒューイが着陸して陸上作業として給油。海兵隊はベトナム戦争中からずっとこれをやってきた。このキットは機内荷室に据えるものなので、CH-47にも簡単に積める)をするなら、ブラウンアウトは抑制できる。オスプレイなど要らないのである。