やっと「ズミ」が開花した。

 大苗を定植してから5年以上になるのではないか。初開花。
 数年前に積雪でほとんど折れた枝先にのみ、開花していた。これは根を切られると花付きがよくなるという現象の「枝」版だろうか? 不思議なことだ。
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 Fabian Hinz 記者による2019-5-13記事「Missiles on Ships. Making Sense of Iran’s Moves in the Gulf」。
      5月8日にCNNは、イランが短距離弾道弾を船舶に搭載したと報じた。その船の上から発射するのか、それともどこかへ海送するだけなのかは不明だ。
 だが水上艦船から弾道ミサイルを発射することは非合理的ではない。インド海軍は「プリトゥヴィ3」弾道ミサイルを水上艦に搭載している〔レンジ300km~600km。弾頭重量500kg~1トンなので、300kgしかないといわれるインドの20キロトン級核弾頭を搭載するとレンジは350km以上に延びる〕。
 また、韓国は、「玄武2C」〔公称射程800kmだが1000km弱である可能性が高い。つまり陸地から発射して北京にも東京にも届く〕を民間の貨物船上から発射するテストを成功させている。
 ※ネットで調べると2017-8-29に韓国新聞が報じている。ユーチューブにはその模様のビデオあり。またこのミサイルについては既に2017年6月には「船上からも発射できる」ことが盛んに宣伝されていただけでなく、「パーシング2」とそっくりであること(玄武2Bのイスカンデル模倣とは別路線)、のみならず韓国政府は2014から3年がかりで「対艦弾道弾」を開発する計画を始動させていたことなどが論じられていた。固定目標に対するCEPは30m以下だと。横須賀には『いずも』なんか置いていられなくなるわけだ。なお陸上発射用のTELは、「2B」用は8×8、「2C」用は10×10だという。
 とはいえ米軍の見解では、水上艦から弾道弾を運用するには多数回の実験が必要であって、それは西側の目から隠すことはできない。つまりイランにその意図があったとしても、実験を一度もしていない現段階では、それをうまく運用するのは無理だろう。
 『WP』紙によると、イランが弾道ミサイルを搭載した船は、伝統的木造船の「ダウ」だという。
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 Justin Rohrlich 記者による2019-5-12記事「The Russian army is getting “silent” mortars」。
     TASSによると、ロシアの特殊部隊用に、音の出ない82ミリ迫撃砲が配備された。メーカーは、本業の戦車が不振な UralVagonZavod 社。国有企業である。
 仕組みは、火薬でピストンを前進させ、その運動エネルギーによって砲弾を1km強、投射する。砲口からは少量のガスしか漏れないのでサイレントなわけだ。
 宣伝とは裏腹に、こいつは、無音ではない。カラシニコフ小銃よりは静かだという程度。
 メーカーによると、毎分15発、連射できる。
 これを使えば、露兵に謎の軍服を着せて隣国を静かに侵略するときに、小銃は用いられているが重火器は用いられていない、あたかも自生的な武装組織による内乱であるかのように、みせかけることができる。
 ただし、そもそも軽迫撃砲の発射音は、榴弾砲の発射音と比べたら非常に小さい。それをなぜことさらに抑制する必要があるのか、射程や発射速度を犠牲にするメリットがあるのか、そこがイマイチよくわからない。
 ※都市ゲリラ用なのかもしれない。室内から発射しても目立たなくなるだろう。ブラストで近くの窓ガラスが割れたり揺れたりしないので、まさかそこから迫撃砲が射ち続けられているとは、相手は気づかないかも。
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 Antonio Regalado 記者による2019-5-13記事「Genetic engineers want to make bio-pot, for fun and health, but their venture could backfire if they help create a public health menace」。
      一部の国・地域で合法化されている大麻の栽培には、大量の水、空間、そして電力が必要である。しかしバイオテクノロジーを使うと、大麻由来物質の類似物を、もっと安価に製造できる可能性がある。
 名付けて「カンナビノイド」。
 げんざいカナダでは成人の5%が大麻由来物質を喫煙しているという。同国は2018-10に大麻販売を合法化した。
 複数のベンチャー企業が、大麻の遺伝子を、バクテリアや、ヘドロ状の藻類、大桶で培養するイースト菌などに埋め込むテストを開始している。
 今年の『ネイチャー』誌にはその成果のひとつが報告されている。
 将来、安価に大量生産される大麻由来物質が、ソフトドリンクや菓子の中に混ぜられるという時代が来るかもしれないのだ。
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 ストラテジーペイジの2019-5-13記事。
    2017年に訓練中の露軍のミグ31が、味方のミグ31を空対空ミサイル(レーダー誘導)で誤射して撃墜してしまった話。
 場所はシベリアの訓練空域。
 撃墜する標的は、ドローンターゲットのはずだった。
 2機ペアで訓練開始。1機はウイングマンである。
 まずリーダー機がR-33ミサイルでドローンを撃墜……するはずだった。
 ところが、ウイングマンであるはずのもう1機のミグ31が、リーダー機とドローンの中間空域に進出していたため、リーダー機のFCSはそっちの方にロックオンしてしまったようだ。ミグ31は複座の迎撃機で、レーダー類の操作は後席のナビゲーターが行なう。こいつがぼんやりしていたようだ。
 通例、ミサイル発射は、地上管制官の助言にしたがってなされるが、リーダー機はそれを待たなかったようである。
 発射権をもっている前席の操縦者も、ダブルチェックをすることなく、R-33を放った。
 不幸中の幸い。このR-33はウイングマン機の近くで爆発したものの、そのミグ31はバラバラにはならなかった。
 乗員2名はベイルアウトし、命は助かったのである。
 2018年の前半、ユタ州の射爆場から2.5km地点を夜間、SUVで走っていた2人の兵隊。とつぜん20ミリ機関砲弾が70発降ってきて、車体に6発が命中。
 あわてて道路外に飛び出して急停車し、2人は車外へ転げ出た。どちらも死なずに済んだ。
 射撃を加えたF-16パイロットは飛行時間800時間のベテランだったが、その機体には高額な「スナイパー」ポッドがついておらず、安物のナイトゴーグルによる訓練であった。
 ウイングマンのF-16にはスナイパー・アドヴァンスト・ターゲティングポッドがついており、それによって正しい標的がイルミネイトされていたのであったが、なにしろ機銃掃射できるくらいの低空におりてしまうと、F-16パイロットは地形と高度計に全神経を集中させていなければならず、それで事故が起きる。※だからF-16はCASを嫌がるのか。
 暗視ゴーグルも、低空を飛ぶ高速機のパイロットにとっては不便きわまりないもので、イラクで機銃掃射しようとして地面に衝突したF-16が1機ある。
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 J.D. Gallop 記者による2018-5-12記事「U.S. Navy test of unarmed Trident missile off Cape Canaveral deemed successful as North Korea carries out tests of its own」。
     米海軍はケープカナヴェラル沖から、真弾頭のついていないトライデント2D5を1発試射し、成功させた。5月9日に、オハイオ級SSBNである『USS ロード・アイランド』が実施した。
 同じ日に北鮮も短距離弾道ミサイルを発射した。
 また同じ日には米空軍もミニットマン3を加州ヴァンデンバーグ基地からテスト発射している。
 ※三代目がミサイル試射を再開させたのは、そうしないと弾道弾開発部局の者共が金王朝に反抗をし始めるので、権力の危機を感じたからだろう。三代目の独裁権力基盤はすこぶる微妙なものだと露呈した。いずれにしても北鮮がいつか対日ミサイル攻撃するなどというのは体制の自殺行為以外の何物でもないので読者はいっさい心配をしなくていい。懸念すべきは一に中共の核、二に韓国のミサイルである。詳しくは話題沸騰の新刊『日韓戦争を自衛隊はどう戦うか』でお確かめいただこう。