Eric Schmitt and Julian E. Barnes 記者による2019-5-13記事「White House Reviews Military Plans Against Iran, in Echoes of Iraq War」。
トランプ政権の安全保障関係補佐官たちを前にパトリック・シャナハンは5-9に、対イラン戦争プランの最新バージョンを説明した。骨子は、イランが中東の米軍を攻撃するか、核武装に王手をかけたら、兵員12万人を送るというもの。
国防総省に、対イラン戦争プランのエスカレートを要求していたのは、ジョン・ボルトンである。今回、DoDがそれに応えた。
12万人は、地上侵攻部隊ではない。イランとの地上戦に12万人では少なすぎるので、それはない。
ボルトンはG・W・ブッシュ政権時代にも対イランの強硬政策を説いていた。が、ブッシュはイランとの対決推進を選ばなかった。
シリア~アフガンから米兵は撤収させると標榜し、且つ実行してきたトランプが、またも中東に大量の米兵を戻すような指導をするかどうかは、甚だ疑問である。
ブリーフィングを受けたのは6人以上の国防関係スタッフ。
12万人というのは2003年にイラクに攻め込んだときの米軍の規模に近い。
ブリーフィングを受けた面子には、ボルトン、ダンフォード統合参謀本部議長、ジーナ・ハスペルCIA長官、国家情報局長ダン・コーツが含まれている。
※トランプはこの『NYT』報道がフェイクだとしつつ、イランと対決するときは12万人ではなくもっと多数の兵隊を送ると吹かしている。
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Aaron Kliegman 記者による2019-5-12記事「China’s Great Nuclear Wall」。
中共外交部のスポークスマンは5-13、米露から促されている、「三カ国間核軍備制限」の話し合いには加わらぬ意向を宣言した。
※まず米国版INFとロシア版INFで中共国境をぐるりと取り囲んだあとでなくては、核管理交渉の場に出てくるわけがない。これは元祖INF交渉のときも同じだ。
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Allison Curley 記者による2019-5-11記事「What Is CBD Oil and What Is It Being Used for?」。
カンナビディオル、略してCBDは、カンナビス(大麻)由来のマリワナの一成分である。
この成分は、人をハイにするとは限らない。
この成分により、微量のTHC(3水化カナビノル)を含有する薬用オイルが製造できる。
その薬を、子供を含む神経系疾病患者に投与しても、有害副作用は理論的には無いという。
すでに、一部のシャンプーや、家庭用洗剤等の中には、THCが混ぜられているという。
CBDオイルが癲癇発作を23%抑制するという学術データがある。
特に「ドラヴェット症候群」には著効を示すという。
機序は解明されていない。研究者が少ないのだ。
米国の17の州が、CBDに関した州法を定めている。
※ケミカルな麻薬の時代は過ぎつつあって、これから人々を驚かすのはイレクトリカルな麻薬だろうという話を『AI戦争論』に書いてありますので、ご興味ある方はご購読してみてください。
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ストラテジーペイジの2019-5-14記事。
英BAE社は、AFVの乗員が全周車外視野をビデオを通じて得るためには、その解像度は「1920×1200」以上でなくてはならないと考えている。
BAE社の新製品(AFVに後付けできる車外監視システム)は、暗視ビデオだけではない。音響情報まで解析してくれる。どの方角から射撃されたか、教えてくれるのだ。
※だいぶ前だが、徳富太三郎さんにじかにインタビューしたメモのうち、九八直協とその系列に関した部分のみ、再録しておく(全文は読書余論かどこかに含まれている筈)。とにかくスーパーツカノは現代の直協/襲撃機です。
操縦は、いきなり直協偵で習った。最初は福島県の原ノ町。1ヵ月で満洲へ出た。
高粱畑の畝はまっすぐ長い。だからその方向であれば、高粱畑で離発着ができた。
操縦コースは750人。
軽爆のコースの中に、単発襲撃機のコースがある。すなわち九九襲。
これに指名された30人の中に含まれていた。もう特攻だと覚悟した。つまり満洲から南方へ抽出されて、そこで死ぬのだと。昭和20年のこと。
満洲で初めて99襲に乗った感じ。とにかく安定が良い。
九九高練は翼端失速する。
それに比して、九九襲は、機体姿勢はそのままで高度が下がる。
低空性能はすばらしい。高圧線の下くぐりなどはあたりまえ。民家の瓦を蹴ったなどと自慢し合っていた。(スーパーツカノは引込み脚なのでこれは無理。)
跳飛爆撃も訓練した。